●ジュピター
映画『ジュピター』を見ました。 原題が『Jupiter Ascending』なのでケネス・アンガーっぽいのかな?と思ったけど、ウォシャウスキーさんたちなので、もちろんそんなわけがありませんでした。
味気ない日常を送る主人公が別の世界では超重要だというシチュエーションは別のウォシャ映画でも見た気がしますが、こっちはミラ・クニスがヒロインで、ファンタジーラノベみたいな話でした。 イケメン人狼とのロマンスもあって『トワイライト』とかの青春ホラーっぽくもあります。 視覚効果は当然凄いです。
“味気ない日常”を象徴するのが便所掃除だったり、お約束の“悪の親玉に求婚されて結婚式で指輪をするギリギリ寸前でヒーローが乱入”とか、見る者の知性に疑問を投げかけているようなストーリーですが、面白かったですよ。
けっこう酷評されたせいもあってか、制作費を回収できなかったそうです。 でもこういう映画の試写会を自称映画通が集うサンダンス映画祭でやったというのは、最初から“潰し”にかかっていたのではないかとすら思わせます。
ミラ・クニスは眼力が強力でした。 彼女の部屋にパティ・スミスの『EASTER』ジャケ写が貼ってありました。