Various Artists (Tribute Albums)


ERIC WAGNER with THIS TORTURED SOUL / ORANGE GOBLIN / SPIRITUAL BEGGARS / THE QUILL / CHURCH OF MISERY / RISE AND SHINE / TERRA FIRMA / MISDEMEANOR / NAEVUS / FARSIDE OF REALITY / BLESSED REALM / CAPRICORN / NORRSKEN
BASTARDS WILL PAY - TRIBUTE TO TROUBLE
(1999 / Freedoom FREDCD001)
doom

スウェーデン『Freedoom』レーベル企画によるTROUBLEトリビュート。主にヨーロッパ勢が参加している(元TROUBLEのエリック・ワグナー、日本のCHURCH OF MISERYを除く)。
いずれのバンドもドゥーム・メタルのオリジネイターのひとつであるTROUBLEへの愛情と敬意のこもったカヴァーを提供している。惜しむらくはどれもコピーの域を脱しておらず、オリジナルを超えるアレンジはひとつもないため、本作を聴くのだったらTROUBLEの公式アルバムを聴くべきだろう。
後半になるとバンドの質が落ち、いきなり失速するのもネック。NAEVUSまでは良いのだが、ラスト4バンドは悪くはないものの、もろに個性不足。
それなりに楽しめるが、あくまで代替品といった感じか。
ORANGE GOBLINによる「Black Shapes Of Doom」は彼らの『TIME TRAVELLIN' BLUES』日本盤CDにボーナスとして収録された。

(00/04/29)
★★★★★ ★★



TENEBRE / INTERNAL VOID / CHURCH OF MISERY / MONUMENTUM / NORTHWINDS / CULTUS SANGUINE / MALOMBRA / EQUINOX OV THE GODS / STORMLORD / LORD BRUMMEL / THE TEMPTER / STONE IMMACULATE / ABYSMAL GRIEF / DRASTIC
BEYOND THE REALM OF DEATH SS - A TRIBUTE TO DEATH SS
(2000 / Black Widow BWRCD038-2)
dark doom

coming soon。

(05/--/--)



PENTAGRAM / INTERNAL VOID / HOGWASH / THUMLOCK / NATAS / FIREBALL MINISTRY / NORRSKEN / GARYBALDI / RISE AND SHINE / WICKED MINDS / STANDARTE / SPACE PROBE TAURUS / DRAG PACK / VORTICE CREMISI / UFOMAMMUT
BLUE EXPLOSION - TRIBUTE TO BLUE CHEER
(2000 / Black Widow BWRCD035-2)
doom / stoner

イタリー『Black Widow』レーベル企画による、元祖ストーナー・バンドBLUE CHEERへのトリビュート作。
80年代ドゥーム・メタルの雄PENTAGRAMから今は亡きニュージャージー・ストーナーDRAG PACK、プログレ畑のSTANDARTEなど、多彩な面々が参加しているが、いずれもルーツにBLUE CHEERがあるため、原曲と似たり寄ったりの工夫がないカヴァーになってしまっているのが残念。"アルゼンチンのKYUSS"と呼ばれるNATASも本領を発揮できず、コピーに近い凡庸なアレンジになってしまっている。
一方GARYBALDIによる「Fresh Fruit And Iceburgs」は新味を出そうとして失敗、小賢しさだけが目立つ不出来。
ただ、その中でPENTAGRAM「Doctor Please」とINTERNAL VOID「Parchment Farm」だけは異彩を放っている。オリジナルとさほどアレンジも変えていないにも関わらず存在感たっぷりなのはさすがだ。
どの曲も演奏自体は上手いし、今風のサウンドで録音されているため、若い音楽ファンにはすんなり耳に入ってくるかも知れないが、正直必然性の感じられないトリビュートだ。

(00/03/29)
★★★★★ ★★



MUGWUMPS / FIREBALL MINISTRY / FREEDOM BLEEDER / MISDEMEANOR / FATSO JETSON / SUNRIDE / SMOKE IN SUNSHINE / DOZER / CONQUEROR WORM / BONGWATER.666 / SARTANA / NICE CAT / BLOODWURM / DEMON CLEANER / THE MARILYNS / DOGMA HOLLOW / VOLUME / SOLACE / WARHORSE
GRAVEN IMAGES - A TRIBUTE TO THE MISFITS
(2000 / Freebird FRC99.01)
various stoner

