GRIEF

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GRIEF EP
(1993 / Grievance 番号なし)
sludgecore

元DISRUPTのテリー・サヴァスタノ(g)、ジェフ・ヘイワード(g/vo)、ジェイ・スタイルズ(vo:元STATE OF FEAR)、ランディ・オディエルノ(ds)が結成したスラッジコア・バンドの自主制作デビュー7"。
「Depression」「Virus」「Thorazine」「Fleshpress」「The Drone」の5曲が収録されており、「Thorazine」を除く4曲は『DISMAL』のCDに収録された。
一方の「Thorazine」(作曲はラルフ・ディアス。彼らの知り合いらしい)はコンピレーション盤『HEAVY HARDCORE HEADROOM』に収録されている。
いずれの曲も生々しい感情が噴出するスラッジ・サウンドが痛いほどの殺伐さを持っており、完成度うんぬんを超えた圧倒的なエネルギーを持っている。
「Fleshpress」を筆頭にBLACK SABBATH〜SAINT VITUSのドゥーム・サウンドを匂わせるサウンドはコアでありながら比較的聴きやすいのでは。
1stプレスは800枚限定(700枚はライム・グリーン盤、100枚が緑盤)。2ndプレスは300枚限定(400枚プレスされたという説も。クリア盤、ホワイト盤、マーブル盤があり)。
1st・2ndプレスのジャケそのものは同じだが、裏ジャケにどちらのプレスかが明記されている。

(00/02/15)
★★★★★ ★★★



DISMAL
(1993 / Common Cause CC002)
sludgecore

6曲入りミニアルバム。後にデビュー7"から4曲を加えた全10曲のCDがリリースされた。
"スイサイド・トーチュア・スラッジ・ドゥームコア"と呼ばれる彼らだが、既に本作でそのサウンドはほぼ確立されている。人間どもを踏み潰すが最後に槍で貫かれ息絶えるサイを描いた「Rhinoceros」を筆頭に苦悩と厭世感に満ちたスラッジ・ナンバーが続く。
生々しい感情が噴出するサウンドは痛いほどだが、デビュー作としてはトータルな完成度が高い。BLACK SABBATH〜SAINT VITUSから影響を受けたナンバーも多く(CDブックレットでテリーはSAINT VITUSTシャツを着ている)、スラッジコア入門編としても聴ける内容だ。
「Shoot Me...」は「俺は銃で自殺する...」という内容。イントロにはオジー・オズボーンのビデオ『DON'T BLAME ME』からの一節が引用されている。
アナログ盤は1,000枚限定。600枚がゴールド盤で、400枚が黒盤。番号入りだった。
長らく廃盤になっていたが、1999年にmp3.comからダウンロード出来るようになり、またCD-Rとしても販売された(写真右)。
このCD-Rはジャケットに彩色がされており、ボーナス曲として『TORSO』から「I Hate Lucy」、『MISERABLY EVER AFTER』から「Trust」が収録されている。
ただ再発盤には歌詞カードやバンド・フォトが付けられていないのが残念。

(00/02/15)
★★★★★ ★★★



GRIEF / 13
Falling Apart c/w Wither / Plague
(1993 / Grievance GRIEF003 Game Two GT-12)
sludgecore

アメリカの若手(当時)スラッジコア・バンド2組によるスプリット7"。
GRIEFは本作が2枚目のシングル(アルバム未収録)。「DISMAL」と同様のDIYなスラッジ・サウンドを聴くことが出来る。
13はEYEHATEGODのマイク・ウィリアムス(vo)のガールフレンド、アリシアが歌うスラッジ・バンド。これがクリスマス・コンピレーションに続くリリースで、事実上のデビューとなる。ACID KINGよりもデス度の高いヴォーカルで、完成度は高い。
'93年にGRIEF自らの『Grievance』レーベルからリリースされたオリジナル盤は廃盤(青・紫盤それぞれ400枚、2ndプレスはピンク盤400枚)だが、'99年に『Game Two』レーベルが同じスタンパーを使用して復刻した。
2005年にParasitic Recordsから再リリースされた。

(99/12/18)
★★★★★ ★★★



GRIEF / DYSTOPIA
Lifeless / Fucked Upstairs c/w Sleep
(1993 / Life Is Abuse/Misanthropic 002)
sludgecore

90年代初頭から現在まで活動を続けるアメリカ古参スラッジ・バンド2組によるスプリット7"。
GRIEFは相変わらずの激痛に歪むスラッジコア。独自の世界を構築している彼らは「いつもと同じ」「進歩がない」などといった批判は受け付けない。
DYSTOPIAの「Sleep」(バンドのSLEEPとは無関係)は執拗なスラッジ・リフで攻めながらもメリハリが効いた、スラッジコア屈指の名曲だ。
現在ではやや入手が難しいかも。
但しDYSTOPIAの「Sleep」は彼らのCD『HUMAN=GARBAGE』で聴くことが出来る。

