Various Artists

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SOLSTICE / COLD MOURNING / BURNING WITCH / ETERNAL ELYSIUM / WARNING / REVELATION / MILLARCA / BLESSED REALM / WHILE HEAVEN WEPT / PALE DIVINE
AT THE MOUNTAINS OF MADNESS - INTERNATIONAL DOOM COLLECTION
(1999 / Myskatonic HPL001)
doom

英国のSOLSTICEの企画によるメロディアス・ドゥーム・コンピレーション。BURNING WITCHやSOLSTICE、ETERNAL ELYSIUMなど目玉バンドはいずれも既発曲の提供だが、ドゥーム初心者〜中級者がさらに掘り下げるための道案内としては最適だろう。
REVELATIONの『FROZEN MASQUE』デモからの音源がCD化されているのも嬉しい。
ただWARNINGやBLESSED REALMなど正直どうでもいいD級バンドを収録しなければならなかったことから、このジャンルの層の薄さが如実に窺える。バンドによってえらく落差があるのが面白いといえば面白いのだが、他に誰かいなかったのだろうか。
日本のETERNAL ELYSIUMはコンピレーション『DOOMSDAY RECITATION』から「Easygoin'」、MILLARCAは「Shedding Tears」を収録。

(99/04/05)
★★★★★ ★★★


QUEENS OF THE STONE AGE / KARMA TO BURN / FU MANCHU / THE HEADS / SPIRITUAL BEGGARS / FLOODGATE / SLAPROCKET / LEADFOOT / CELESTIAL SEASON / CATHEDRAL / ACRIMONY / BLIND DOG / SLEEP / HIDEOUS SUN DEMONS / BEAVER
BURN ONE UP! - MUSIC FOR STONERS
(1997 / Roadrunner RR8838)
all genres stoner

90年代ストーナー・ブームの発火点となった記念碑的なコンピレーション盤。"ストーナー・ロック"という名称は本作をきっかけに爆発的に広まっていったと言っていい。
FU MANCHUやCATHEDRALなどシーンを代表するバンドはもちろんのこと、THE HEADSやQUEENS OF THE STONE AGEのアルバム未収録曲、幻のバンドSLAPROCKETの音源、BLIND DOGやHIDEOUS SUN DEMONSのデビュー音源など、多彩な面々が参加。しかもいずれの曲も充実しており、まさに必携の1枚だ。
インディーズとしては大手の『Roadrunner』からのリリースなのに何故か日本ではほとんど見かけないが、個人輸入してでも入手する価値あり!

(99/05/13)
★★★★★ ★★★★★



13 / EYEHATEGOD / GRIEF / 16 / DYSTOPIA 他
CRY NOW, CRY LATER Volumes 1 & 2
(1998 / Pessimiser PESS-25)
sludgecore / grindcore / all things core

米『Pessimiser』レーベルがリリースした2枚組7"『CRY NOW, CRY LATER』のVol.1とVol.2を合体させたコンピレーションCD。
大雑把に"ストーナー"と呼べる上記のバンド、そしてSPAZZ, CROM, FISHSTICKS, STAPLED SHUT, CRISIS, DESPISE YOU, MEATSHITS, CAPITALIST CASUALITIES, EXCRUCIATING TERROR,IABHORHER, CATTLEPRESS, LACK OF INTEREST, FLEABAG, FACTORIA DE MIEDO, DESPISE YOU, BLACK ARMY JACKET, COJOBA, PISSPOOR, UNRUHというある意味豪華な布陣が参加している(BLACK ARMY JACKET以降はCDボーナス曲)。
全バンドが殺伐としたエクストリーム・サウンドを次々と繰り出し、ひとつの流れを持つアルバムとして楽しめる。
EYEHATEGODの「Methamphetamine」は『DOPESICK』収録曲だがラジオ用に収録されたライヴ・ヴァージョン。他バンドの多くも本作のみのレア・トラックを提供している点も見逃せない。

(99/09/04)
★★★★★ ★★★



CAVITY, SOILENT GREEN 他
CRY NOW, CRY LATER Volumes 3 & 4
(1998 / Pessimiser PESS-26)
sludgecore / grindcore / all things core

