CARDINALE『31:13』

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仕方ないのでさらなる現実逃避をするべくCARDINALE『31:13』をチェック。

元SEA OF THOUSANDのメンバーが結成したニュー・バンドのデビューCDで、タイトル通り全1曲、31分13秒のアルバムです。

テキサス州オースティンのバンドですが、あえてカルディナーレと呼びたいところです。

ISISとかMASTODONっぽいスロー激情系ヘヴィ・サウンドですが、足場をがっちり固めてあり、あまり世界観が拡散していくことがないのが特徴です。

密閉感や地獄感があるわけでもないですが、全編グイと押しつける威圧感があって、かなり良いです。

★★★★★ ★★★1/2は付けてもいい感じです。

2006-04-13

荷物が散乱していて、部屋が汚いです。

うんこがあっても違和感がありません。

〆切を過ぎた原稿が山ほどあって、聴かねばならないCDが楽勝で100枚を超えています。

そういうときは現実逃避でモーターヘッドの『エース・オブ・スペイズ』を聴きます。

ちょうどロンドンのMusic & Video Exchangeで買ったDVD-Audio盤があるのでした。

我が家には5.1chシステムもないし、普段聴いているCDやLPとさほど音が変わるわけでもないのですが、メディアが異なるというだけでなんだか新鮮な気分です。

ジャケットデザインが異なるあたりも要チェック。

もちろん中身は死んでしまうほどの素晴らしさです。

しかし僕が買った中古盤の値段よりも、アマゾンで新品を買ったほうが安いことに気付きました。ムカツク。

SAYURI

ケリー・ヒロユキ・タガワ演じる男爵がさゆりを犯そうとするシーンがあったのですが、機内アナウンスで邪魔されました。

「お前にこの着物をあげよう。今すぐ着てみるがいい。さあ脱いで」

「あれッ、おたわむれを」

「ふふふ、よいではないか」

「本機はあと40分で着陸します。ベルトの着用をお願いします」

もちろん重低音ストンピングで抗議しました。

結局、渡辺謙が「私には大阪に工場があるから残らねばならない」と言うへんで機内放送が終わり、最後まで見れなかったです。

たぶん大阪の工場と運命を共にして死んだのだと思います。

→追記:死んでなかったよ

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そして成田空港で週刊ゴングを買って読んだら、ビクター・キニョネスが死んだというニュースがッ!

ブリュッセル六日目

繁華街Rue NeuveのデパートGaleria INNOでルクルーゼのタジン鍋を買いましたよ。

激重。

Boulevard Anspach(Ancienne Belgiqueがある通り)には中古レコード屋とBD古本屋がいっぱいあって楽しいです。

最終日なのでLa Vieille Porteでアンコールディナー。

SUNN O))) / BORIS / WIGET-LENSKI @ANCIEN BELGIQUE

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4月9日~16日にわたって行われる『Domino Festival』初日。

他の日にはMOGWAI,BATTLES、VASHTI BUNYAN、WE ARE SCIENTISTSなどが出ました。

ポスト・ロックと呼ばれるアーティストが少なくないフェスゆえ、スノッブなイベントになったらどうしよう…( ´・ω・`)?と思っていましたが、この日がヨーロッパ・ツアー初日となるBORISが『PINK』からのストレートなハード・ロックンロールを含めた大文字小文字混合型ライヴで、良い意味でいきなりその場の空気をぶち壊してくれました。

『PINK』をぶっ続けで流し続けるブースもあったりして、認知度・注目度の高さを窺わせました。

で、SUNN O)))はギターレスで三人がムーグを演奏するという特別編成。

全員が僧衣を身にまとい、ドライアイスがステージ全体を包みます。

ジュリアン・コープが北欧神話のオーディンがどうとかのスポークンワード。

そしてBORISのアツオ氏(もちろん僧衣)が銅鑼を乱打、キエーッ!と絶叫、クラウドサーフィンしながら会場を一周していました。

その間、80分間ズズズーーンという重低音ヘヴィ・ドローンが続きます。

新たなコードを弾くたびに腕を天に突き上げてから鍵盤を弾く大仰さ。

『BLACK ONE』を聴いたときにも感じたことですが、妥協のないサウンドとショーアップされた部分を融合させてエンターテインメントに昇華させる手腕は本当に素晴らしいです。

もちろんピュアな人にとってはそんな”楽しさ”が邪魔に感じられるかも知れませんが。

今回は特別版ライヴでしたが、ぜひギターによる通常版ライヴも近々見てみたいです!