(99/12/17)
★★★★★ ★★★★



GRIEF / 16
split 7"
(1994 / Pessimiser T-35)
sludgecore

スラッジコア2バンドのスプリット7"。
GRIEFの「Pessimiser」はいつもと同じ苦悶スラッジコア。
彼らの場合アルバムよりシングルの方がラフで残虐度が増しているので、手の届く範囲で7"もゲットしていくことをお薦めする。
16(シックスティーン)は既にフルレンス作を2枚リリース、'94年6月には来日公演を行い、『トイズファクトリー』からアルバム『CURVES THAT KICK』(TFCK88647)、来日記念盤『PREOCCUPIED』(TFCK88685)をリリースしたほどの実績のあるバンド。本作ではギターとベースの絡みがカッコ良くも重圧感に満ちたスラッジ・ナンバー「Trigger Happy」を提供している。
ポスター封入(とは言っても白黒印刷のコピーのようなもの)。また「16が解散したという噂があるが、そんなもの信じるな」というチラシも入っている。
彼らは本作の後にスプリット10"もリリースしている(下の項目参照)。

(00/03/05)
★★★★★ ★★★



COME TO GRIEF
(1994 / Century Media 7787-2)
sludgecore

ジェイが脱退、リック・ジョンソン(ds)が加入、ランディがベースに転向。
アメリカの大手インディーズ『Century Media』と契約しての2ndアルバム。
いかにも『Century Media』っぽくブルータルな側面が強まったのが特徴。サウンドの奥行き・深みが増し、よりヘヴィでありながらスケール感のあるアルバムに仕上がっている。
現在では廃盤だがしばしば中古盤店などで見かけるので、今のうち押さえておくべし。
本作からアートワークをエリック・ハリスン(後にベーシストとして加入)が手がけている。

(00/02/15)
★★★★★ ★★★★



GRIEF / SOILENT GREEN
split 10"
(1994 /Pessimiser T-41)
sludgecore

カップリング10"。
GRIEFは「Green Vegetable Matter」を、SOILENT GREENは「Gagged Whore」「Swallowhole」「Grasping for Air Through Lust」を提供。
GRIEFの曲調はシリアスっぽいスラッジ・ドゥーム大曲なのだが、「マリファナ吸って逮捕された」と苦悶ヴォーカルで訴える姿はそこはかとなくバカ。
SOILENT GREENの「Gagged Whore」はアルバム『SEWN MOUTH SECRETS』にも収録されているが、テイク違いかはまだ較べていない。
「Swallowhole」「Grasping for Air Through Lust」も刻々と変化していく曲展開がスリリングで、ぜひ押さえておきたい。
SOILENT GREEN側のレーベル面には女性の陰部どアップ写真が。
プレス枚数は不明だが、最近ではあまり見かけることがなくなった。

(01/07/21)
★★★★★ ★★★★



GRIEF / SUPPRESSION
No Choice / Terrorism of Thought...Terrorism of Sound
(1995 / Bovine #BO26)
sludgecore / grindcore

東海岸の2大コア・バンドによるスプリット7"。
GRIEFの「No Choice」はスロー&ヘヴィな王道GRIEF残虐スラッジ・サウンドだが、一瞬速弾きギター・ソロが入ったりするあたりには驚く。
SUPPRESSIONは45回転の7"というのに「Enslave」「Unable To Attend」「Super Soldier」「Evolved To Violence」「Refuse To Crawl」と5曲も爆裂グラインド・ナンバーを収録。ただどの曲も一応"曲"の体裁は整っており、一発芸めいたものはない。
SUPPRESSIONサイドのジャケットをよく見るとポコチンが映っているが、暗くてどういう状態になっているのかよく分からない。

(00/12/20)
★★★★★ ★★★



GRIEF / CORRUPTED
split 7"
(1995 / HG Fact HG-043)
sludgecore

日米残虐スラッジ巨頭が1曲ずつを持ちよったスプリット7"。
GRIEFの「My Dilemma」は良くも悪くもいつものGRIEF。曲の中盤でテンポが変わるのが珍しいといえば珍しい。
一方のCORRUPTED「Mi Pueblo」は彼らとしては異例の英語歌詞。とは言っても何を歌っているのかは聞き取れないため、あまり関係ない。
両者とも意外性はないものの、期待通りのサウンドで殺戮してくれる。
茶色ビニール。