コンピレーション『A FIST FULL OF FREEBIRD』をリリースしたオランダ『Freebird』レーベルが出したMISFITSトリビュート。北欧・北米の19バンドが参加、グレン・ダンジグ時代のナンバーをカヴァーしている。
本作で出色なのはMISDEMEANOR、FATSO JETSON、SOLACE、WARHORSEの4バンド。オリジナルを見事に自分のものに再構築しており、楽しめる。DOZERによる「She」のスロー・サイケ・ヴァージョンも面白い。
ただ全体的には工夫がなく低調。あまりにオリジナルに忠実だったり、教科書通りのストーナー・アレンジだったりで、創意やインスピレーションが感じられないのが残念だ。特にDEMON CLEANERの「We Are 138」、VOLUMEの「Die Die My Darling」は、両バンドとも力量を持ちながら名曲に"負けた"という感じ。
sHEAVYのレン・スクワイアーズとダン・ムーアの変名ユニットTHE MARILYNSもお遊び的要素が強く、さほどインパクトを残さない。
上記4バンドのために聴く価値はあるが、定価ではちょっとキツイ内容。中古盤、あるいはバーゲンプライスであったらお財布と相談、といった感じか。

(00/02/29)
★★★★★ ★★



CLIVE JONES / DEATH SS / PRESENCE / MALOMBRA / NORTHWINDS / ARS NOVA / THE TEMPTER / THE BLACK / CHURCH OF MISERY / ETERNAL ELYSIUM / WUTHERING / STANDARTE / FANTASYY FACTORYY / ABIOGENESI / WIDOW
KING OF THE WITCHES - BLACK WIDOW TRIBUTE
(2000 / Black Widow BWRCD039-2)
dark stoner doom

イギリスの黒魔術ハード・ロック・バンドBLACK WIDOWに捧げるトリビュート・アルバム。
参加バンドは大半がイタリーの『Black Widow』レーベルから作品を出している怪しいプログレ・ドゥーム勢で、さらに日本のCHURCH OF MISERY、ETERNAL ELYSIUM、ARS NOVA、そして本家BLACK WIDOWのメンバーだったクライヴ・ジョーンズとキップ・トレヴァーも参加している。
やはり全体的にストレートなカヴァーが多く、それぞれのバンドのアイデンティティを生かしているものは少ないが、ABIOGENESI、MALOMBRAなどのBlack Widow勢が変な雰囲気をかもし出していて面白い。日本勢は演奏がしっかりしている分アホバカ度が低いのが残念。
ETERNAL ELYSIUMによる「Seduction」のフルートなども、この際メチャクチャ下手クソだった方が雰囲気が出ていたかも。
本家と較べてバカ度で勝っているバンドがいないため、本作よりもオリジナルBLACK WIDOWによる『SACRIFICE』を聴くことをお薦めしたい。
なおWIDOWはキップ・トレヴァーと英国ポンプ・ロック・バンドの雄PENDRAGONとの共演ユニット。
バンド唯一のヒット曲「Come To The Sabbath」がアルバム中3回も出てくるのは、彼らが一般シーン的には一発屋だったことを再認識させる。

(00/11/07)
★★★★★ ★★



CYGNUS / AVERNAL / MELISSA / SENDERO LUMINOSO / TAURA / LOS NATAS / BUFFALO / CRUZDIABLO / SUPEREXTRA / SAURON / SICK PORKY / SEREEN / SUNFERNO / POSEIDOTICA / REGULAR XON / GALLO DE RINA
LISTEN WITHOUT DISTRACTION - A TRIBUTE TO KYUSS
(2004 Dias De Garage CD003)
various argentinian Kyuss clones

アルゼンチンのバンドが集まって作ったKYUSSトリビュート作。
LOS NATAS、BUFFALOを除くとほとんど知られていないバンドばかりが参加している。
ほとんどがカヴァーというよりもコピーで、演っている側は楽しかろうが、オリジナルを聴けば事足りてしまう。
SICK PORKYの「Demon Cleaner」のツイン・ハーモニー・ギターによるイントロは一瞬おっとさせるものがあるが、本編は今いち。
SENDERO LUMINOSOの「Love Has Passed Me By」アコースティック・バージョンもさほど機知に富んでいるわけでもなし。
LOS NATASの「Allen's Wrench」は、デビュー当時のKYUSSクローンだった頃に戻ってしまったかのようだ。
元KYUSSのスコット・リーダーがライナーノーツを担当しているが、これといったことは書いていない。
特にけなすところもないが褒めるところもない、ありがちな1枚だ。
ただ、これまでLOS NATASやBUFFALO、DRAGONAUTA(本作には不参加)を除くとほとんど知られていなかったアルゼンチンのストーナー・シーンの片鱗を窺わせているという点では貴重。
彼らのオリジナル作品を掘り下げていくことで、新しいものが見えてくるかも知れない。

