stoner sunshineとは何か? |
stoner sunshineは日本初のストーナー・ロック総合ウェブサイトです。
オープンは1999年春で、それ以来ちんたらと続いてきました。
現在(2005年)はwww.yamazaki666.comの一コーナーとなっています。
1999年当時アンダーグラウンド・レベルながら充実した作品を次々と輩出しているストーナー・ロック・シーンは現在では沈滞しており、ストーナーという言葉はほぼ死語ですが、現在でも活動を続けているバンドや過去の名バンドなどについて、研究、調査、分析などをしていきます。
はっきり言って私の自己満足オナニーページですが、読んでくださる方々が見て楽しめるような充実したオナニーにしたいと考えていますので、ごゆっくり楽しんで下さい。
本ページをご参考にしてめくるめく絢爛豪華なストーナー・ロックの世界に足を踏み込んでもらえれば幸甚です。
本章ではストーナー・ロックについて初心者向けに説明します。本コーナーがストーナーを中心に扱っている以上当然のことですが、かなり我田引水的にストーナーを持ち上げている箇所がありますので、ご了承ください。
質問や新たに設けてもらいたい項目などがありましたら、掲示板に書き込みお願いします。
1. ストーナー・ロックとは何か? |
ここで定義したい。
「ストーナー・ロックとは、感覚に直接訴えかけるプロト・ヘヴィ・ロックである。」
ヘヴィ・ロックに限らず、音楽は知覚によって解釈されることが多い。「美しいメロディ」「卓越したテクニック」「メッセージ性の強い歌詞」などは、いずれも頭で感じた感想である。
しかし、ストーナー・ロックはそんな解釈を超越した音楽である。優れたストーナー作品はダイレクトに脳に作用し、「●●だから優れている」という理由づけを許さない。「何だか分からないがとにかく凄い」のである。つまり、優れたストーナー作品とは、演奏者とリスナーのシンクロ率が高いものを指し、耳で聴くというよりも、皮膚で感じるのに近いと言えるだろう。
そのため、ストーナー・ロックの作品において曲調はヘヴィ・リフを延々と繰り返すシンプルなものが多く、歌詞も「俺の車は速い」「ロックしようぜ」「マリファナは気持ちいい」などと単純なもの(しばしば頭が悪いとしか表現できないものもある)が多い。
上記の定義で"プロト・ヘヴィ・ロック"という表現を使ったのは、そんなシンプルな音楽性がヘヴィ・ロック黎明期を彷彿させることからである。ヘヴィ・ロックが生まれてから30年余、そのサウンドは多様化・細分化してきた。だがそれと同時に"様式美"と称して先人のやり尽くしたサウンドを模倣するバンド、"メロディアス"と称して子犬が足にまとわりつくような甘ったるい曲をプレイするバンド、歌が下手なのを胡麻化すデス声バンドなど、それぞれの固定ファン層、悪く言えば"村"に安住するモラトリアムぬるま湯バンドが増えてきたことも事実である。スタイルが細分化されるにつれ、ファンもマニア化、はっきり言えばオタク化が進んでいく。本来豪快で野放図である筈だったヘヴィ・ロックは気がついたらオタクの所有物になっていた。
そんな状況を力づくで打破しようというのがストーナー・ムーヴメントである。90年代ストーナー・バンドの多くはヘヴィ・ロックの原点である60年代後半から70年代前半のバンド(BLACK SABBATH、BLUE CHEER、MC5など)に多大な影響を受けており、「ヘヴィ・ロック=ヘヴィなロック」という本来の姿に還ろうとしている。彼らはヘヴィ・ロック界におけるルネッサンス、あるいはラファエロ前派に例えることが出来るだろう。あるいはジャン=ジャック・ルソーの思想に共通するものがあるが、おそらくストーナー達はそんなところまで考えていないだろう。
ストーナー・バンド、そしてファンの多くはオタクというよりボンクラが多い。彼らは己の欲望に忠実であり、バカでかいサウンド、砂漠を突っ走るバイク、反逆するティーンエイジャー、ホットなギャル、浴びるほどの酒、ラリパッパのマリファナが大好きだ。
本来それこそがロックンロール!ではないだろうか?
