福島現実逃避【後編】

白坂にあるアウシュヴィッツ平和博物館に行ってきました。

新白河から東北本線で1駅、でも電車が1時間に1本の無人駅という白坂を下りて徒歩5分ぐらい。博物館の前で草むしりをしているおじさんがスタッフ(現場責任者だけど館長ではないらしい)でした。

決して規模は大きくなく、展示品はレプリカやパネルが多かったものの、本館+別館(小屋)+別館2の貨車(ツインピークスでローラ・パーマーが殺されるみたいな雰囲気)で、所要時間1時間以上は見ておいたほうがいいです。

ドイツ兵は走っているトラックめがけて赤ちゃんを投げつけていたそうです。

本棚にはナチ関係の書籍やビデオがたくさん並んでいました(これは洋書編の一部)。

スタッフのおじさんはきっと旧日本軍のナチマニアで、若い女性客が来館すると拉致して裏山にある人間牧場で飼っているに違いない!…と邪推してみましたが、そんな訳はありませんね!と一応フォロー。

で、夕方帰京。

福島現実逃避【前編】

自分探しの旅で(嘘)、福島県猪苗代からバスで30分ぐらいのところにある諸橋近代美術館に行ってきました。

サルヴァドール・ダリの絵画や彫刻を中心に、近代美術作品を多数所蔵しています。

ダリの彫刻というと絵画を立体化しただけのものもあるのですが、宇宙象の立体版などはやはり凄いですよ。

絵画もダリ「テトゥアンの大会戦」とマックス・エルンストの「暗黒の神々」は全身に電流が走る感動をもたらしてくれます。

日曜の午後だというのに空いていて、景色も良く、東京からでも行く価値は十分ありです。

隣にある裏常磐ロイヤルホテルが『シャイニング』のオーバールック・ホテルみたいで怖かったです。きっと冬になると幽霊がパーティーをやっています。

郡山泊。名産物を食べようと思っていたのですが、予習が足りなくて何が名産物かよく判らず、結局焼き鳥屋でディナーしました。

J&Bという中古レコード屋がありました。ちょっと覗いてRUSH「The Big Money」日本盤7″を購入。

プレステージ

映画『プレステージ』を見ました。

プリンセステンコーとかMr.マリックとかトランプマンが出ている地下鉄ポスターぐらいしか予備知識がなく、原作もノーチェックなので、ウルヴァリンとバットマンが戦う映画かと思ったら、二人の奇術師が嫌がらせを仕掛けあう話でした。

伏線とかどんでん返しバリバリのストーリーでしたが、芸能人に頼った宣伝にも関わらず、えらく面白かったというのが最大のどんでん返しでした、

しかもなんだかネタバレまで出てくるし、しかもそれを演じるのがネタバレだし、さらにその執事がネタバレだし。

事前に情報を仕入れず、まっさらな状態で見たほうがいいです。

ジョジョヲタが喜びそうな要素も満載です。

LED ZEPPELIN: Southampton University 1973-1-22

8月11日に初upされて衝撃を呼んだLED ZEPPELIN1973年1月22日サザンプトン公演、ようやく聴きました。

ずいぶん前に落として、1曲目の「Rock’n’Roll」を聴いて、みんなが騒ぐほどでもないなーと思って放置していたのですが、聴くにつれ演奏も音質もアップしていきます。

『HOW THE WEST WAS WON』時にケヴィン・シャーリーがミックスした未使用音源という噂もあながち嘘とは言えない極上の内容。

ヴォーカルのレベルが低いなどいくつか不満はあるものの、凄いです。

ブートレグCDとしても売られていますが、タダで落とせるのだから買うまでもないでしょう。

FOO FIGHTERS: Iron And Stone

9月26日に新作『ECHOES, SILENCE, PATIENCE & GRACE』をリリースするFOO FIGHTERSですが、ついでに過去作も紙ジャケ仕様で再発されるというので昔のシングルとかを掘り起こしてみました。それで思い出したのが、THE OBSESSEDの「Iron And Stone」をカヴァーしていること。

デイヴ・グロールはSCREAM時代にワイノと知り合っているそうで(PROBOTでもゲスト参加してもらっています)、うまく消化していて、最高!というわけではないまでもなかなかの好カヴァーです。