(05/04/09)
★★★★★ ★



JOHN GARCIA / BOB BALCH etc.
METALLIC ASSAULT - A TRIBUTE TO METALLICA
(2000 / ビデオアーツ VACM-1164)
various metal

近頃ミュージシャンとしてよりもプロデューサーとしての方が知られているボブ・キューリックとブルース・ブイエが企画したMETALLICAトリビュート。彼らの人脈でメタル畑のミュージシャン(大半が西海岸在住系)が多数顔を揃えている。
参加ミュージシャンをすべて列記するのは面倒なのでパスするが、UNIDAのジョン・ガルシア、FU MANCHUのボブ・バルチが参加している。ガルシアは声質がジェームズ・ヘットフィールドに似ていると思っていたが実際に「The Things That Should Never Be」を歌うヴォーカルは全然似てなかったり、「Nothing Else Matters」で弾いているバルチは全然目立ってなかったりする。
全員が手堅くプレイしているし、デイヴ・ロンバードが叩く「Battery」は凄いが、選曲も意外性はなく、いたって「普通」のトリビュート。
レミー、バートン・C・ベル、チャック・ビリーなどそれなりに豪華なメンツだし、中古盤屋で安く売られていたら押さえても損はないかと。

(01/05/31)
★★★★★ ★★



FIREBALL MINISTRY / ALTAMONT / SCISSORFIGHT / ATOMIC BITCHWAX / PUNY HUMAN / THE QUILL / FIVE HORSE JOHNSON / HONKY / VOLTAGE / SPEEDBALL / ELECTRIC FRANKENSTEIN / DRUNK HORSE / THE WANT / SOUL CLIQUE / IRON BOSS / ALABAMA THUNDER PUSSY / HALF MAN / ROADSAW / SOLACE / NATAS / THE MEN OF PORN / GIDEON SMITH & THE DIXIE DAMNED / RAGING SLAB / VOLUME / NOVA DRIVER / RED GIANT / CORE
RIGHT IN THE NUTS - A TRIBUTE TO AEROSMITH
(2000 / Small Stone SS018)
various stoner

AEROSMITHのレパートリーをカヴァーした2枚組トリビュート・アルバム。アメリカ・北欧勢が中心となっており、リリース元の『Small Stone』レーベル所属アーティスト(FIVE HORSE JOHNSON、GIDEON SMITH、PUNY HUMAN、SOUL CLIQUE)のショーケース的な役割も果たしている。
純然たるAEROSMITHの曲だけでなく、IRON BOSSが「Train Kept A Rollin'」、VOLUMEが「Walkin' The Dog」をプレイするなど、彼らがカヴァーした曲の孫カヴァーもある。
それでも『Geffen』移籍以降のナンバーは完全無視されているのが面白い。当然「Dream On」も黙殺、あくまでロック・バンドとしてのAEROSMITHをトリビュート対象としている。
全体的に何も工夫のないストレートなカヴァーが多いが、そのぶん各バンドの技量が見えてくる。毎度のことだがSOLACE(本作では「Nobody's Fault」をカヴァー)は見事だし、ROADSAWの「Toys In The Attic」は愚直なアレンジながら勢いが感じられて素晴らしいのだが、ELECTRIC FRANKENSTEINの「Sick As A Dog」は勢いが感じられない(このバンド、オリジナル作品はカッコイイのに、カヴァーはヘタだ)。
SOUL CLIQUEの「Last Child」はDJのスクラッチをフィーチュアするなど新味を加えているが、さほど面白いものではない。
それでも全編通してかなり楽しめるアルバムであることは確か。"作品"として真面目に考えなければ、オリジナルを粗野にしたようなアレンジが多く、カーステレオなどでは楽しめそう。
家のステレオで聴くには2枚組はやや長すぎの印象を受けるし、曲を絞って1枚物にしたほうが良かったようにも思えるが。
ただ価格は1枚物と同じに押さえてあるので、お買得。

(00/08/16)
★★★★★ ★★



SOLACE / CROWBAR / ARCHIE BUNKER with JOHN PEREZ / SHALLOW / WARHORSE / TCHORT / ROTORS TO RUST / ETERNAL ELYSIUM / LAS CRUCES / THE QUILL / SOLSTICE 他
SLAVE TO THE POWER - THE IRON MAIDEN TRIBUTE
(2000 / MeteorCity MCY-009)
Iron Maiden covers

