SOLITUDE AETURNUS


JUSTICE FOR ALL
(1999 / Doomed Planet Records DPR2)
epic doom metal

'88年1月、SOLITUDE名義(AETURNUSはまだない)でレコーディングされた初のデモをLP化した公認ブートレグ。
ジョン・ペレス自らがライナーノーツを書いている。
ヴォーカルは当時のシンガー、クリス・ゲイブハート(クラウス・マイネ風ハゲ)が取っているが、1曲、'89年のデモ音源(後に『INTO THE DEPTHS OF SORROW』に収録された「Opaque Ivory」の別ヴァージョン)はロバート・ロウによるもの。
クリスもそれなりに巧みに歌っているが、その差は歴然としている。
あくまでコレクターズ・アイテムだが、1曲を除くと全曲が未発表曲だし、楽曲・演奏共になかなかの出来。
彼らのルーツとして押さえておくのも良いだろう。
1,000枚のナンバー入り限定盤。表ジャケは下手糞なイラストだが、裏ジャケの歴代メンバー写真は貴重だ。

(99/07/01)
★★★★★ ★★



INTO THE DEPTHS OF SORROW
(1990 / Roadracer RO9265-2)
epic doom metal

公式デビュー・アルバム。
当初テキサスの『King Klassic』レーベルからリリースされる予定だったがボツとなり、当時はまだオランダのどインディーだった『Roadrunner』系の『Roadracer』から発表された。
彼らの持ち味であるスケールの大きなエピック・ドゥーム・メタル・サウンドはもう見事の一言で文句なし。
ロバート・ロウの伸びのあるヴォーカルはさらに曲を盛り上げており、CANDLEMASSを思わせる箇所も多々あるが独自のスタイルを確立している。
オープニングのイントロ「Dawn Of Antiquity (A Return To Despair)」からドラマチックな名曲「Opaque Divinity」になだれ込む展開は身が震えるほどカッコ良い。
ジャケットは正直イマイチだが、内容は極上だ。
なお彼らの作品すべてについて言えることだが、劇的なメロディアス・ドゥーム・メタルを極めており、トリップ度はほぼ皆無。

(01/02/01)
★★★★★ ★★★★



BEYOND THE CRIMSON HORIZON
(1992 / アポロンAPCY-8092<日>、Roadracer RRD9168<米>)
epic doom metal

日本デビュー作となった2ndアルバム。
前作のサウンドを受け継ぎながらスケールアップ、時に開放感すら感じさせる作風が印象的。
ただ哀しさ・神秘性も増しており、明るさは感じられないのでドゥーム・ファンは安心だ。
もちろんロバート・ロウのヴォーカルは健在。彼の声だけでもゼニが取れる。
日本盤でのバンド名表記は"ソリチュード・イターナス"だった。

(01/02/01)
★★★★★ ★★★★



THROUGH THE DARKEST HOUR
(1994 / SPV/System Shock IR-C-124)
epic doom metal

3作目にして不動のエピック・ドゥーム・メタル。
前作と較べるとダークな雰囲気が増し、閉塞的なサウンド。ただ根底にある音楽性は変わっておらず、新味を加えたことによって鮮度が保たれている。
彼らの作品では最もCANDLEMASSっぽく聞こえるが、ALICE IN CHAINSばりのアンニュイな男声コーラスがあったり、オリエンタルなシタール(イギリスのSADDAR BAZAARのメンバーがゲスト参加)がフィーチュアされていたり、クローンには感じられない。
むしろ全盛期CANDLEMASSに迫るテンションの高さに身体がとろけていく。
'99年に『DOWNFALL』との2in1でデジパックCD再発された。

(01/02/01)
★★★★★ ★★★★



DAYS OF DOOM - VIDEO
(1994 / 自主制作 番号なし)
epic doom metal

彼らの初のビデオ・ソフト作品で、デビュー当時から『THROUGH THE DARKEST HOUR』までのライヴ映像、スタジオ風景などが1時間にわたり収録されている。
ライヴ会場で売られた他、売れ残りをジョン・ペレス(g)の経営するネット通販店『Brainticket』で買うことが出来る。
家庭用ビデオカメラで撮られた映像をおそらく自宅で編集したもので、画質はかなり劣悪。ただ、日本ではまず見ることの出来ない彼らの演奏を楽しめる点では貴重だ。
はっきり言ってマニア向けだが、ライヴとインタビューの配分もバランスが良く、最後まで飽きさせない。公式作品をすべて集めたファンだったら押さえておく価値はあるだろう。

(99/07/01)
★★★★★ ★★



DOWNFALL
(1996 / SPV/System Shock IR-C-124)
epic doom metal

4thアルバム。
デビュー作からSOLITUDE AETURNUS節が確立されており、本作にしてもその路線から逸脱していない。
それでも1曲目「Phantoms」、CHRISTIAN DEATHのカヴァー「Deathwish」などアップテンポめの曲、サイケっぽい「Elysium」など目新しい曲もあって単調に感じさせない。
哀しげなピアノで始まる「Chapel Of Burning」も素晴らしく、アルバム最大のハイライトとなっている。
それにしてもマンネリを乗り越え、毎回9ッレベルの作品を連発できるのはさすがとしか言いようがない。

(01/02/01)
★★★★★ ★★★★



ADAGIO
(1998 / Massacre DP0161)
epic doom metal

5thアルバムにして様式美ドゥーム・メタルのひとつの極点に到達。
サウンド的に近いのはトニー・マーティン在籍時のBLACK SABBATH、あるいはメサイア・マコーリン在籍時のCANDLEMASSだが、本作のレベルはそれを凌ぐ完成度だ。
ロバート・ロウのヴォーカルとジョン・ペレスのギターのコンビネーションはもはや芸術品。特にロバートの声はロニー・ディオに肉薄する迫力だ。
BLACK SABBATHの「Heaven And Hell」のカヴァーもあまりにハマり過ぎ。
デビュー以来初のメンバー交替があり、ベースがライル・ステダムからスティーヴ・モズリーに替わったが、バンドのサウンドは岩のごとく不動。
この最高傑作を作り上げた彼らはどこに行くのか?

(01/02/01)
★★★★★ ★★★★★



ALONE
(2006 / Massacre)
epic doom metal

なんと8年ぶりとなる6作目。
ただ、壮大なエピック・ドゥーム・サウンドは揺るぐことなく、活動休止前と同じ感情の昂ぶりをもたらしてくれる。
coming soon。

(--/--/--)
★★★★★ ★★★★