続いてVol.3とVol.4をカップリングさせたCD。
MAN IS THE BASTARD, LACK OF INTEREST, LOOMIS SLOVAK, CROM, EXCRUSIATING TERROR, FLAME RETARDED, AGATHOCLES, SUPPRESSION, DIVISIA, CAROL, SPAZZ, LOS CRUDOS, GASP, HALFMAN, NOOTHGRUSH, CHARLES BRONSON, LOCUST, DETESTATION, ABNEGATION, SEVEN FOOT SPLEEN, AGORAPHOBIC NOSEBLEEDと、今回も有名どころ(?)から全然知らないバンドまでが参加している(ABNEGATION以降はCDボーナス曲)。
『Vol.1 & Vol.2』と較べてストーナー勢こそ少ないが、各バンドのテンションは相変わらず高く、MAN IS THE BASTARD、NOOTHGRUSH、LOS CRUDOS、CHARLES BRONSONなど前作よりネームバリューの高いバンドが曲提供。しかもAGATHOCLESのライヴをはじめ本作のみのテイクも多い (はず。きちんと押さえていないバンドも多いので...)。
CAVITYはファスト・ナンバーを提供。

(99/09/04)
★★★★★ ★★★


THE AWESOME MACHINE / MUSTASCH / WE / BLACKTOP
DAREDEVIL MAGAZINE - BURN THE STREET VOLUME ONE
(1999 / Daredevil 番号なし)
fuzz doom

ドイツのストーナー・ファンジン『Daredevil』が企画した4組参加のコンピレーション7"。
THE AWESOME MACHINEの「Ompa Bompa」はデモ『DOOM, DISCO, DOPE, DEATH AND LOVE』からのナンバーで、CD『THE AWESOME MACHINE』にも収録されている曲(10"には未収録)。本作収録の4バンドでは最も質が高い。
他3バンドも悪くはないものの、これだ!という個性を発揮できておらず、さほどインパクトはなし。
いずれもスロー〜ミッドテンポのナンバーで、火を吹くレースカーをあしらったジャケは看板に偽りあり。
限定444枚プレス。レア盤であることは確かだが、無理してゲットすることもないだろう。『VOLUME TWO』に期待?

(00/01/25)
★★★★★ ★★


ROLLERBALL / THUMLOCK / COCKBURN / RIDGE
DAREDEVIL MAGAZINE - BURN THE STREET VOLUME II
(2000 / Daredevil 番号なし)
fuzz doom

ドイツのストーナー・ファンジン『Daredevil』が企画した4組参加のコンピレーション7"第2弾。今回はオーストラリアのROLLERBALLとTHUMLOCK、スウェーデンのCOCKBURNとRIDGEが参加している。
ROLLERBALLの「Jonathan E」はアップテンポのストーナー・ロックンロールで、本作の白眉。この1曲だけは最高にカッコ良い(彼らのフルレンス『LOST IN SPACE』収録曲)。
THUMLOCKの「Starquake」はミッドテンポの曲で、アルバムの中で聴くとスケールが感じられるのだが、本作の中では"普通"に感じられる(彼らのフルレンス『LUNAR MOUNTAIN SUNRISE』収録)。
COCKBURNの「Il Classico Da Lavazza」はアップテンポで始まり、中盤からスペーシーなジャムに突入するナンバーだが、ヴォーカルとコーラスが最高にカッコ悪い。わざとやっているのではないか、と思えるほどのカッコ悪さには戸惑いを感じる。
RIDGEの「Firetruck」はFU MANCHU風のリフ・ナンバーだが、さほどインパクトはなく、聴き終わった瞬間に記憶から消えてしまう。
『VOLUME I』同様限定444枚だが、まあ妥当なところか。

(00/04/21)
★★★★★ ★


CATHEDRAL / SAINT VITUS / STILLBORN / PENANCE / COUNT RAVEN / REVELATION / SOLITUDE AETURNUS
DARK PASSAGES - DOOM METAL COMPILATION
(1991 / Rise Above RISE5)
doom

