北国の帝王

体調がすぐれず精神的にも疲れが取れないため、ビデオで『北国の帝王』を見ることにしました。

無賃乗車に命を賭ける男vs鬼車掌の行き詰まる戦いを描いた物語です。

舞台は1933年、大恐慌下のアメリカ。

リー・マーヴィン演じるAナンバー1は無賃乗車のプロフェッショナルであるホームレス。

アーネスト・ボーグナイン演じるシャックは、無賃乗車を試みる者はハンマーでぶん殴って線路でまっぷたつという情け容赦ない鬼車掌。

そんな二人が列車上で鎖や材木でお互いをぶっ叩き、斧を腕にぶちこむ汗臭いバトルを繰り広げます。

1933年といえば『キングコング』の年ですが、法の目の届かないオレゴン州ではキップを買う買わないでこんな命懸けの男の戦いがあったのでしょうか。

なお、無賃乗車を男のドラマにまで高めたこの映画が作られたのは1973年。

ちょうど『庖丁人味平』連載開始と同じ年です。

趣味・生業をバトルにまで昇華させた日米作品が同時多発的に作られたのは、そういう時代の趨勢だったのでしょうか。

まあ『釘師サブやん』はその2年前なのですが。

というわけで元気が出たので、無賃乗車して車掌を殴ろうと思います。

残念ながらビデオは絶版、未DVD化。

中古をこまめに探しましょう。

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005GPWL/stonersunshin-22

俺は無能なダメダメ人間なので早く死んだほうが世のためかもしれない

風邪で弱気になっているせいか、他人のほうが自分よりはるかに優れているように思えて仕方ありません。

  • 昨年ジョン・ピールが亡くなりました。

彼が自分の番組に数多くの新人アーティストを出演させ、その中から少なくない数のスターが巣立っていったことは知識として知っています。

ケン・ガーナーの『In Session Tonight』も読みました。

ただ、ピールがDJをつとめる番組、そして生声を聴いたことがないので、その功績にピンと来ないのです。

ジェフ・ベックのTAKRLブートレグに入っていたMCが彼のものだったかな?というぐらいで(違ったかも)。

でも昨年彼が亡くなって、あちこちのサイト(日本語)で「ガーン!」「ショックだった」などと書いてあるのを見ました。

そういう人たちは、きっと僕なんかの知らない手段でピールのラジオ番組をチェックしていたのでしょう。

まさか一連の『ピール・セッション』CDでしか彼を知らない人が、そんなショックを受けるわけがありませんからね。

  • 先日ハンター・S・トンプソンが亡くなりました。

彼がゴンゾ・ジャーナリズムの先駆者であり、アメリカのジャーナリズムに多大な影響を与えたらしいことは知識として知っています。

でも、トンプソンの文章って一度も読んだことがないのです。

『ラスベガスをやっつけろ』ですら読んでいないので、いろんな雑誌記事など当然読んでいません。

それにゴンゾ・ジャーナリズムの先駆者といっても、他にどんな人がいるのかも知りません。

でも今年彼が亡くなって、あちこちのサイト(日本語)で「ガーン!」「ショックだった」などと書いてあるのを見ました。

そういう人たちは、きっと英文の彼の雑誌記事などをチェックしていたのでしょう。

まさか現在唯一邦訳が出ている『ラスベガス’71』でしか彼を知らない人が、そんなショックを受けるわけがありませんからね。

それにしても映画版『ラスベガスをやっつけろ』を見ると、この人いったいいつ原稿を書いてるんだろう、という気がします。

あんな状況下で第三者が楽しめる記事を書けてしまうというのは凄いことだし、現在でも多くのファンがいる理由なのかも知れませんが、僕のような小者はちょっと風邪をひいただけで原稿を書けなくなるので、とうてい敵いません。

