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NAEVUS
SUN MEDITATION
(1998 / Rise Above CDRISE16)
doom metal

ドイツ出身のドゥーム・メタル・バンドによるデビュー作。
本作のサウンドはモロにCATHEDRAL、PENTAGRAM、TROUBLEなどの影響下にあるもので、深刻にならない程度のドゥーム・メタルをプレイしている。
演奏も楽曲も標準以上の完成度なのだが、真に優れたドゥーム・バンドが持つべき"業の深さ"が感じられず、中庸に留まっているのが残念。ミックスのせいか音も薄い。
残念ながら本作においては優等生的サウンドが弱点だ。
結局彼らは本作を遺して'99年5月に解散。本作リリース後活発にライヴ活動を行い、今後の作品に期待を持たせただけに早すぎた解散だった。
なお彼らは4バンド収録の二枚組7"『FOURTEEN INCHES OF FURY』にアルバム未収録曲「Bazaar Of Illusion」を提供している。

(99/10/10)
★★★★★ ★★


NATAS (LOS NATAS)

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NEBULA / THAT'S ALL FOLKS!
Vulcan Bomber / Skydiver b/w Aquasphere
(1997 / Last Scream SCREAM010)
desert / space

イタリーのレーベルからリリースされたスプリット7"。
NEBULAは「Vulcan Bomber」(『LET IT BURN』とテイク違いかは未確認だが、音質は劣る)、そして未発表の「Skydiver」を提供している。未発表とはいってもフィードバックと効果音のみの短いパッセージのため、"曲"と呼べるほどのものではない。
一方のTHAT'S ALL FOLKS!はスペーシーなサウンドをバックに淡々と歌う、70年代HAWKWIND風のナンバー。悪くはないものの、これ1曲ではさほどインパクトを残さない。
500枚ナンバー入りの限定盤。

(99/07/29)
★★★★★ ★★


NEBULA
LET IT BURN
(1998 / Teepee TP-010<オリジナル>、Relapse RR6991-2<再発>)
desert/fuzz rock

FU MANCHUを脱退したエディ・グラス(g)とルーベン・ロマノ(ds)が結成したニュー・バンドのデビュー・フルレンス・アルバム。FU MANCHUと同じ漢ロックンロール路線ながら音がずっしりと重いのが特徴。ただ、シングルとなった(THAT'S ALL FOLKS!とのスプリット)「Vulcan Bomber」など突っ走るナンバーもあり、破壊力は本家に負けないパワーとエネルギーに満ちている。また、インスト・パートの躍動感は本家を凌ぐほどのど迫力。
『Relapse』から出た再発盤には2曲新曲が追加され、そのうち「Devil's Liquid」は失神寸前のカッコ良さのため、『Relapse』盤をお薦めする。

(99/02/24)
★★★★★ ★★★★


NEBULA/LOWRIDER
DOUBLE EP
(1999 / Meteorcity MCY-002、 MCY-004)
desert/fuzz rock

アメリカのNEBULAとスウェーデンのLOWRIDERが4曲ずつ提供したスプリットLP。両バンドとも極重のミッド〜スローな曲を提供しているが、NEBULAの「Full Throttle」のみはアクセル全開の疾走ナンバーだ。LOWRIDERはKYUSSクローンとは言わせない水準の高さを見せているが、彼らだったらもっと凄いことが出来そうな予感。
なお1,000枚限定のアナログ盤はずっしり220gの超重量グリーンビニール盤で、素人耳にもサウンドに"腰がある"のが分かる。またLOWRIDERはCDとLPで1曲ずつ異なっているため、両方ゲットしたいところ(なおNEBULAはCD・LPとも同内容)。
なおCD収録のLOWRIDER「Lameneshma」は彼らとSPARZANZAとのスプリット7"にも収録されている(たぶん同テイク)。

