プリークエル

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最近プリークエルが流行っていますね。こないだの少年チャンピオンの『ドカベン』プリークエルはさすがにトホホでしたが。

しかし歴史ものというのは全部”現実・史実”のプリークエルなわけで、我々はオチを知りながら見たり読んだりします。忠臣蔵は討ち入りのプリークエル、織田信長ものがたりは本能寺のプリークエルです。

そんなプリークエル感をここ最近もっとも感じたのが『愛…しりそめし頃に…』でした。不定期連載でいつ雑誌に載っているか判らないので僕は単行本派で、第9巻が出たので読んでみたのですが、テラさんが結婚。披露宴にトキワ荘グループの面々が集結、森安なおやもちょっとだけ出てきます。宴が終わった後、彼らは新宿に飲みに出るのですが、これまでお世話になったテラさんにどんなお返しが出来るだろう?という話題に対し、石森氏はこう語ります。

「ぼくらがテラさんを喜ばすようないい作品を描くこと!これしかないんじゃないかと思うよ!」

確かにその後、彼らは幾多の名作を発表することになります。しかし現実では、それがテラさんをさらに追い込むことになり、1990年、かつてのトキワ荘グループが自宅にいきなり押しかけて行われた宴会の翌日、かつての花嫁は満賀氏に「夫はもう二度と会わないと言っています」と宣告することになるのです。その2年後、テラさんは亡くなります。そして森安なおやは持ち込み漫画がボツにされて亡くなります。赤塚氏も8月2日に1周忌を迎えます。今残っているのは、シャイな満賀氏とまったくイメージが異なる藤子A氏と、杉並アニメーションミュージアム館長の小池さんこと鈴木伸一氏だけです。人生は無情です。

ところで”現代の『まんが道』”とも”現代の『サル漫』”とも呼ばれる少年ジャンプの『バクマン』。先日はガールフレンドが枕営業を強いられそうになり(少年誌なので”写真集撮影”とオブラートにくるんでいましたが、もちろんセックスの暗喩に決まっています)、今週号では担当編集に対する不信感が募ってきます。これからサイコ-とユージン(だっけ?)は〆切地獄で発狂したり、下描きのまま掲載したり、専属契約に縛られて仕事を干されたりすることになるのでしょうか。さらに嫁さんが自称バンドマンのニコ厨とデキてしまい、週刊連載が忙しくて裁判をやる暇がないため、娘の親権を得る代わりに財産分与に応じたりすることになるのでしょうか。ドキドキしながら楽しみにしています。ピャウ

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現在ECWの解説者であるマット・ストライカーが自分の勃起チンコをブツ撮りした写真がネット流出。この人はかつてニューヨークのクイーンズにあるBenjamin N. Cardozoハイスクールの教師でしたが、「家族の病気」と偽って日本のZERO-ONEでプロレスしていたのがバレて解雇されたことでも有名です。Benjamin N. Cardozoハイスクールはロン・ジェレミーの母校でもあるそうで、なにかとチンコに縁がある人ですね。

復活

6月25日発売のブルース&ソウル・レコーズ8月号と6月27日発売のTONE8月号の原稿が遅くなり、関係者の皆様にご迷惑おかけしたことをお詫びいたします。でもどちらも中身は面白いはずです!たぶん!

ブロブ 宇宙からの不明物体

劇場公開当時に見なくて、存在すら忘れていた映画ですが、WOWOWでやったので見ました。最近の映画だと思っていたら、1988年制作だからもう21年前なのですね!CGじゃなくてコマ撮りもやっていました。『マックイーンの絶対の危機』(1958)のリメイク。『遊星からの物体X』が『遊星よりの』でやったように、50年代SFホラーをうじゅるうじゅるでリメイクしたものです。もちろん『遊星から』と較べると全然ダメだけど、予想したよりまあ面白かったです。エンディングテーマが北欧ALIENの「Brave My Love」でした。日本盤DVDは出ていませんがビデオは出ています。