  • 先日、古雑誌でアパートの床が抜けるという事件がありました。

僕も資料を必要とする仕事だし、古雑誌や古本はそれなりにありますが、幸い床が抜けるほどではありません。

住んでいるマンションも手狭ではありますが、なんとか寝る場所は確保されています。

でも、あちこちのサイト(日本語)で「他人事ではない」などと書いてあるのを見ました。

きっと皆さん、よっぽど膨大な量の資料をお持ちなんでしょうね。羨ましいです。

  • 今年の初め『ビニール・ジャンキーズ』についての感想をブログに書いたせいで、キーワード検索でやってくる方が増えてきました。

とても面白い本だったので、僕も感想など書いてあるサイトをあちこち訪れてみました。

あちこちのサイト(日本語)で「他人事ではない」などと書いてあるのを見ました。

きっと皆さん、毎日すごい数のレコードを買っているんでしょうね。羨ましいです。

僕も生活に悪影響を及ぼすぐらいの金額をレコードやCDに費やしていますが、まだまだ欲しいものは山ほどあるし、ましてやオリジナル盤やマトリックスA1/B1なんてまったく無縁の世界です。

みんなお金持ちでいいなあ。僕は貧乏です。

最後に『In Session Tonight』のおまけCDがどっかに埋もれて見つからないんだよクソッ。

おこづかいは大事に使おう

WETの7″シングル「Eating Out Is Fun b/w Magic Forehead Vision」(Rise RR073)をゲットしました。

ご存じフランク・コジックがMan’s Ruin設立前にテキサスでやっていたレーベルRise Recordsからの第3弾リリースですね。

(第1弾はJESUS CHRIST SUPERFLY、第2弾はMONOMEN)

サウンドはワイルドでガレージィなギャルパンで、ルナチックスっぽい印象も受けます。

当時ライヴを見て、そのおみやげとしてシングルを買うなら良いのでしょうが、今更海外通販して買うほどのものではありませんでした。

けっこう楽しめるのは事実なのですが。

ギター兼ヴォーカルのLaurie Es(本名Sternberger)はWETを経てKRAVEを結成、現在ではデザイナーとして頑張っているようです。

http://www.armadillicious.com/

SOUR VEINのアートワークも彼女なんですね。

おこづかいは大事に使おう

Ebayで落札したLOTUS EATERSのLPが届きました。

オレンジ盤100枚+黒盤200枚のうち、黒盤のほうです。

中身は良かったけど、やはり高かったよ。

(^д^)ハハハ

実写版『ドカベン』

実写映画版『ドカベン』を見ました@阿佐ヶ谷ラピュタ

あちこちで語られ尽くしている作品ゆえ詳細は割愛します。てきとうにググってみて下さい。

賢明なる読者諸君ならご存じのとおり、この映画は新生・明訓高校野球部が始動して、さあ試合だ!と思ったら

「かくして新生・明訓高校野球部は始動したのだった   完」

と終わって観客を唖然とさせます。

そんな虚無感ただようエンディングも秀逸だったのですが、あの路線で続編・続々編も作っていただきたかったところです。

はたして里中、不知火、雲竜、犬飼兄弟などのライバルたちは実写だとどうなっていたか?

もしサーガ化したら犬神の腕が伸びるカラクリも実写化して欲しかったです。

吉良高校の南海権左は当然ながら釈尊会の小野会長。

そしてマッハ文朱演じる夏子はんが借金のカタにどっかの男の子を妊娠!

ドラマの途中で突然終わるこの映画ゆえに、登場キャラの設定もかなりずさんです。

新監督・徳川家康を演じるのが原作者の水島新司だったのはいいとして、ガリベンの大河内君は何故ただの酔っ払いの男ドブスを連れてきたのか?

川谷拓三演じる殿馬はどう見ても30過ぎのおっさんなのに、なぜ高校生のふりをしているのか?

そんな疑問は明かされることはありません。

谷口ジロー版の『餓狼伝』で、空手界の猛者のはずの姫川が”セックルしながら電話しているだけの人”となっているのに通じるものがあります。

なお一緒に行った人が

「山田は賀間くんと”怪我が治ったらまた勝負しよう!”とさわやかに握手して、妹の洋服までもらったのに、その数日後に野球部に加入するのは薄情」

と言っていましたが、山田は先輩に対する陰湿なあてこすりが多かったり、あまり善人ではないので、そんな裏切り行為など屁でもないでしょう。

それに賀間は後に甲府学院で野球に転向、山田と再び対決するので問題なしです!