(99/02/24)
★★★★★ ★★★


NEBULA
SUN CREATURE
(1999 / Man's Ruin MR133CDEP)
desert/fuzz rock

『Teepee』『Meteorcity』『Relapse』『Mans Ruin』と、アメリカのストーナーを扱うレーベルを総なめにしている彼らの4曲入りEP。
基本ラインはそれまでの漢ロックンロールを踏襲しているが、本家FU MANCHUとはかなりスタイルが異なり、いずれの曲も後半にインスト・ジャムをフィーチュア。4曲で23分25秒と長めだ。ギター・ソロやSANTANAばりのパーカッションをふんだんに取り入れるなど、演奏力があるところを見せている。
とはいえ、ライヴならともかく、スタジオ盤だとそれが冗長に感じることも事実。楽曲がいずれもカッコ良いだけに、ジャムよりも曲数を増やして欲しかった。
ちなみに同時発売の10"はCDとジャケットが同じ、見開きジャケではない、CDより1曲少ない(9分ある「Fly On」 )など、食指をそそらない。CDだけを入手すれば事足りるだろう。

(99/04/02)
★★★★★ ★★★


NEBULA
TO THE CENTER
(1999 / SubPop SPCD493)
desert psychedelic fuzz rock

シアトル・ブームの立役者だった『SubPop』に居を構えての2ndフルレンス作。
疾走感あふれるロックンロールに留まることなく、インスト・ジャム、シタール、パーカッションを随所に取り入れるなど、古巣FU MANCHUとの差別化が明確かつ顕著になってきた。「元FU MANCHUの...」という枕言葉は彼らにはもう不要だ。
「LET IT BURN」の頃と較べると、彼らが様々な音楽性を呑み込みながらよりスケールアップしていることが分かる。
ただ、「To The Center」を1曲目に持ってきたのは失敗。どうせならアップテンポの2曲目「Come Down」をガツンとオープニングにして、続く「Whatcha Lookin' For」「Clearlight」で畳みかけた方がインパクトがあっただろう(3曲ともカッコ良い)。また、曲のツメの甘さも見られ、まだ"真の名曲"を生み出すには至っていないのがもどかしい。
ライヴでの凄まじさをアルバムで再現できていないあたりも残念。ただそれでも本作はそれを補って余りある優れたロック・アルバムと言える。
MUDHONEYのマーク・アームが「I Need Somebody」(THE STOOGESのカヴァー)でゲスト参加している。
偶然だろうが、裏ジャケットの夕陽にたたずむ3人のシルエットはSON OF KYUSSのジャケットそっくり。

(99/11/27)
★★★★★ ★★★★


NEBULA
CLEARLIGHT EP
(2000 / Sweet Nothing CSSN001)
desert/fuzz rock

イギリスのインディーから突如2000年7月に発売された『TO THE CENTER』からのシングルカット。7"とCDシングルがリリースされた。
「Clearlight」はキャッチーなロック・ナンバー。FOO FIGHTERS、あるいはTHERAPY?を思わせるポップ・センスを感じさせる曲で、たぶんアルバムと同テイク。 アルバム未収録の「Humbucker」はドラマーのルーベン・ロマノが歌うナンバー。楽曲的にはさほどのものではないが、ルーベンのドラム・プレイが派手にフィーチュアされていてナイス!
CDシングルには「Full Throttle」のライヴ・ヴァージョン(2000年4月3日、ミネアポリスのテイク)が収録されている。ライヴでも超大盛り上がりの必殺ナンバーで血湧き肉踊るが、ラストのインプロヴィゼーション部分が途中でブツッと切られているのが残念。
腹八分目という印象のEPだが、「Full Throttle」ライヴのために押さえておく価値はあり。よって7"よりCDシングルをお薦めする。
ジャケットは大したことないし。
但し7"はクリア・ビニールで、限定1,000枚らしい。