日本盤では「Breakout」、ヨーロッパ盤では「Learn To Fly」シングルで聴くことが出来ます。どちらも廃盤ですが、こまめに探せばきっと安価で見つかると思います。

どうでもいいけどアマゾンでぼったくり価格をつけている外部業者はボイコットした方がいいですね。

Visionaire 53: ”Sound”

12月発売予定。アマゾンで予価33,538円。

アメリカのアート/ファッション雑誌というかオブジェに近いもので、青山ブックセンターとかでも売っています。ビニ本扱いなので中身は見たことありません。限定4,000部だそうですが、U2、オノ・ヨーコ、坂本龍一とかも参加しているため、すぐに市場から消えるんでしょうなぁ。

SUNN O)))コレクターにとっては、Boris &栗原ミチオ『Rainbow』ボックス以上の試練となりそうです。

【追記】スティーヴン・オマリーによると、SUNN O)))の提供曲は「Orthodox Caveman」リミックスなのだとか。

“Multi-format album of fashion and art” Visionaire will take the form of five 12″ vinyl picture discs [pictured above] for its 53rd issue, “Sound”, which will come out in December.

“Sound” features contributions from David Byrne, the Knife, Animal Collective, Cat Power, Michael Stipe, Thurston Moore, Kim Gordon, Lee Ranaldo, Antony and the Johnsons, Andrew WK, Yoko Ono, Beastie Boy Adrock, Danger Mouse, U2, Courtney Love, Malcolm McLaren, Ryuichi Sakamoto, David Sylvian, Laurie Anderson, UNKLE, Sunn O))), Gang Gang Dance, Christian Marclay, Miss Kittin, Trevor Jackson, Nigo, Robert Wilson, DJ Spooky, Doug Aitken, Karl Lagerfeld, Alexander McQueen, and Helmut Lang, ong many, many others from the worlds of art, fashion, and, of course, music.

These contributions ount to over 100 minutes of previously unreleased audio experiments, samples, spoken word pieces, and even actual songs.

The images on the picture discs were created by a number of artists you might recognize from their work on your favorite album covers, including Peter Saville, Cindy Sherman, Raymond Pettibon, and Robert Longo.

“Sound” comes in an edition of 4,000 numbered copies, and the full package includes the five records, an acrylic dome case, a booklet with credits and instructions, two CDs containing all of the audio content, and a battery-operated toy car that plays the records through a self-contained needle and speakers as it drives along the grooves.

男の夢

昨日のコメント欄が判らなかったよい子のために。

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大人になったら絶対こういうことをやるつもりだったのですが、まだ実現していません。

AEROSMITHの「Amazing」ビデオにも同様の描写があるし(4’40″のへん)、和洋問わず好きな人が多いんですね!

そばを通りかかったトラックの運ちゃんもびっくり!

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ところでこれって加山雄三がセックス修行する映画でしょうか?

冬のソナタあらすじ【ネタバレ】

唐突ですが。

韓国ではクリスマスが終わってもデコレーション撤去しない→ヨン様がダンプカーにはねられる→記憶喪失のままアメリカ留学→別の名前になって韓国に帰国→誰がどう見てもヨン様なのに、名前が違うだけで周囲は「ヨン様と似ている人だなぁ」と別人扱い→ジユ姫とセックル→朝ごはん二人でモーニングチゲ鍋→ヨン様もう一回ダンプカーにはねられる→失明→おわり。

『俺の空』でも安田一平が青い目のコンタクトしているだけなのに別人だと言い張って、母親だけが「一平!一平なのね」と気付くというエピソードがありましたが。

アメリカ体育会系馬鹿メタル大好き

アメリカ体育会系馬鹿メタルというとあいまいな定義ですが、脳ミソまで筋肉が詰まっている馬鹿なアメリカ人が好きそうなメタルです。ヘヴィなグルーヴ・リフ主体で、ヤワなハナクソメロディはなくて、でも一緒に叫べるコーラスはあります。

知的水準の低い層に熱狂的に支持されているため、WWEプロレス番組とかアメコミ映画の主題歌に使われていることが多いです。

中でもDROWNING POOLは『レッスルマニアXX』『パニッシャー』に「Step Up」、『デアデビル』に「The Man Without Fear」、スマックダウン主題歌に「Rise Up」、ECW主題歌に「Bodies」が使われるなど、アメリカ体育会馬鹿のカリスマとして君臨していますが、英語版Wikipediaを見るとbegginingsとか書いてあって、ファン層の識字率の低さが容易に想像できます。