ところで全48巻中、最大の強敵・土佐丸高校との対決に山田・岩鬼・里中・殿馬の少年時代のエピソードが交錯、感動のクライマックスを迎える31巻が最高傑作だと思いますが如何なものでしょうか。

来るべき世界

映画『来るべき世界』をDVDで見ました。

1936年に作られたSF映画の古典で、H.G.ウェルズが原作です。

1940年に世界大戦が始まって、その後に疫病が流行って、独裁者が倒されて、新政権が樹立されて、2036年に月面に向かって飛び立っていくという年代記ものです。

なにぶん昔の映画だし、しかも90分で100年ぶんの歴史をすっ飛ばすので、ストーリーやキャラ描写は掘り下げていないきらいはありますが、単に資料的な価値だけではない面白さがありました。

最近のSF映画にありそうなエコロマンセー傾向(やだやだ)はまったくなく、とにかく科学マンセーなのが好感度が高いです。

さらに、いかにも未来未来した未来都市やとんがった未来コスチュームも輝しい21世紀に夢を馳せさせてくれます。

かっこいいなあ。

しかし1936年には、わずか32年後に人類が月面に到達するなんて夢物語だったのですね。

『来るべき世界』を初めて見たのはもう25年ぐらい前、アムステルダムに住んでいる頃でした。

当時ドイツのTVチャンネルで毎週土曜深夜にSF映画をやっていて、吹き替えが全然判らないながら見ていたのですが、そのうちの1本だったのです。

もちろん当時はその映画が『来るべき世界』だとは知らず(子供だったし、ドイツ語だったし)、後になって『スター・ウォーズ』本か『フェイマス・モンスターズ』誌で読んで、この映画が古典中の古典だと知ったわけですね。

今になって再見して、よくドイツ語吹き替えでずっと最後まで見たものだと、自分に感心しました。

なお、我が家にあるのはアメリカ製の3作入り廉価盤ですが、日本盤は5,040円と高い!

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00065UB6W/stonersunshin-22

でもたぶん廉価盤よりは画質も音質も良くなっているはずなので、クラシックSF映画の古色蒼然たる世界に酔い痴れてみたい方はぜひ。

デアデビル(さらにウェスト・メンフィス3ねた)

2005年2月、『デアデビル』で

“保守的な田舎町で幼児が殺害されて、黒衣のメタルファンの若者が悪魔崇拝儀式で殺した容疑で逮捕される”

というストーリーのコミックが刊行されました。

http://www.marvel.com/catalog/showcomic.htm?id=1644&format=comic.?index=1&news_Id=88

買わねば。

PARADISE LOST

『SOME KIND OF MONSTER』DVDのおまけディスクにニューヨークでのプレミアの模様が収録されていたのですが、それによると、『PARADISE LOST 3』を作る予定があるそうです。

『PARADISE LOST』はロビン・フッド・ヒルズ殺人事件とウェスト・メンフィス3を描いたドキュメンタリーで、現在『~2』まで作られています。

1作目は未DVD化で、ビデオも絶版状態なので、プレミアも付いているようですが、『~2』に概要は再収録されているし、一作目以降の後日談も入っているので、『~2』だけ見ても問題ないでしょう。

というかロック史に残る魔女狩り事件についてのドキュメンタリーなので、何が何でもぜひ見ておきましょう。

参考

http://www.wm3.org

METALLICA: SOME KIND OF MONSTER

DVDを見ました。まだ本編だけ。

メタリカが『セント・アンガー』を完成させるまでの苦難の道を描いた物語で、『A YEAR AND A HALF IN THE LIFE OF METALLICA』と較べるとはるかにダークな作品です。

ジェイムズ・ヘットフィールドはアル中になってリハビリ施設に入ってしまうし、退院後も「家族が大事だ」とか言ってスタジオに来ないし、たまに顔を出せばラーズ・ウルリッヒと「ファック!」と怒鳴りあい。

さらにナプスターを告訴したせいで守銭奴呼ばわり。

しかもジェイソン・ニューステッドは脱退、エコーブレインを結成して楽しそう。

バンドの危機に、月40,000ドルのギャラを払ってセラピストを雇うも、”セラピーの一環”としてやったのはバンドが大昔にクビにしたメガデスのデイヴ・ムステインを連れてくること。

ムステインは涙ながらに「お前らにクビにされたせいで、今でも路上でガキどもから”メタリカRULES!”とかバカにされるんだ!お前らが20年前にアルコール・リハビリしろって言ってくれたら、こんなことにはならなかったんだ!」とラーズに愚痴って、いっそう気分をロウにしてくれます。