スター・トレックとわたくし

『スター・トレック』と僕の出逢いは幼少時、親の仕事で初めてベルギーに引っ越してからでした。なんか学校の同級生がトレーディング・カードを持っていて、見せてくれたのですが、耳のとんがったおかっぱ頭のおっさんがパジャマみたいなのを着込んでいる姿を見て、幼稚園の頃から仮面ライダーとウルトラマンのことしか頭になかった日本人のガキとしては、こりゃかっこ悪いという感想しか持ちませんでした。USSエンタープライズはかっこいいと思いましたが。

ちなみに『超人ハルク』コミックも見せてもらったのですが、おかっぱ頭で上半身裸の筋肉ムキムキ男がBLAM!とか鉄骨をぶっ壊すのも超ダメでした。

それで、当時ベルギーでは『スター・トレック』はテレビ放映していなかったので、初めて動くのを見るのはアムステルダムに引っ越してから、劇場版『スター・トレック』となります。この頃は『スター・ウォーズ』を既に見ていたし、けっこうワクワクしながら見に行ったのですが、全然宇宙バトルとかがないし、出てくるのは爺さんばっかりだし、ヒロインはハゲだし、なんか釈然としない思いを抱えながら帰途についた記憶があります。本屋で『Famous Monsters Of Filmland』は欠かさず立ち読みしていましたが、『スターログ』は読んでいませんでした。

でも、それから数年後に見た『スター・トレック カーンの逆襲』は良かったです。

それから日本に帰国して、スポックが死んだり生き返ったりいろいろあったわけですが、テレビで『新スター・トレック』が始まったわけです。でも主人公が『砂の惑星』とか『スペースバンパイア』のハゲじじい!こりゃ見ない。

旧シリーズのビデオも1本借りて見ましたが、カーク船長がどっかのおばさんと不倫する話だったような。忘れました。

そんなわけで『スター・トレック』とはどうも相性が悪かったわけですが、でも日本では『ネメシスS.T.X.』なんてタイトルで劇場公開したり、たぶん僕と似たような認識の人がけっこういたのではないかと思います。

しかし『最新版スター・トレック ビギンズ』という本を読んで、実に楽しそうに旧シリーズについて書かれているので、これを機会に最初から『スター・トレック』を見てみようと思ったのでした。30余年にして、ようやくスタート地点に着いたわけです。ピャウ

微妙な2枚

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  • ELECTRIC WIZARD: THE PROCESSEAN (12″ / Rise Above RISE12/111)
  • NADJA: CLINGING TO THE EDGE OF THE SKY (12″ / Vendetta+Adagio830 XMESSERX03)

両方とも500枚限定アナログ・オンリー12″。両方とも片面のみ収録。

ELECTRIC WIZARDの方は2008年12月13日、ロンドンのULUで行われたRise Above Recordsの20周年記念ライヴでのみ販売されたもの。でも実際にはバンドがかなりの数を抱え込んで、ebayで売りさばいています。「The Processean」はキーボードの調べに乗せてドンドコドンドコいうリズムが延々と続く、魔導師の行進曲。ボーナス・トラックとかならいいけど、これだけ単独だとかなり割高に感じます。ヘヴィなギターも入っていないし、ELECTRIC WIZARDコンプリートを目指す人のみ押さえれば良いです。ライヴ当日のポスター付き。

NADJAの方はポスト・ロックの静かなパートのみが延々と続く、NADJAらしからぬ曲。エイダン・ベイカーのソロともまた異なっています。別にヘヴィでラウドじゃなきゃいけないと言うつもりはありませんが、これ1曲のみのために代金+送料を払うのはちょっとキツイです。いずれ『NUMBNESS』みたいなコンピレーションに収録されるといいですね。なおプリオーダー盤100枚はシルバー、通常盤400枚は黒盤です。

2009-06-06

スティーヴン・オマリー&アッティラ・チハーの『6°F Skyquake』限定500枚CDを買いそびれた人、バンクス・ヴァイオレットの作品集『Banks Violette』に180グラムLPが付いているそうです。

【追記】CDはもうどこにもないかと思ったら、Inoxia Recordsに在庫がありました。急げ!

