TROUBLE
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PSALM 9
(1984 / フォノグラムPHCR16165)
doom metal

シカゴ出身ドゥーム・メタル・バンドのデビュー・アルバム。
『Metal Blade』からのリリースで、BLACK SABBATHから多大な影響を受けながら、ストロングスタイルのメタルをプレイ。
「Assassin」はJUDAS PRIESTやANGEL WITCHを彷彿とさせるし(エリック・ワグナーのヴォーカルはロブ・ハルフォードからの影響が窺える)、初期のライヴではACCEPTの「Son Of A Bitch」もプレイされていたのも納得。
ドロドロとした部分は少なく、比較的聴きやすいストレートなメタル・サウンドだが、インスト「Endtime」〜重厚な大曲「Psalm 9」と冒険的な部分もあり、単調さは感じさせない。 SABBATHっぽさとストレートなメタルの長所を両立させた「The Tempter」をはじめ楽曲も優れており、ドゥーム・メタルのみならずメタル史上に残る名盤のひとつだろう。
現行CDにはCREAMのカヴァー「Tales Of Brave Ulysses」収録(アルバムからの先行12"シングル「Assassin」のB面だった)。
米オリジナルアナログ白盤はレア。
2006年10月にEscapi MusicからDVD付のエンハンスド・エディションが発売された。

(06/11/05)
★★★★★ ★★★★



THE SKULL
(1985 / フォノグラムPHCR16166)
doom metal

前作よりもテンポを落とし、ドゥーム色が濃くなった2ndアルバム。ただ「Fear No Evil」をはじめJUDAS PRIEST風ナンバーも数曲あり。
さらにサウンドがヘヴィになった一方で直接的なインパクトのある曲が減り、11分半の大曲「The Wish」を3曲目に配したのはアルバムの流れを止めてしまうため正直失敗。
また前作では「Psalm 9」を除くとほのめかす程度だったキリスト教色が全面的にフィーチュアされており、歌詞だけでなく裏ジャケに聖書『エペソ人への手紙』からの一節を載せるなど、説教臭くてウザい。STRYPERじゃないんだから。
凡百のドゥーム・メタル・バンドを薙ぎ倒す強力なアルバムであることは確かであり、ヘヴィな部分とメランコリックな部分のコントラストが見事な「The Skull」など聴きどころは多いが、やはり1stに軍配が上がるだろう。
2006年10月にEscapi MusicからDVD付のエンハンスド・エディションが発売された。

(06/11/05)
★★★★★ ★★★



RUN TO THE LIGHT
(1987 / フォノグラムPHCR16170)
doom metal

リズム・セクションの交替を経ての3rdアルバム。
前作の反省を踏まえたのか、無為に長い曲はなく、歌詞も露骨なキリスト賛美は避けている。プロデュースにジム・ファラーチ、エンジニアにイアン・バージェスを起用、メジャー感を出したサウンドが印象的。
エッジのあるリフなど、(当時としては)モダンな音色が目立つが、その一方でTROUBLEをTROUBLEたらしめるヘヴィ・ドゥーム色が後退しているのが残念。
ただ、名盤1stには及ばないものの、2ndと較べると一歩前進している内容だ。
1曲目「The Misery Shows」では1stアルバムの歌詞を引用しているのがニヤリとさせるが、これは彼らなりの過去への決別だったように思える。
彼らは本作を最後に『Metal Blade』を離脱、『Def American』レーベルに新天地を求める。

(00/04/28)
★★★★★ ★★★



TROUBLE
(1990 / フォノグラムPPD1138)
doom rock

『Def American』移籍、リック・ルービンをプロデューサーに迎えた4thアルバム。
『PSALM 9』が元々『TROUBLE』というタイトルだったため、区別するために『TROUBLE 4』と呼ばれることもある(邦題も『トラブル4』)。
狭義のメタルから脱し、よりハードなグルーヴと肉体的な躍動感を重視したサウンドを志向。
そんな音楽性の変化が見事に功を奏し、楽曲の充実と相まって、一大傑作に仕上がっている。
「The Misery Shows (Act II)」ではこれまで聴かれなかったサイケな浮遊感(PINK FLOYDっぽい)を漂わせ、エリック・ワグナーのハイピッチ・ヴォーカルもロブ・ハルフォードよりロバート・プラントを思わせるものに変化。身体ごとぶつかってくる音の塊は10年経った今でも新鮮だ。
歌詞は人間の苦悩を描いたものと神による救済を描いたものが主体だが、やはり魅力的なのはダークな「Black Shapes Of Doom」「At The End Of My Daze」など。
現在TROUBLEが神格化されているのは本作、そして次のアルバム『MANIC FRUSTRATION』によるものが大きい。とにかく両作品とも必聴!