カーク・ハメットの額に深く刻み込まれた苦悩のシワが涙を誘います。

でもまあ、紆余曲折を経て『セント・アンガー』は完成して、新メンバーとしてロバート・トルヒヨが加入して、メタリカは復活を果たすのでした。めでたしめでたし。という話でした。

その復活の証が不愉快という以外何も言うことのない糞イベント『MTV ICONS』だったりするのには首を傾げてしまいますが。

あとサン・クエンティン刑務所でライヴをやることが「どうだい、俺たちゃタフでラフだろ?」みたいな雰囲気で語られていますが、そんなの爺さんのB.B.キングですらやっているので、大した自慢にはなりません。

でも『セント・アンガー』はすごく良いアルバムだと思うし、ライヴも最高に良かったので、終わりよければすべてよし。

復活したジェイムズがセラピストをクビにすることを決意、高給目当てにいつまでも「君たちの精神状態を考えるとだねえ、私がいたほうが…」と食い下がるセラピストを無視して「さあ、ジャムろうぜ」とメンバー達に言うシーンにはパチパチ拍手してしまいます。

この映画の監督を務めたのはジョー・バーリンジャーとブルース・シノフスキー。

ウェスト・メンフィス・スリー事件を題材にした『Paradise Lost』で一躍有名になった二人ですが、思えばあのTV映画が面白かったのは題材が面白かったからであって、バーリンジャーは『ブレア・ウィッチ・プロジェクト2』で見事に馬脚を表しています。

幸いメタリカのレコーディング中には面白い出来事がたくさん起きたので、『Some Kind Of Monster』も面白い内容になっています。

思わず おおっ!となったのは、新ベーシストのオーディション風景。

ジョディ・ホワイト(=ツイギー・ラミレス)、C.O.C.のペッパー・キーナン、ジェインズ・アディクションのエリック・エイヴリー、ナイン・インチ・ネイルズのダニー・ローナー、再結成ザ・カルトのクリス・ワイズ、そして!元KYUSSのスコット・リーダーがプレイするシーンも見ることが出来ます。

そんな中でロバート・トルヒヨはひときわ凄いプレイを聴かせていて、彼が選ばれたのは非常に納得がいきます。

ジョディ・ホワイトはア・パーフェクト・サークル来日ライヴで「マスター・オブ・パペッツ」の歌詞を知らなかったし、落ちても仕方ないと思います。

ではこれからボーナス映像を見たり、コメンタリー付きで見直したりすることにします。

本DVDはアメリカでは2月に出ましたが、なんと日本では10月まで出ないらしいので、輸入盤をゲットしたい人はこちらから。

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0006IIKS0/stonersunshin-22

DEATH FROM ABOVE 1979

デス・フロム・アバヴ1979のライヴを見ました@渋谷クアトロ

早くも再来日が決まったそうです。

5月13日 大阪・心斎橋クアトロ

5月14日 東京・リキッドルーム

『CANADA WET』というイベント形式のライヴだそうです。

http://www.bongoheads.com/

FOETUSのニュー・シングルが出た

STEROID MAXIMUSとかDJ OTEFUとしての活動はありましたが、FOETUS名義としては4年ぶりの新曲がシングル・リリースされたので嬉しくて日記に書くことにしました。

5月発売予定のアルバム『LOVE』からの先行シングル「(not adam)」です。

常に聴く者にショックを与えてきたフィータスですが、いきなりのキャッチーなメロディに戸惑います。

でもフィータスのことだから、きっと悪意を込めた確信犯的なキャッチー路線なのだと思います。

そういう風に思ってしまうあたり、既にフィータスの手のひらに乗せられてしまっているのでしょうが。

全4曲中、2曲はジェイ・ワスコとエンドがアルバム収録曲をリミックスしていますが、原曲をまだ聴いていないので、どう壊しているか判りません。

「Time Machines On」(End Remix)はエレクトロクラッシュ風だったりして、4曲四様。

このシングルのみでは全体像が見えてきませんが、そんな足元の不安定感をコマーシャルな芸風にまで昇華させてしまうのがフィータスの凄いところだと思います。

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0006GMHAE/stonersunshin-22

SONICMANIA 2005

SONICMANIA 05を見に行きました@幕張メッセ

出足が遅れて、しかも京葉線の車両に異常な電流が流れて運休だとかで、ジュノ・リアクターとヴェルヴェット・リヴォルヴァーとマリリン・マンソンだけ見ました。