(00/08/02)
★★★★★ ★★★



MISERABLY EVER AFTER
(1996 / Pessimiser T-50)
sludgecore

『COME TO GRIEF』に続いてジェフ(vo/g)、テリー(g)、ランディ(b)、リック(ds)という編成で作られた3rdフルレンス・アルバム。
よりブルータルでヘヴィに、そしてより陰惨になったサウンドは最強。グルーヴも強化され、本作によってGRIEFはスラッジコア・シーンを代表するバンドのひとつとなった。
SAINT VITUSのカヴァー「Angry Man」も収録。
最高傑作の呼び声も高し。

(00/02/15)
★★★★★ ★★★★★



GRIEF / 16
Bored c/w At Dawn They Sleep
(1998 / Pessimiser PESS24)
sludgecore

米スラッジコア2バンドのスプリット10"。彼らは'94年にもスプリット7"を出しており、これが二度目の顔合わせとなる。
GRIEFは10"だからと言って音楽性や曲の長さが変わるわけでもなく、いつもと同じ苦痛に満ちたスラッジ・サウンドを聴かせてくれる。ここまで来ると様式美、いや様式醜。
一方の16(シックスティーン)は本作ではSLAYERのカヴァーをプレイしているが、メタル色は薄く、ファスト・ナンバーでもスラッジ感が漂っている。
両者ともバンドのキャラが際立った演奏を聴かせてくれ、お薦め出来る。
どうでも良いけど、両バンドともジャケのアートワークがヘタ過ぎ(根本敬風?)。

(99/12/20)
★★★★★ ★★★



TORSO
(1998 / Pessimiser PESS-23)
sludgecore

リックの脱退によりランディがベースからドラムスに復帰。アートワークを担当していたエリック・ハリスンがベーシストとして加入した。
4thフルレンスとなる本作では音質がよりクリアーになったせいか音圧面のヘヴィネスはやや薄れたが、ジェフのヴォーカルはより病的になり、精神的な"重さ"を感じさせる。
オープニングのインスト「I Hate Lucy」にもニューロチックな重圧感があり、身を切り刻まれるかのようなブルータルでドゥーミーなスラッジ・サウンドは健在だ。
本作リリース後、ランディが脱退。いったん解散を表明するが、すぐに再結成を果たしている。
'99年にはコンピレーション『HE'S NO GOOD TO ME DEAD』にも参加。

(00/02/15)
★★★★★ ★★★★



...AND MAN WILL BECOME THE HUNTED
(2000 / Pessimiser PESS-33)
sludgecore

5thアルバム。メンバーはジェフ(g、vo)、テリー(g)、エリック(b、vo)、チャック・コンロン(ds)。
幾多の年月と再度のメンバー交替を経ながらも、苦痛に満ちたGRIEFサウンドは健在。エリックはベースに加えヴォーカル・パートも増えており、ますますバンドの中核となった印象を受ける。ただそれがバンドの音楽性にさほど大きなインパクトを与えてはいない。
これを進歩がないと言うよりも、むしろその鮮烈な初期衝動を失わないことを讃えるべきだろう。
『TORSO』ほど音がクリアではなく、一発録りの生々しさを感じさせる音作りになっているのも、本作のスラッジ・サウンドをより迫力のあるものにしている。
チャックは本作のみで脱退。後任には出戻りのリック・ジョンソンが加わっている。
だが、2000年後半になってジョンソンが再脱退、彼らはニューヨークの『CBGB』を含むライヴをすべてキャンセル。
交渉中だったアメリカ、ヨーロッパ、日本を含むツアーはすべてご破算となり、2001年6月に正式にバンド解散を発表した。
最後のライヴは2000年12月7日、サンフランシスコの『Mission Records』でのものだった。
ジェフ、テリー、エリックの3人は新バンドを始動させる予定。

(00/03/29)
★★★★★ ★★★★



TURBULENT TIMES - UNRELEASED AND OUT-OF-PRINT MATERIAL
(2002 / Southern Lord SUNN22)
sludgecore

バンド解散後にリリースされたシングル&レア・トラック集。
DYSTOPIA、13、16、SOILENT GREEN、SUPPRESSION、CORRUPTEDとのスプリット・シングルからの音源、現在では廃盤の『COME TO GRIEF』からの2曲、「Depression」別ヴァージョンという構成。
1992年から97年までに録音された音源だが、彼らの場合音楽性が一貫していたため、アルバムとしてのトータル性が感じられる。
彼らのシングルには秀曲が多く、最近では入手困難になっているものもあるが、本作を押さえれば一気に聴くことが可能。
CDになって音質も向上しているように思える。

(03/03/12)
★★★★★ ★★★



ALIVE
(2006 / Southern Lord SUNN59)
sludgecore

2005年の再結成ツアーから11月15日、ボストンでのステージを収めたライヴ盤。
ナンバー入り限定2,000枚。
coming soon。

(--/--/--)
★★★★★ ★★★