(00/08/02)
★★★★★ ★★★★


NEBULA
CHARGED
(2001 / ワーナー WPCR-11079)
desert/fuzz rock

フルレンス作としては3枚目となるアルバム。
前作『TO THE CENTER』ではスピードを抑えたナンバーが多かったが、今回は1曲目「Do It Now」からアップテンポの「Do It Now」で全開。3曲目「Giant」なども速めの曲で突っ走る。
ミッド〜スローの曲もラフなリフ・ロックで、全体的にエディ・グラスとルーベン・ロマノの古巣FU MANCHUを思わせる音楽性が目立つ。ただそれも後退というわけではなく、『LET IT BURN』の勢いと『TO THE CENTER』の曲作りの妙味を合体させたオイシイ所取りの秀作に仕上げている。
エディのギター、ルーベンの叩きまくりドラムなど、演奏面での充実ぶりでFU MANCHUを脅かす素晴らしい出来ばえの作品だ。
その一方で前作のサイケ色は薄目だが、この豪快リフ・ロックの前には文句など言わせない!

(01/03/30)
★★★★★ ★★★★


NEGATIVE REACTION
THE ORBIT E.P.
(1999 / Game Two GT-11)
sludgecore

SLEEP、GRIEF、映画『スター・ウォーズ』から影響を受けたというロングアイランドのスラッジ・トリオによる7"。アルバム『END OF YOUR ERROR』に続くリリースとなる。
前2バンドからの影響が強く、オリジナリティは感じられないものの、引きずるように重いスラッジ・リフは快感。大音量の中1本ふかして聴くと泥濘の中にいざなわれていく。 B面曲「Dianoga」は『スター・ウォーズ』に登場する怪物を曲タイトルにしたものだが、さほど関連は見出せない。
彼らは既に2ndアルバム『THE MOON SONG』を完成させており、'99年内にはリリースされる予定だ。

(99/07/28)
★★★★★ ★★


NIGHTSTICK
In Dahmer's Room b/w Don't Let It Bring You Down
(1994 / Devour DEVOUR1)
baka hardcore

元SIEGEのドラマー、ロバート・ウィリアムスの新バンドのデビュー7"。A面はアップテンポのパンク・ナンバーで、スロー・テンポのB面(ニール・ヤングのカヴァー)はややスラッジ色が感じられるが、どちらも面白味のある曲ではない。
彼らの後の作品と較べるとかなり落差のある内容で、音質も劣悪。彼らのすべてをコンプリートしたい人のみ向けだ。
ただ、殺人鬼ファンはジャケの"ダーマーの部屋"の写真に惹かれるかも。
バンド・ロゴ・ステッカー付き。

(99/07/05)
★★★★★ ★


NIGHTSTICK
BLOTTER
(1996 / Relapse RR6951-2)
baka heavy psychedelic sludge

『Relapse』と契約していよいよ本領発揮のデビュー・ミニ・アルバム(とは言っても全6曲、43分)。タイトルのblotterはLSDを染み込ませた紙片という意味だ。
バッド・トリップにも似た狂気のヘヴィ・サイケ・スラッジ・サウンドは凄まじく、10分以上に及ぶタイトル曲、そしてPINK FLOYDのカヴァー「Set The Controls To The Heart Of The Sun」も恐ろしいほどにヘヴィだ。
リディア・ランチやFUNKADELICという意外な面々のカヴァーも収録されているが、言われなければ分からないほどに自分たちのカラーに塗り替えている。
メンバーによる各曲解説付き。

(99/07/05)
★★★★★ ★★★★


NIGHTSTICK
ULTIMATUM
(1998 / Relapse RR6977-2)
insane baka heavy psychedelic sludge

マサチューセッツの4人組(トリオ+道化師)初のフルレンス・アルバム。前作『BLOTTER』のヘヴィ・サイケ・ドラッグ・スラッジをさらに発展させ、極遅スラッジからハードコア・ファスト・ナンバーを交えた緩急の付け方がスリリングだ。突如ブチ切れてわめき出すヴォーカル、フリーキーなサックスなど、一瞬先を読ませない展開は神業というかキチガイというか、とにかく常人ではなしえないサウンドである。
映画『シャイニング』でお馴染みのベルリオーズの曲からDISCHARGEのカヴァーになだれ込む「Dream Of The Witches' Sabbath / Massacre Of Innocence」も圧巻!
70分間苛まれた後には何か聴いてはいけないものを聴いてしまったような感触が残る。
なお、本作は「反戦コンセプト・アルバム」らしいが、よけい暴力性をかき立てる結果に終わっているような気がする...。

