2023-05-12

●戦慄の絆

アマゾンプライム版『戦慄の絆』を見ました。
デヴィッド・クローネンバーグ監督の『戦慄の絆』はエンタテインメント&グロ&アートの理想的な三角形を成す名作なので、それを超えるとか超えないとかの目線はなかったのですが、別物として面白かったです。
主人公の双子をジェレミー・アイアンズ(♂)からレイチェル・ワイズ(♀)に置き換えているのも、両作がまったくの別物なんだよというスイッチを押してくれます。
クローネンバーグ版は変な手術道具とか、奇怪な中にも男の子らしいイノセンスを感じさせるのですが、アマプラ版は性別を入れ替えたことで、男の子が、いや少なくとも自分が恐怖をおぼえる女性の“生”の部分が増幅されています。妊娠や出産というものを出来る女性には敬意と、畏怖すら感じる一方で、自分がすることを想像したら怖くてたまりません。あと股間から血が出てくるとか、相手に逃げ道を与えないディスり女、承認欲求丸出しのアート女とかも出てきて嫌です(男でも嫌だけど)。
ハイソな人たちがコンブチャシャンパンを飲んでいるとか趣味でトレパネーションをしているとかも程良く嫌です。
ストーリーの7割ぐらいは食事会でファッキンファッキン言っていたけど、飽きることはなかったです。
音楽はEURYTHMICS、SOFT CELL、JOY DIVISIONなどが使われていました。
ただTHE DOORS「The End」は陳腐に聞こえたし、最後のもしかして…の匂わせオチも蛇足だったように思います。
1時間番組全6回と比較的短めなので、あまり時間をかけないのは良いです。『戦慄の絆』シーズン9とかあったらかなり嫌です。それはそれで見てみたいか。
なお戯作クレジットは“バリ・ウッド&ジャック・ギースランドの小説を原作としたデヴィッド・クローネンバーグ監督の映画が原作”となっていました。
そういえば原作小説は読んでいないので、これを機会に読んでみたいです。

投稿者:

yamazaki666

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