ストーナー通販業者としてスタートした『MeteorCity』が企画した2枚組IRON MAIDENトリビュート・アルバム。
上記のストーナー組以外にセバスチャン・バック、DOFKA、イアン・パリー&KAMELOT、HOLY MOTHER、ELECTRIC FRANKENSTEIN、WARDOG、CONQUEST、ELEVENTH HOUR、IRON SAVIOR、ERROR 7、COSMOSQUAD withレイ・アルダー、HOYRY-KONE、FATES PROPHECY、PHARAOH、ジョン・ウェストwithクリス・キャフリーが参加している。
有名無名問わずいずれも独自の解釈でMAIDENナンバーをプレイしているが、やはり楽しめるのはオリジナルをある程度ぶち壊しているバンド。ETERNAL ELYSIUM、SOLSTICE、LAS CRUCESらの大胆なアレンジは本作のハイライトだ。ジョン・ウェスト(ROYAL HUNT)withクリス・キャフリー(SAVATAGE)の「Run To The Hills」もなかなか。またフィンランドのHOYRY-KONEによる「The Trooper」はホーンやチェロを加え、男声ヴォーカルが歌メロを「ウッホッホー」と歌うというムチャクチャなアレンジで大笑い。
一方オリジナルに忠実にプレイしている面々は手堅くカヴァーしているものの、ギター・ソロまでコピーしているバンドにはちょっとガッカリ。ELECTRIC FRANKENSTEINが「Aces High」をどのように爆裂ロックンロールに改変するかも楽しみだったのだが、メタル・ナンバーのままだったのも残念。
とはいえIRON MAIDENファンでなくとも全編楽しめる内容で、いずれのバンドも上手くカヴァーしていることは確か。ブチ壊し組と完コピ派の割合もほど良い感じだ。
価格的にもリーズナブルなため、ぜひゲットして欲しい。
なお本作への参加を交渉されながら実現しなかったメンツにはPANTERA、FEAR FACTORY、DEFTONES、MEGADETH、THE HELLACOPTERS、ジョン・ガルシアwithブラント・ビョークなどがいた。
2000年9月には『ビクター』から1枚に編集した日本盤がリリースされた(VICP61151)。こちらにはTHE QUILL、セバスチャン・バック、ジョン・ウェストwithクリス・キャフリー、ERROR 7、イアン・パリー&KAMELOT、HOLY MOTHER、CONQUEST、COSMOSQUAD withレイ・アルダー、SOLACE、ETERNAL ELYSIUM、LAS CRUCES、CROWBAR、IRON SAVIOR、ELEVENTH HOURの全14組が収録されており、ストーナー色が薄められている。

(00/11/15)
★★★★★ ★★★



PENTAGRAM / RISE AND SHINE / STANDARTE / LOTUS with BRIAN ROBERTSON / FLOWER KINGS / THE QUILL / FIVE FIFTEEN with NIK TURNER / LOCOMOTIVE BREATH / ZELLO
THOUSAND DAYS OF YESTERDAYS - A TRIBUTE TO CAPTAIN BEYOND
(2000 / Record Heaven RHCD19)
Captain Beyond covers

coming soon。

(05/--/--)



FU MANCHU 他
TWISTED FOREVER - A TRIBUTE TO THE LEGENDARY TWISTED SISTER
(2001 / ビクター VICP-61490)
Twisted Sister covers

バンドが制作に関わったTWISTED SISTERトリビュート。
LIT、MOTORHEAD、NASHVILLE PUSSY、NINE DAYS、CHUCK D、ANTHRAX、OVERKILL、CRADLE OF FILTH、VISION OF DISORDER、THE STEP KINGS、FU MANCHU、JOAN JETT、SEBASTIAN BACH & FRIENDS、HAMMERFALL、SEVENDUSTが参加。TWISTED SISTER自身もAC/DCのカヴァー「Sin City」を収録している。
全体的にどのバンドも気合いの入ったカヴァーを聴かせてくれ、MOTORHEAD節全開の「Shoot'Em Down」、どこを斬ってもロックンロール!のNASHVILLE PUSSY「The Kids Are Back」、思い切りヘヴィ・メタルしているHAMMERFALLの「We're Gonna Make It」、思い切りコーラスも演奏もタイトにまとめた違和感が愉快なジョーン・ジェット「We're Not Gonna Take It」など最高に楽しめる。
LITの「I Wanna Rock」はオリジナルの完コピに近いが文句なし。どこにでも顔を出すセバスチャン・バックも「You Can't Stop Rock'n'Roll」を吠えまくる。
ただVISION OF DISORDERとFU MANCHUは今ひとつアレンジがハマっておらず、本作の中ではやや期待外れ。
ボーナス月や臨時収入があった時に新品で買っても損はない内容では。

(01/10/05)
★★★★★ ★★★