リー・ドリアンが世間にドゥーム・メタルの存在を知らしめるためにリリースした、7バンド(CATHEDRALのみ2曲)参加のコンピレーション盤。『FOREST OF EQUILIBRIUM』リリースに先駆けて元ネタを自らカミングアウトしたアルバムでもある。
参加バンドはいずれもスローなドゥーム・ナンバーを提供、速い曲はもちろん1曲もなし。ともすれば類型的になりがちなサウンドながら、いずれも個性を際だたせており、ドゥーム入門編としても安心してお薦めできる優れた内容だ。その中でもSOLITUDE AETURNUSの「Where Angels Fear To Tread」(1st『INTO THE DEPTHS OF SORROW』からの曲)で聴かれるヴォーカルは見事。
リリース時にはさほど話題を呼ばず、"元NAPALM DEATHの"リー・ドリアン監修のコンピレーションとして入手した人間はあまりのスローさに呆れかえったため、セールス的には今ひとつだったらしい。当時よりもむしろ今日聴かれるべきアルバムだろう。
CD版にはボーナス2曲(STILLBORN「Father Of Lies」とPENANCE「The Penance」)が収録されている。

(99/04/03)
★★★★★ ★★★★


ORANGE GOBLIN / PAUL CHAIN / EYEHATEGOD / ACRIMONY / PENTAGRAM / IRON MAN / MOURN / TROUBLE / SOLSTICE / ELECTRIC WIZARD / DOWN / CATHEDRAL
DARK PASSAGES VOL.II
(1996 / Rise Above RISE012CD)
doom

『Rise Above』からのドゥーム・コンピレーション第2弾は、前作と較べはるかに音楽性の幅を広げた内容。既発曲も多いが、CATHEDRALの12分におよぶ「Schizoid Puppeteer」、ACRIMONYの未発表曲、ORANGE GOBLINやDOWNのテイク違いなど、初心者からマニアまで満足のコンピレーションだ。
選曲もEYEHATEGODが「Shoplift」だったりTROUBLEが「Victim Of The Insane」だったり、思わず「きさま聴き込んでいるなッ!」と唸ってしまう。前作同様ぜひゲットしておきたい。

(99/04/03)
★★★★★ ★★★★


ANGEL ROT / ASTROSONIC / ATOMIC BITCHWAX / BLACK ROCK / BONGWATER 666 / BORGO PASS / BOULDER / CARN / CATHEDRAL / DRUNK HORSE / DUNE / ELECTRIC WIZARD / FIVE HORSE JOHNSON / 500 FT. OF PIPE / HANGNAIL / JED WHITEY / MAGGOTT SS / MAGNIFIED EYE / MEN OF PORN / MOTHERCAKE / MUGWART / NICE CAT / ORANGE GOBLIN / PEACEMAKER / POD PEOPLE / PUNY HUMAN / PUSHING UP DAISIES / SALLY / SATELLITE CIRCLE / SEA OF GREEN / SHALLOW / sHEAVY / SLOTH / SLOW HORSE / SOLACE / SPEEDKING / SUNRIDE / SUPERCRUISER / TECTONIC BREAK / THROTTLEROD / TUMMLER / THE WANT / WE / ZEALOT
DOOMED
(2000 / This Dark Reign TDR001)
various doom/stoner

アメリカ『Devil Doll Records』(ELECTRIC FRANKENSTEINなどで知られる)のサブ・レーベル『This Dark Reign』が第1弾としてリリースしたストーナー・コンピレーション。全44バンドが1曲ずつ、3時間半以上にわたって収録されている超満腹盤だ。
CATHEDRALが「Mourning Of A New Day」、ELECTRIC WIZARDが「Devils Bride」など、有名どころは既発音源ばかりだが、WE「Carefree」のように7"オンリーだった曲が初CD化されていたり、名前すら聴いたことのないバンドが多数収録されているのは美味過ぎ。
値段が破格の安さで、日本国内の輸入盤店でも2,000円前後で売られているのも嬉しい。
必ずしも楽曲のクオリティが高いものばかりではなく、アートワーク、ブックレットももうひと工夫欲しかったところだが、この価格・ボリュームを前にしたら文句は言えないだろう。
とにかく安くお腹いっぱいになりたい人には超オススメ!

