The Dino De Laurentiis Production Of King Kong: the Complete Script By Lorenzo Semple Jr.

1976年版『キングコング』のシナリオで、当時ペーパーバックで刊行されたものです。

内容は映画本編とほぼ同じです。当時はビデオというものがなかったから重宝したのだと思います。

興味深いのは映画本編に収録されなかった以下の2シーンが載っていること:

●ニューヨークでコングが逃げ出したので、フレッド・ウィルソン(チャールズ・グローディン)が石油会社の重役から「貴様、逃げられると思うな!」と怒鳴りつけられる。その後コングに見つかって、踏み潰されそうになるが、実は踏まれたのは帽子だけでウィルソンは無事。ウィルソンは自分の人生が台無しになったことを悟って泣き崩れる。

●最後、世界貿易センターから転落したコングの側で泣くドワン(ジェシカ・ラング)にプレスコット(ジェフ・ブリッジス)が近付いていこうとするが、彼女がマスコミの取材攻めに遭い、市のお偉方と一緒に写真に収まっているのを見て、「彼女はこれでいいんだ」と立ち去る、

ちなみに前者のうち重役に怒鳴られるところと帽子が踏み潰されるところは、アメリカのケーブルTVで放映されたロング・ヴァージョンでも見ることが出来ます。

登場人物の人間性を掘り下げているシーンだとは思いますが、76年版『コング』でそんなものが必要なのかというとちょっと考えてしまいますね。

なおセンプルJrによる序文も収録されています。

プレスコットが当初バチカン法王庁から派遣されてきた陽気なイタリア野郎になる筈だったなど、ある意味興味を惹くネタが載っています。

76年版『コング』ファンの方ならぜひ携帯して、セリフを暗記しましょう。

投稿者:

yamazaki666

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