2. ストーナー・ロックとマリファナ |
元々stoner rockとはマリファナのどこまでも沈みこむようなダウナーな精神状態を「麻痺する、無感覚になる」という意味を持つstoneで表現したロックだ。stoneとはアッパー系ドラッグ(LSDなど)をやった時の「ハイになる」と正反対の表現だと考えていただければ間違いないだろう。
"ストーナー・ロック"の語源は定かではないが、その低音ヘヴィ・リフのサウンドがマリファナを吸引したときの酩酊感覚に似ているから、またストーナー作品は曲構成がシンプルで反復が多いため、マリファナをキメたダウナーな状態で楽しむのに最適だからとも言われている。
マリファナをキメていないとストーナー・ロックを楽しめないと思い込んでいる人がいるが、それは大きな誤解である。LSDをキメていないとTHE BEATLESの『SERGEANT PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND』を楽しめない、という主張が愚の骨頂であるのと同じで、優れたストーナー作品はシラフでも十分に楽しめる。
ただ、マリファナをキメると優れた作品をいっそう楽しめる、というのもまた事実。もっともそれはストーナー作品に限ったことではなく、良い音楽はどんなスタイルであっても程度の差こそあれ、ストーン状態の方がずっと良く聞こえる。
よって「この作品はマリファナ吸引者向け」とか「自分はマリファナをやらないのでこの作品は分からない」と言う人間はストーナー作品を語るに値しない。というか、そのような偏見に基づいた意見を吐く輩はロックの自由な精神と正反対にあるバビロン人間だと言えるだろう。
さらにはびこっている偏見のひとつとして、「ストーナー系のミュージシャンはみんなマリファナをやっている」というものがある。これもあまりに無知でナイーヴな意見だ。確かにストーナー系ミュージシャンの多くがマリファナをやっている。だが、ロック・ミュージシャンたるものストーナー系でなくてもマリファナのひとつぐらいやっているだろう。
とは言っても、ストーナー・バンドとそのリスナー(以下"ストーナー・ボンクラ"とする)は大抵マリファナが大好き、というのは事実。その理由はふたつある:
a)気持ちいいから。
b)マリファナは反体制の象徴だから。
ストーナー・ボンクラは己の欲望に忠実であるため、マリファナが大好きだ。また彼らはロックは反体制であるべきだと信じており、アメリカや日本を含むほとんどの国で違法とされるマリファナを反骨の剣として掲げているのである。建設的な批判でなく享楽的な現実逃避であるあたりがボンクラたる由縁なのであるが。
本ウェブサイトではそんなストーナー・ボンクラの姿勢を全面肯定する。よって「馬鹿」「頭が悪い」といった表現は大半が賛辞であるのでご了承いただきたい。
まあいくらストーナー・ボンクラの頭が悪いといっても、本気で「ドクターXがクスリを売りさばいてどうのこうの」という浅薄なコンセプト・アルバムを知的だと思い込んでいる人間よりはマシだと思うのだが。
一応マリファナに関する私見を。
マリファナは神の摂理によって野に生えている植物である。では何故神はマリファナを作ったのか?それは人間が吸うためである。よってマリファナを吸うことは「悪いこと」ではない。
ただ、日本においてマリファナ吸引は違法である。僕はマリファナは捕まるリスクを負ってまで吸うほどのものではないと思っているし、マリファナ程度でイキがる年齢でもないので、日本国内では一切やっていない。大体タバコを吸わないし。
3. ストーナー・ロックの分類 |
上記でストーナー・ロックを定義したが、具体的にどんなサウンドをストーナーと呼ぶのだろうか?ここでストーナーを4つに分類してみよう:
(1)ドゥーム・メタル
BLACK SABBATHからの影響をベースに、ダウン・チューニングした低音リフを主体としたヘヴィ・メタル・サウンド。本家SABBATHはもちろん、CATHEDRALなどが代表バンド。
SAINT VITUSやPENTAGRAMなどのSABBATH原理主義バンド、sHEAVYなどのSABBATH完璧クローン・バンド、CANDLEMASSやSOLITUDE AETURNUSなどの様式美ドゥーム・バンドも含まれる。
(2)デザート・ロック
これはサウンドよりも出身地を表現している。カリフォルニアの砂漠地帯出身のKYUSS、FU MANCHU(彼らはオレンジ・カウンティ出身ゆえにデザートではないが、まあ分類上)、FATSO JETSONらを指すサウンド。中でもKYUSSはカルト的な人気があり、世界中に彼らから影響を受けたバンドがいる。代表3バンドがいずれも全然音楽性が異なるため、有名無実な分類なのだが...。
(3)スペース/サイケ・ロック
HAWKWINDを総本山とする、ヘヴィなサイケ・ロックに過剰なまでのエフェクトを乗せて浮遊感のあるサウンド。HELIOS CREED、CHROME、FARFLUNGなどメンバー交流があるバンドがそのエッセンスを吸収する他、MONSTER MAGNETなども一部影響を受けている。OZRIC TENTACLESやPORCUPINE TREEなどの扱いは論議中。
(4)スラッジコア
BLACK SABBATHの低音リフにパンク的解釈を加えた、ズルズル引きずる激重サウンド。EYEHATEGODやGRIEFをはじめ、殺伐とした雰囲気を持つバンドが少なくない。SLEEPや日本のCORRUPTEDなど、1曲40分以上のナンバーを演奏するバンドも。
(5)ヘヴィ・ドローン
EARTHやSUNN 0)))、5IVEなど、BLACK SABBATHの低音リフをどこまでも増幅させた重低音アンビエント・ノイズ・バンド。
ポスト・ロック(いわゆる音響系)との関連も浅くない。
日本のBORISもヘヴィ・ドローン作品をいくつか出している。
彼らの作品は概してプレス枚数が少なく、コレクターが狂走。2004年頃からEbayなどのネットオークションで相場が高騰している。
現在ではそのような分類にそのまま当てはまるバンドはむしろ少ない。
CHURCH OF MISERYやWARHORSEなどのようにスラッジとドゥームの合わせ技をやるバンドも多いし(近年ではスラッジ・ドゥームという呼称も使われる)、CLUTCHやRAGING SLAB、FIVE HORSE JOHNSONのように埃っぽいアメリカン親父ロック(MOUNTAINやCACTUSを思わせるような)をプレイするバンドもいる。
MONSTER MAGNETはすべてのおいしい所を随時取り入れながら独自の音楽性を構築している。
4. 最初に何を聴くか? |
(現在見直し中!)
5. どこで買うか |
ストーナー・ロック作品は最近になって東京都内の輸入盤店などでかなり購入できるようになったが、それでも入手困難な作品は少なくない。
近日ストーナー・ロックを扱う店・ネット通販業者などを掲載する『shops』項目を設置予定。