ベストオブ2004年のところでも書いたけど、映画『華氏911』でもドキュソ米兵が「大音量でDROWNING POOLを流しながら戦車でバグダッド市街を突っ走ると最高の気分だぜ!」とか言っています。

しかし彼ら、日本では見事に人気がありません。最新作『FULL CIRCLE』も結局日本盤CDは出ないようです。前作までは出ていたのですが、よっぽど売れなかったのでしょうか。

戦争全面肯定の「Soldiers」とか最高にかっこいいのになぁ。あとラストがビリー・アイドルの「Rebel Yell」カヴァーというのも工夫がなく低偏差値でクールです。

男として生まれたからにはこの手のメタルを聴きながらアメフトのクォーターバックをやって、パツキンチアリーダーと「うおおおっ」と雄叫びを上げながらハメたいものです。

ちなみに他の体育会系馬鹿メタルバンドも日本では人気がなく、SALIVAの『BLOOD STAINED LOVE STORY』(WWEレッスルマニア23テーマ曲が入ってるやつ)も日本盤は出ていません。PAPA ROACHの『THE PALAMOUR SESSIONS』(『WWE RAW』テーマ曲が入ってるやつ)は一応出ていたようですが。たった今まで知らなかったです。

ちなみに前者は「ドゥユーウォニット?イエー!ドゥユーニーディット?イエー!」、後者は「オオーオ、アイネバーギブイン!オオーオ、アイネバーギブアップ!」と、英語圏の人が書いたとは思えない歌詞もクールです。

特にオチはありませんが、アメリカ体育会系馬鹿メタル大好きということで。卍ピャウ卍

いちおう書いとかないと絶対忘れるので

きわめて今更2ちゃんで知ったのですが、元SUEDEのサイモン・ギルバートがタイでやっているFUTONのギタリストのBeeって、かつて『倫敦美学』を出したPANACHEのポール・ハンプシャー君なのだそうで。ひえー

アマゾンで紹介文を見たら、なんだかイヤ~な人たちがプッシュしていた様子で、でももう2年前に出たアルバムだからとっくに忘れてるでしょうね。

PANACHEって昔図書館で借りたけど面白くなかったからテープに録らなかったという記憶しかありません。あと今は亡き西新宿の中古レコード屋『シカゴ』にサイン入り7″シングルがあったけど「書き込みアリ」と安くなっていました。でも買いませんでした。

2007-08-25

ATAVISTといえば先日NADJAとの共演盤を発表、近々2枚目のアルバム『II: RUINED』とRise Aboveからの10″「ALCHEMIC RESURRECTION」を発表する英国致死ドゥーム・バンド(デビュー・アルバムのドラマーは元THORR’S HAMMER~BURNING WITCHのジェイミー・サイクス。脱退済)ですが、ウェブサイトに気になる記述が。

The most recent thing we are working on is a track for a 4 x CD collaboration that Julian Cope is doing with Slomo, O’Malley, Orthodox, TOLRTD etc… thats due out on Invada in 2007.

We have been rehearsing some new songs from II: Ruined and old songs from the S/T as well as writing a new song with Simon for Julian Copes 4 x CD / Book project “The Doomsday Book” which will see the light of day in the new year, i believe. Its gonna be a serious landmark in this genre and Atavist are very proud to be involved in such a prestigious project.

DOOM AGE FESTIVAL VOL.2: ELECTRIC WIZARD / CHURCH OF MISERY JAPAN TOUR 2007

  • 11/22(木)@ 大阪 十三 Fandango   with Garadama, Birushanah
  • 11/23(金・祝)@ 愛知 名古屋 Huck Finn  with Eternal Elysium
  • 11/24(土)@ 東京 新大久保 Earthdom   with Eternal Elysium, Sonic Flower (Church Of Miseryは出演なし)
  • 11/25(日)@ 東京 新大久保 Earthdom  with The Dead Pan Speakers

遂に!遂に!遂に!ELECTRIC WIZARD来日決定!!!

詳細はLeaf Hound Recordsまで!!!

