ここでも書いた現代アメリカのドゥーム/ストーナー・スペース・ロック・シーンについてのドキュメンタリー映画『SUCH HAWKS, SUCH HOUNDS』(John Srebulas+Jessica Hundley監督)が遂に完成、見ることが出来ました。
超凄いですよ!!
PENTAGRAMのジェフ・オキーフがSIR LORD BALTIMOREやDUSTについて語り、FATSO JETSONのマリオ・ラーリとトニー・トーネイがカリフォルニア砂漠のデザート・ロック黎明期を振り返り、SLEEP~HIGH ON FIREのマット・パイクが『JERUSALEM』制作時にもらった前金をマリファナ代に遣ってしまったという噂の真偽について証言するなど、マニア心を揺さぶるインタビューの数々はもちろん、ライヴ映像もSUNN O)))(withアッティラ)、HIGH ON FIRE、THE HIDDEN HAND、COMETS ON FIRE、FATSO JETSON、EARTHLESS、OM、DEAD MEADOWなどを収録。
マニア感涙の汁が垂れっぱなしなだけでなく、流れもテンポも良く、1970年代から現在に至るまでのアメリカン・ハード・ロック裏街道を描いたドキュメンタリーとして完成度の高い作品です。
インタビューを受けている人達は以下のとおりです(抜けがあるかも):
- Scott ‘Wino’ Weinrich (The Obsessed, Saint Vitus, The Hidden Hand etc)
- Scott Reeder (Kyuss, The Obsessed etc)
- Matt Pike (Sleep, High On Fire etc)
- Ian Christie (author)
- Mario Lalli (Fatso Jetson)
- Eddie Glass, Tom Davies (Nebula)
- Greg Anderson (SUNN O))))
- Mark Arm (Mudhoney)
- Jack Endino (producer)
- Stephen McCarty (Dead Meadow)
- Geof O’Keefe (Pentagram, Bedemon)
- Chris Hakius, Al Cisneros (Sleep, OM)
- Lori S, Joey Osbourne (Acid King)
- Isaiah Mitchell (Earthless)
- Ethan Miller (Comets On Fire)
- Noel Van Harmonson (Comets On Fire)
- Mike Eginton (Earthless)
- Mario Rubalcaba (Earthless)
- Joe Preston (Earth, Melvins, Thrones)
- Tony Tornay (Fatso Jetson)
- Larry Lalli (Fatso Jetson)
- Laurel Stearns (desert resident)
- Chris Kosnik, Bob Pantella, Finn Ryan (The Atomic Bitchwax)
- Michael Gibbons (Bardo Pond)
- Brandon Stosuy (journalist)
- Jenny McGee (TV Eye)
- Billy Anderson (producer)
- Tony Presedo (TeePee Records)
- Arik Roper (artist)
- Josh Martin, Randy Huthy (Pearls And Brass)
- Stephen McCarty, Jason Simon, Steve Kille (Dead Meadow)
- Trinie Dalton (journalist)
- Stephen O’Malley (SUNN O))), KTL etc)
- Seldon Hunt (artist)
- Malleus (artist lab)
- Stacie Willoughby (artist)
- Michael Gibbons, Isobel Sollenberger, John Gibbons (Bardo Pond)
もうこれだけで必見だということがお判りいただけるかと。
MELVINSやNEUROSIS、FU MANCHU、MONSTER MAGNETなど談話が収録されていないバンドについても写真やジャケ写、CDからの音源などでフォローされています。
サンディエゴでEARTHLESSのメンバーがやっているレコード店Thirsty Moon Recordsも出てきます。ぜひ行ってみたいです。
一方、以前公開された予告編にはカリフォルニア砂漠や森、トウモロコシ畑などの映像が含まれており、それはそれでムードを出していたのですが、完成した本編はインタビューやライヴがぎっしり詰め込まれていて、イメージ映像は大幅にカットとなっています。
まだ完成したばかりなので、今年各地の映画祭に出品して、いずれ北米ではDVD化されると思います。
ただ日本公開/DVD発売に向けて唯一にして最大の問題は、あまりにマニアック過ぎて、看板となるスターがいないということです。
PENTAGRAMが延々とフィーチュアされていて素晴らしいですが、それを喜ぶ人がどれぐらいいるか?と。
しかしぜひ大勢の人に見てもらいたいので、何らかの形で日本でも見ることが出来るよう、動いてみたいと思います。