なお一番最初に出てきたWIGET/LENSKIはチェロのデュオで、キキーというノイズとエレクトロニクスが交錯するサウンドは予想以上に普通に音楽していました。

で、SUNN O)))の当日のライヴとリハ、インタビューはここで見ることが出来ます。

borisの『目をそらした瞬間2』と『3』が物販で売られていました。もちろんゲットしました。

ブリュッセル四日目

マグリットが住んでいた家に行きました。

彼の絵のモチーフに使われた要素がたくさんあって、面白かったです。

その後アトミウムに行きました。かっこいい!

それから70年代半ば、僕が住んでいたアパートに行ってみました。

閑静な住宅街なのですが、閑静すぎて寂しかったです。

かつて住んでいた部屋にはDUBOST-ROYERなる人が住んでいました。

ブリュッセル三日目

アントワープに行ってきました。

骨董屋街のKloosterstraatにある中古レコード屋『Chelsea』はショーウィンドウにいきなりMUDの7″がずらりと並んでいて、在庫も豊富なのは良いけど、ざっくりとPOP/ROCKアルファベット順という大雑把さ。

とうてい旅行者には時間がありません。

とりあえずMOORE, GARY、THIN LIZZY、FLEETWOOD MACあたりを見たところ掘り出し物はナシ。

仕方ないのでMUDをありったけ買おうかと物色してみたところ、20枚以上が一気に出てきたのでギブアップ。

結局買ったのはスパークスの「ディス・タウン」でした。

しかもベルギー盤じゃなくてオランダ盤だし。

1ユーロだったからまあいいや。

MUDマニアの人はアントワープまで行けばジャケ付き7″がいっぱい手に入りますよ。

ブリュッセル二日目

ホテル~グラン・プラス~小便小僧~サン・ミッシェル寺院~王宮~アヴェニュー・ルイーズ~EU本部~サンカントネール凱旋門~聖カトリーヌ寺院、という普通の観光。

たくさん歩きました。

毎日Rue Des Bouchersで食べても数ヶ月は飽きないですが、今日はLe Bourgeoisという店。

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店員が「俺はジークンドーの有段者なんだぜ!」と言っていましたが、本当にそうなのか、それとも単なる練習生なのかは判りませんでした。というか何故レストランの店員とそういう話題になったのか覚えていません。

ブリュッセル初日

今日発売の『Kerrang!』誌にオマケとして『MASTER OF PUPPETS』全曲カヴァーCDが付いてきました。

参加ラインアップがかなり豪華です。

MACHINE HEAD: Battery / TRIVIUM: Master Of Puppets / MENDEED: The Thing That Should Not Be / BULLET FOR MY VALENTINE: Welcome Home (Sanitarium) / CHIMAIRA: Disposable Heroes / FIGHTSTAR: Leper Messiah / MASTODON: Orion / FUNERAL FOR A FRIEND: Damage Inc.

完コピ的なカヴァーが多く、各バンドのカラーが今いち出ていないかな?と思わせる箇所もありますが、演奏は申し分なく、当然全曲最高なので、オマケCDとしては素晴らしすぎ!

単独でリリースしてもけっこう売れる気がします。

ここで通販可能です。週刊誌なのでお早めに。

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午前中はコンラン・ショップと自然史博物館に行きました。

それから午後ユーロスターでブリュッセルに移動。

車内では乙武洋匡の『五体不満足』を読みました。

自分だけに有利な”オトちゃんルール”や高校時代の自己満足自主映画『Usquebaugh 一滴の水』など、自分大好きキーワードがふんだんにちりばめられた一冊でした。

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レストランの人口比が世界一高いというベルギーですが、ブリュッセルのRue Des Bouchersは通り全部がレストラン、しかもfruits de mer(魚貝盛り合わせ)を出す店がずらっと並びます。その中でグラン・プラス手前から入ってすぐのところにあるのがLa Vieille Porte。

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店は何時まで開いているかとムッシュに訊いたら、同伴者をちらりと見て「マダムがいらっしゃる時が開店時間です」と言っていました。サラリとそういうキザなことを言えるあたり、只者ではありません。おいしいし雰囲気も良くてトレビアンです。

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ブリュッセルではグラン・プラス近くのCarrefour De L’Europeに泊まりました。

B.B. KING / GARY MOORE @WEMBLEY ARENA

『B.B.’S FAREWELL UK TOUR』と銘打たれた、イギリスさよならツアー。

B.B.は最初から椅子に座っていて、ギターもかなりのエコノミー弾き。トーク部分も多めで、やはり衰えたという印象がありましたが、それでもキング・オブ・ザ・ブルースは不滅。