ベルギーのハード・ロック

昨日ジンギスカンについて書いたので、何枚かベルギーのハード・ロック・バンドの作品を引っ張り出して聴いてみました。

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  • JENGHIZ KHAN『WELL CUT』  音楽ライターのPierre Rapsatがシンガーだったそうですが、残念ながらベルギーの音楽ライター業界のことはまったく判りません。
  • IRISH COFFEE『IRISH COFFEE』
  • WATERLOO『FIRST BATTLE』

その他ACIDとかKILLERとかOSTROGOTHとかDEVIATEとかいろいろいますが、詳細は後ほど。

DZJENGHIS KHAN『DZJENGHIS KHAN』

ジンギスカンというと「ジン、ジン、ジンギスカン」の人たちとベルギー・ハード・ロックの人たちがいます。

このバンドはアメリカのバンドですが、かつてGENGHIS KHAN IIIと名乗っていたそうで、”第三のジンギスカン”ということになるのかも知れません。

で、こちらのジンギスカンはサンフランシスコ出身の、BLUE CHEER好き好き大好きバンドです。

あまりに好きなのが高じて”オランダのBLUE CHEER”であるORANGE SUNSHINEのGuy Tavaresにプロデュースを頼んで、ハーグでアルバムを録音したそうです。

その結果、アルバムはBLUE CHEERに通じる60年代プロト・ヘヴィ・ロックに仕上がっています。

磨いたら光るのかどうかまだ定かではありませんが、ごつごつとした原石感が全編漂っています。

「あまりに音がでかくて、スタジオでは録音できなくて野外で録音した」というようなホラ話が通用するほどの破天荒さはないものの、少なくとも本家BLUE CHEERの80年代の『THE BEAST IS BACK』とか1999年の来日ステージよりもBLUE CHEERしています。ちょっと違いますが。

必要以上に音量を上げると必要以上に良く聞こえるタイプの音楽なので、思いきりでかい音で聴きましょう。

WITCHCRAFT『THE ALCHEMIST』

古すぎて一周して、新しくすら感じるスウェーデン産ヴィンテージ・ロック。1曲目「Walk Between The Line」なんかイマドキの全英チャートに入っていても違和感ないです。

でも鋭角的なリフが切り込む「If Crimson Is Your Colour」や11分+αの叙事詩「The Alchemist」はサウンドはもちろん、歌詞も腐臭すら乾いて消え去るほどの古臭さ。軽妙なリフとドゥーム感が交互に顔を覗かせる「Remembered」もオールドスクール魂に火をつけます。

日本盤ボーナス「Sweet Honey Pie」はロッキー・エリクソンのカヴァーで、叙情フォークの佳曲。

ハードさは前作より減少したけれど、曲が粒ぞろいで、なんとも良いアルバムですよ。

ETERNAL ELYSIUM / BLACK COBRA SPLIT CD発売記念JAPAN TOUR 2007

9月21日(金)名古屋ハックフィン

9月22日(土)浜松メスカリンドライヴ

9月23日(日)川崎BOTTOMS UP

9月24日(祝)新大久保EARTHDOM WIZARD’S CONVENTION VOL.11 w/CHURCH OF MISERY、THE DEAD PAN SPEAKERS

9月25日(火)江ノ島オッパーラ

9月28日(金)岐阜51

9月29日(土)大阪アメリカ村新神楽

9月30日(日)名古屋鶴舞DAY TRIP

いよいよ迫ってきましたね。詳細はこちらまで。

8月24日には両バンドのスプリットCD、その名も『SPLIT CD』がリリースされます。

どちらも分厚くぶっといヘヴィ・ロックが美味極まりないです。

ETERNAL ELYSIUMの作品では最もヘヴィウェイトな音ではないでしょうか。

これが日本デビューとなるBLACK COBRAは元CAVITYのJason Landrian(ギター/ヴォーカル)と元16<g>~GAMMERA<g>~SECRET ORDER OF TUSK<g>~ACID KING<ba>のRaphael Martinez(ドラムス)のデュオですが、二人とは思えない厚みのあるサウンドは名刺代わりというには強烈すぎます。

自主制作のデビューEP『BLACK COBRA』は全3曲6分しかなくてアレンジとかも凝っていなくてウームという感じでしたが、『BESTIAL』は古巣CAVITYや16に通じるハードコア・エッジのある殺伐ヘヴィ・サウンドで本領発揮。

ドゥームであっても暖かみのあるETERNAL ELYSIUMと殺伐激情系のBLACK COBRAのコントラストが宿命の旅にいざないます。聴くべし観るべし。