(99/07/05)
★★★★★ ★★★★★


NIGHTSTICK
DEATH TO MUSIC
(1999 / Relapse RR6422-2)
insane baka heavy psychedelic sludge

ミニアルバム、フルレンスに続く第3弾。前作のように突如ブチ切れることがなく、比較的楽曲がカッチリまとまっている。ただヘヴィ極まりないコアなサウンドにフリーキーなノイズが切り込む音楽性は健在。歌詞も赤子殺しを描く「Babykiller」をはじめバカぶりは失われていない。
内ジャケットではコーティ・カウギル(g)がフルチンで写っているなど、サウンド面・ヴィジュアル面共に思わずトホホの秀作だ。
歌詞は社会の因習に盲従する愚者を攻撃するメッセージ性のあるものにも思えるが、その例えが「頭でっかちの卵頭男、頭が重くて動けない」とガキ並。
デビューシングル曲「In Dahmer's Room」がリメイク収録されているが、スローなスラッジ・チューンにアレンジされている。こちらのヴァージョンの方がはるかに素晴らしい。
アルバムタイトルと内容の関連性は見出せないが、そんなオバカチンな姿勢もナイス!

(99/10/06)
★★★★★ ★★★★


人間椅子
羅生門
(1993 / メルダック MECR-30039)
doom / Sabbath / prog

BLACK SABBATHやBUDGIE、KING CRIMSONなどから影響を受け、さらに江戸川乱歩や存在自体がドゥームな"青森"というコンセプトを引っ提げて登場した人間椅子。デビューのきっかけが『いかすバンド天国』だったこと、歌詞にちりばめられたギャグ、みうらじゅんとの交流などのせいで偏見を持たれることも少なくない彼らだが、上館徳芳の脱退後サポート・ドラマーに後藤マスヒロを迎えた本作(4thフルレンス作)ではクリエイティヴな面でのピークと言える極上のオリエンタル・ドゥーム・メタル・サウンドを聴かせてくれる。
楽曲のみならず歌詞の比重が大きい彼らのスタイルだが、和嶋慎治のクセがあるヴォーカル・スタイルは外人にも受けそう。
なお彼らは'99年3月に最新作『二十世紀葬送曲』をリリース、現在も活動中。

(99/03/28)
★★★★★ ★★★★


NORTHWINDS

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NUNCHUKKA SUPERFLY
NUNCHUKKA SUPERFLY
(1999 / One Way 番号不明)
experimental stoner

THE HARD-ONSのブラッキーとレイが結成したストーナー・プロジェクト。
未聴。

(02/--/--)



NUNCHUKKA SUPERFLY
THERE ARE NO ACCIDENTS... JUST FUCKWITS
(2001 / Highbeam Music HBM015)
experimental stoner

初のフルレンス・アルバム。 "ヌンチャカ・スーパーフライ"という人を食ったバンド名、ジャケットの中国武将、CD盤面のウルトラマンのフィギュアなど、一見するとギャグにしか見えないが、サウンドはかなりシリアスな実験的ストーナー・ドゥーム。
MELVINSやBUTTHOLE SURFERSに通じる音楽性ながら、彼らのような悪ふざけ・ブラック・ユーモアは「There's A Mess Where My Cock Used To Be」といった曲タイトルに留められており、音楽そのものは聴き応えのある複雑な構成。
ベースを軸に曲作りしているせいか、どんな構成でも常にグルーヴがあるのも良い。
日本ではあまり流通していないが、ぜひ押さえておきたい美味な1枚だ。
但しTHE HARD-ONSとはかなり異なったサウンドなので注意のこと。

(02/06/03)
★★★★★ ★★★