突然ですが17世紀、フランスのルーダン司教ユルバン・グランディエが悪魔アスモデウスと契約を結び、尼僧たちを魔女の性奴隷にしたという事件は、いくつもの小説や映画の題材となってきました。とりあえずメモとしてリストアップしておきます。
1634年に逮捕されたグランディエは異端審問で眼球を潰され、悪魔の刻印を探すため全身の毛を剃られて針で刺され、生きたまま火あぶりになりました。判決のときグランディエは絞首刑の後に火あぶりにしてくれるよう嘆願しましたが、それは聞き入れられず、聖水をぶっかけた後、絞首できない結び目の縄で首を吊られ、生きたまま焼かれました。その頭上を蠅の王ベルゼブブが飛び回ったそうです。グランディエは自分を裁いたラクタンス司教に「お前は30日以内に死ぬだろう」と宣言、実際にラクタンスは30日後に狂死しました。
- 【研究書】ミシェル・ド・セルトー『ルーダンの憑依』 高いけど重要。
- 【小説】オルダス・ハクスリー『ルーダンの悪魔』
- 【小説】ヤロスワフ・イヴァシュキェヴィッチ『尼僧ヨアンナ』
- 【戯曲】ジョン・ホワイティング『The Devils』
- 【映画】『肉体の悪魔』The Devils ケン・ラッセル監督。ハクスリーとホワイティングを元ネタにしていて、ラディゲとは無関係。
- 【映画】『尼僧ヨアンナ』Matka Joanna Od Aniolów イェジー・カワレロウィッチ監督。イヴァシュキェヴィッチの小説が原作。
- 【オペラ】クシシュトフ・ペンデレツキ『ルダンの悪魔』
『三銃士』でおなじみのリシュリュー枢機卿がグランディエの逮捕命令を出したそうですが、同じアレクサンドル・デュマが物語化しています。
でもって、