その歌声とギターは艶気を失うどころか、一音だけで観客を釘付けにしてしまう凄みを増しています。

それでも軽妙なショーマンイズムは健在で、

「糖尿病を患ったし、膝も悪い。腰も痛いし、頭もボケた」

「12ヶ月ぐらい前、白内障の手術をしたんだ。最初に片目を手術したんで、女の子をジロジロ見るときはもう片方の目で見なくてはならなかった」

などという自虐的なトークも、微笑みをもって暖かく迎えられていました。

後半「3 O’Clock Blues」「How Blue Can You Get」「Rock Me Baby」「The Thrill Is Gone」など、自分の軌跡を踏みしめるメドレーを経て、「Guess Who」のイントロを奏でたときは思わずジワッと来ました。

B.B.にとっても最後のイギリス・ツアー最終日ということもあり、ありったけの感情を込めた最高のライヴでした。

ぜひともさよなら日本ツアーも行って欲しいものです。

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ゲイリー・ムーアはダブル・ヘッドライナーという役柄ながら、やはりB.B.を前にすると”前座”感がありました。

演奏曲もB.B.とのジョイントを意識したのか、カヴァー曲メインでした。

Oh Pretty Woman / All Your Love / Since I Met You Baby / You Know My Love / Midnight Blues / Merry Go Round / I Loved Another Woman / Too Tired / Still Got The Blues / Walking By Myself // The Blues Is Alright / Gonna Rain Today

ちなみのこの日はゲイリーの誕生日でしたが、数人の観客が「ハッピーバースデー」と歌ったのみ。

TATE BRITAIN: GOTHIC NIGHTMARES

テイト・ギャラリーで行われているゴシック展『Gothic Nightmares』が秀逸でした。

ヘンリー・フューズリ、ウィリアム・ブレイクの作品が大量展示されているのに加え、特に聖書とか神話のエピソードに基づくことなく「男がもう一人の男を縛っていたぶっている」という元祖やおい的なマリア・コズウェイ、マッチョでかっこいいサタンを描いたジェイムズ・バリーの作品など、見ていてまったく飽きない展覧会でした。

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コヴェント・ガーデンに行って、オシャレ系のお店ばっかなので中古レコード屋でもないかなーと思っていたら、アロマテラピーショップのNeal’s Yardのすぐそばにラフトレードのお店がありました。ラッキィ!

メタルコーナーがあって驚きましたが、そこはやはりラフトレード。いわゆるsubterraneanなメタルばかり置いています。

ACID MOTHERS TEMPLEもメタルコーナーに置いてあって、さすがにちょびっと違うんじゃないかなぁと思いました。

AMTはあまりにリリースが多すぎて、ほとんどフォローしていないのですが(たまに買ってる)、『GOOD-BYE JOHN PEEL: LIVE IN LONDON 2004』は伝統のブートレグ業者TAKRLをパロった二枚組LP(しかもマルチカラービニール)で、買わずにいられませんでした。

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内容はオーディエンス録音のブートみたいでしたが、演奏は良かったです。

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ロンドン中華街は料理店がたくさんあって、どれもおいしそうなので悩みますが、何軒か行った限りではDragon Innがお気に入りです。まあ店員は例によって無愛想ですが、焼きソバとレモンチキンがあれば人生はバラ色です。午前3時までやっているのでライヴ後でも大丈夫。Astoriaからだったら歩いて行けます。

ロンドン五日目

ギャル向けアクセサリー屋『Accossorize』のイメージキャラクターがケリー・オズボーンで、街のあちこちで彼女のポスターを見かけるのですが、オジーが女装しているようにしか見えないショットがあって困ります。

あとウィンザー城~ナショナル・ギャラリーに行きました。

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Queenswayにあるモロッコ料理店CousCous Cafe。店主がムスリムなので酒は出さないけど固いことは言わないので、近所の酒屋で買って持ち込むスタイル。タジンがおいしいです。2200過ぎに店じまいするので、ライヴ後は無理。

ロンドン四日目

ポートベロのストリートマーケットといえば『ノッティングヒルの恋人』『クイーンコング』などでお馴染みですが、IntoxicaRough Trade、そしてMinus Zero / Stand Out!!といったレコード屋でも知られています。

レコード屋巡りの時間が限られているとどの店に行くか取捨選択に悩まされますが、やはり金・土曜日のみ開いているMinus Zero / Stand Out!!(2店が一店舗に同居)は欠かせません。

特にオールド・ブリティッシュ・ロック好きにはStand Out!!が一番のお薦めです。