2009-06-05

デヴィッド・キャラダインが4日、バンコクで首吊り+睾丸吊り死体となって発見されたそうです。

【後で読む】autoerotic asphyxiation (AeA) / Hypoxyphiliaアメリカだけで年間500~1,000人が。

舞踏病で狂死したウディ・ガスリーを演じる『ウディ・ガスリー/わが心のふるさと』

2009-06-04

“クイーン・オブ・ザ・ブルース”ココ・テイラーが3日、逝去。一昨年のブルース・カーニバルでは堂々トリを務め、殺しても死ななそうな圧倒的ライヴ・パフォーマンスで吹っ飛ばしてくれたのに。享年80歳。

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非常階段30枚組CDボックス、やっぱ手が出ないですわ…

SUNN O))): MONOLITHS & DIMENSIONS

日本盤CD、本日発売。

初めてこのアルバムを聴いたのは、4月6日のことでした。音源のネット流出を防止するためにサンプル音源を一切配布しないという方針(最近大物アーティストだとけっこう多い)のため、ディスクユニオン本社での試聴会。

簡単な説明を受けて、CDがプレイヤーにセットされて、1曲目「Aghartha」のイントロがズズンと鳴ったとき「…来たッ!」と身構えて轟音ドローンの襲来に備えました。このまま黙示録の刻までそれが続くのかと思いきや3分台から高いヒスが混入、5分台にアッティラ・チハーの語りが入り、8分を過ぎたあたりでリゲティ風?のストリングスの不穏なざわめきが入ったあたりから大海へと雪崩れ込む飽和点へと向かっていきます。曲が終わる時点でかなり精神的にいっぱいいっぱいになっており、ラストでアッティラが吐き出す息が自分のものとシンクロします。

で、2曲目「Big Church」のイントロ。予備知識なしで聴いたため、あまりの驚愕に自分の足下が揺らぎました(あえてネタバレせず)。そして、そんな心の隙を狙って、重爆ドローンがのしかかってきます。初めて聴いたときはそのまま濁流に押し流されて最後まで行ってしまいましたが、2度、3度と聴くうちに、女性コーラスやブラス、ストリングスなどを導入して”楽曲”の枠組みを明確にしながらもそれを制約とせず、さらに音の地平線を広げていくことに貢献させていることに、”音楽家”SUNN O)))の凄みを実感させられました。

3曲目「Hunting & Gathering (Cydonia)」はスティーヴ・ムーアのトロンボーン・サウンドとディストーション・ギターが織りなすビッグなサウンドがグレッグ・アンダーソンのASCENDを連想させます。火星のシドニア地方を描写した歌詞も「Dark Matter」を思わせたりも。

4曲目でラストの「Alice」はSUNN O)))としては異例の静かな曲調で始まる映画スコア風の曲ですが、それゆえに6分台に入ってくるギター・ノイズが映えます。そしてハープなどをフィーチュアしつつ、余韻を残しながら終わります。

その後SUNN O)))の初心ツアーを挟みながら既に何十回かアルバムを聴いているわけですが、『THE GRIMMROBE DEMOS』のシンプルさと対極にある、SUNN O)))史上最も”構築された””作曲された”作品でありながら、両作品とも結局maximum volume yields maximum resultsという同じベクトルに向かっていることに気づきます。

とかくライヴが大音量だということが取り沙汰される彼らですが(自分もそれを煽った部分がありますが)、音楽家としての真価が発揮されたアルバムだと思います。もちろんSUNN O)))のファンとしては、ズズーンという音が延々と続くという”聴きづらさ”が魅力のひとつであり、取っつきの良い”聴きやすさ”に微妙な違和感をおぼえることも事実ですが、以前書いた「轟音うんぬんを超えて、21世紀において最も重要な音楽作品に近いアルバムのひとつである」という思いは変わりません。