(00/04/28)
★★★★★ ★★★★★



MANIC FRUSTRATION
(1992 / フォノグラムPHCR49)
doom rock

『Def American』からの第2弾となる5thアルバムで、彼らの最高傑作のひとつ。
前作『TROUBLE』の70年代風オーガニック・ヘヴィ・ロック路線をさらに押し進めた内容で、初期の純正メタル・サウンドは完全に払拭されたが、とにかく全曲が名曲。聴きどころは全部、捨て曲ゼロの超名盤だ。
バンドが最高の盛り上がりを見せているのに加え、プロデュースがリック・ルービン、エンジニアがブレンダン・オブライエン、ミックスがデイヴ・サーディと、超一流スタッフが手がけているせいもあって、TROUBLE史上最もダイナミックなド迫力サウンドを堪能できる。
全曲が圧倒的なエネルギーに満ちており、バラード風(?)の「Rain」すらも"穴"とは感じさせない。
「時代遅れで悪かったな」と叫ぶ「'Scuse Me」はSAINT VITUSの「Born Too Late」と並ぶストーナー馬鹿アンセムだ。
レコーディングはLIMP BIZKITなどで知られる『Indigo Ranch』で行われた。
現在廃盤だが、何が何でもゲットして欲しい超傑作だ。

(00/04/28)
★★★★★ ★★★★★



ONE FOR THE ROAD
(1994 / 自主制作 番号なし)
doom rock

『Def American』と袂を別ってからエリック・ワグナーがオランダに移住、バンドとしての活動を休止していたTROUBLEが復活を賭けて録音した5曲入りCDEP。
『Def American』時代の70年代風味を残しながら再びヘヴィさが蘇っており、分厚いリフが心地良い。
「Black Shapes Of Doom」と「'Scuse Me」を合体させたような「Doom Box」は本作でしか聴けないのが勿体ない名曲だ。
「Requiem」と「Another Day」は『PLASTIC GREEN HEAD』で再演された。
1,500枚のみの限定盤。'94年に行われたドイツ〜オランダ・ツアー、そして'95年『Dynamo Open Air』でのみ販売され、現在ではコレクターズ・アイテム。
現在では『Reborn Classics』からリリースされた海賊盤(ARMORED SAINT『RAISING FEAR』とのカップリングCD。RC1054)で聴くことが出来るが、こちらも廃盤。

(00/04/29)
★★★★★ ★★★★



PLASTIC GREEN HEAD
(1995 / Century Media 7809-2)
stoner doom

かつてキリスト教色を前面に押し出し、"ホワイト・メタル"と呼ばれたこともあるTROUBLEだが、エリック・ワグナーがオランダでキメまくった生活を送っていたせいか、6thアルバムとなる本作では本格ストーナー・バンドに変貌してしまった。
ヘヴィ・グルーヴ主体のサウンドはある程度タイトなまとまりを感じさせるが、「Plastic Green Head」や「Opium Eater」などでマリファナや阿片を歌い、CDブックレットにはマリファナ畑で微笑むオランダのベアトリクス女王の写真を載せるなど、コンセプトが徹底している。CD盤面にもマリファナの葉っぱが描かれているし。
「Hear The Earth」やTHE MONKEESのカヴァー「Porpoise Song」、THE BEATLESの「Tomorrow Never Knows」などはドロッとしたサイケ感も。
ただ、そんな享楽的な姿勢だけでなく、「Below Me」では人間不信を歌い、宗教否定を匂わせたりもするなど、彼らの置かれていた状況が決して良好ではなかったことを窺わせている。
本作を最後にエリックはバンドを脱退。残されたメンバーは元EXHORDER〜CORROSION OF CONFORMITY〜FLOODGATEのカイル・トーマスをシンガーに迎えて単発的に活動を続け、アルバム『SEVEN』(仮題)を2000年内には発表する見込み。
アメリカ盤のみ「Till The End Of Time」(コンピレーション『DYNAMO OPEN AIR 10TH ANNIVERSARY』から)を収録。
公式アルバムでは本作のみ日本盤が発売されなかった。

(00/04/29)
★★★★★ ★★★★



TROUBLE LIVE
(2004 / 自主制作 番号なし)
doom metal

1983年のライヴを収めたCD-R。 この音源を『Metal Blade Records』のブライアン・スレイゲルが聴いて、契約することになった。
coming soon。

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LIVE DALLAS TEXAS 03/12/1990
(2004 / 自主制作 番号なし)
doom rock

coming soon。

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VIDEOS
(2004 / 自主制作 番号なし)
doom rock

coming soon。

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DEMOS & RARITIES 1980-95
(2005 / White Stallion Records 01)
doom rock

公式アルバム未収録音源を集めた海賊盤。
500枚限定。
coming soon。

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LIVE IN STOCKHOLM
(2006 / Escapi Music )
doom rock

DVD。
coming soon。

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