日本盤CDは紙ジャケ仕様で、ヴェラム紙の全面オビ付です。US盤CDがアマゾンで今日時点で1,711円で、定価2,730円の日本盤CDと1,000円も違うため、輸入盤に手が伸びる人も少なくなさそうなのですが、日本盤がたくさん売れるときっとまた日本に来てくれます。『MONOLITHS & DIMENSIONS』ツアーはアッティラとスティーヴ・ムーアも参加するというし、ぜひまた日本で見たいので、先行投資だと思って日本盤を購入していただけると嬉しいです。

WWE 2009年日本公演『WWE スマックダウン&ECWライヴ』記者発表会 @都内某所

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和田アキ子はある程度ちゃんと予習していて、レッスルマニアでアレサ・フランクリンやレイ・チャールズが歌った話題が出たりして、場違い感はなかったです。もし来日公演でリングに上がるなら、

  • グレート・カリに唇を奪われる
  • アキオ&アキ子のタッグを結成
  • サンティーナ・マレラに「実はあたし男なのよ」と言われて激怒、どつく

などをお願いしたいです。

2009年7月7日(火)、8日(水)開場17:30/開始18:30

日本武道館

WWE日本公演特設サイト

2009-05-28

本日到着:

あとNADJA: CLINGING TO THE EDGE OF THE SKY LPが発送されたそうです。貧乏です。ひえー

2009-05-26

twitterに登録してみました。使い道がよくわかりません。

アメリカを代表するロック・フォトグラファーの一人であり歴史の生き証人であるヘンリー・ディルツさんに電話取材しました。

2009-05-25

ケーブルの工事がありました。配線が何がなんだか判らなかったり、ネットがなかなか繋がらなかったり、旧プロバイダーをMailの環境設定から削除したら旧プロバイダー時代のメールが全部消えたり、えらく苛立ちます。

1971年のグラストンベリー・フェスティバルを撮った写真家ポール・ミッソ-さんに電話取材しました。

その後Fedexの手配とか。

ROBERT CRAY / CHRIS THOMAS KING / ウシャコダ @JAPAN BLUES & SOUL CARNIVAL(日比谷野外音楽堂)

トップバッターの大西ユカリは日比谷公園のオクトーバーフェストでビールを1杯飲んだら終わっていました。すみません。

オクトーバーフェストといえばショッカーのオクトーバープロジェクト(10月計画)を思い出しますが、

==続きは後で==

2009-05-23

Varg Vikernesが釈放されたそうです。

今更なのかも知れないけど、『ブラックメタルの血塗られた歴史 Lords Of Chaos』映画化の監督が『自殺サークル』とかの園子温なのだそうで、いったいどういう流れなのでしょうか。

MacOS 10.5.7でBuffaloの外付けHDDが認識されない件

バッファローのカスタマーサービスに電話したら「そういう事案は存じません」としらばっくれるので、「それは企業としての公式見解と考えていいのですね?」と訊いたら無償修理になりました。なんなんだ。

映画『Day Night Day Night』

タイムズ・スクエアで自爆テロをやろうとする若い女性が主人公。顔つきからしてあっちの宗教の人を想起させますが、あえてそのへんは触れず、会話も全部英語で行われます。タイムズ・スクエアに向かうところの緊張感がピリピリ皮膚を刺し、彼女だけでなく見ている側まで失禁しそうです。そのぶんラストが脱力な気もします。インディペンデント映画だから仕方ないんだけれども、「インディペンデント映画だから仕方ないんだぴょん」という開き直りが感じられる気がして。

各世紀を象徴するコンビ

ふと頭に浮かんで「俺ってカクイー」と思ったネタ。忘れないうちにメモっておきます。

  • 18世紀:ワシントン&ジェファーソン → 「政治の世紀」
  • 19世紀:マルクス&エンゲルス → 「思想の世紀」
  • 20世紀:レノン&マッカートニー → 「文化の世紀」