(00/12/25)
★★★★★ ★★★★


PETER PAN / CANDYBAR PLANET / LOVESTEAKS / 7ZUMA7 / SUIMASEN / THE SPADES
EINDHOVEN ROCK CITY!
(2000 / Drunken Maria DMR782)
Dutch stoner / badass rock'n'roll / punk

オランダのアインドホーフェン出身バンド6組が集ったコンピレーション10"。
『Eindhoven Rock City』を標榜するだけあり、イキの良いバンドが顔を揃えている。
PETER PANは新作『KILLER MACHINE』から爆走オープニング・ナンバー「Rockcity」を提供。
CANDYBAR PLANETは近日リリースの10"から「Billy (Gonna Get That Woman)」を先行収録しているが、ストーナー色の濃かったミニアルバム『32 BITCH』でも若干匂わせていた爆走路線をさらに押し進めており、新機軸に期待させる秀曲。
THE LOVESTEAKSはラフなパンク'n'ロール「If It Ain't Rock」が収録されている。既にアルバム1枚と7"数枚を発表している中堅バンドだが、チンピラ臭さが良い。
7ZUMA7はアルバム未収録の「Afternoon Shooter」を提供。カッコ良いヘヴィ・ストーナー・サイケ・チューンで、2000年5月の解散発表が惜しまれる。
SUIMASEN(なんちゅうバンド名だ)の「Pictures Of Me」はやや英国的な憂いのあるパンク・ナンバー(CHINA DRUM風?)。アインドホーフェンには駅前に大きな日本料理店があるので、ひょっとしたら日本に馴染みがあるのかも知れない。
THE SPADESは7ZUMA7のギタリスト、John Peateのサイド・プロジェクト。「Gotta Get Some」は80年代UKハードコアっぽいファスト・ナンバーで、この曲のみではまだ本領発揮には至っていない感じ。
どの曲もバンドの個性が出ていてインパクトがあり、彼らの単独作品も聴きたくなる好コンピレーションだ。
限定1,000枚で、手書きのナンバー入り。

(00/05/27)
★★★★★ ★★★


FREEDOM BLEEDER / DEMON CLEANER / MUGWUMPS / SPARZANZA / SOLACE / DOZER / BONGWATER他
A FIST FULL OF FREEBIRD
(1998 / Freebird FRC982)
desert / doom etc.

オランダ・アインドホーフェンの『Freebird Records』によるレーベル・サンプラー(本作のみの収録バンドもあるが)。全18バンドが1曲ずつ提供しているが、上記7バンドが大雑把にストーナーと呼べるものだ。
FREEDOM BLEEDER、DEMON CLEANER、MUGWUMPS、DOZERはいずれもスウェーデン出身のKYUSSタイプのバンド。本作に限っていえばDEMON CLEANERの「Pathfinder」(デモCD-R『DEMON CLEANER III』にも収録)が一歩抜きんでている。
アメリカのSOLACEによる「Whistle Pig」も良い出来。カナダのBONGWATERの「Eyehateyou」はまあまあ。
上記バンド以外はパンクありアコースティックありで多彩だが、可もなく不可もなくといった感じだろうか。
あくまでレーベル・サンプラーのためオランダ国内での価格は1,000円足らずに押さえられているが、日本で見かけたことがない。
下の評価はアルバム全体に対して。SOLACEとDEMON CLEANERには8ッ星を付けたい。

(99/03/01)
★★★★★ ★★


NAEVUS / MOOD / REVELATION / TWISTED TOWER DIRE
FOURTEEN INCHES OF FURY
(1998 / Game Two GT-10)
doom

ドゥーム4組が1曲ずつ提供する7"二枚組。いずれも'96年頃録音された音源のようだ。『Rise Above』からアルバムを出しているドイツのNAEVUSはもろCATHEDRAL風だがアップテンポ・ナンバーで魅せてくれるし、ハンガリーのMOODも予想以上のドゥーム・ヴァイブ。中堅どころに甘んじているボルティモアの十年選手のREVELATIONだが、本作提供曲は貫禄すら窺わせる秀曲。そんな優れた3バンドと対比して最低なのがヴァージニアのTWISTED TOWER DIRE。IRON MAIDENを10ランク落としたような類型的メタル・サウンドに女性ヴォーカルの金切り声が乗る劣悪なナンバーで、それまで盛り上がってたテンションを見事に冷ましてくれる。
「初回盤限定500枚ブラック・ヴィニール」という触れ込みだが、2ndプレスカラーヴィニールが存在するという話はついぞ聞かない。

(99/03/01)
★★★★★ ★★


GRAND MAGUS / MAURFAHR / MR.PLOW / CARN / FLUID4 / MISSED HER BLISS / HONCHO / OGRE
GREATEST HITS Vol.1
(2000 / Water Dragon WDCOMP009)
detuned groove

フランス『Water Dragon』レーベルが世界各国のアンダーグラウンド・ストーナー・バンドを発掘したコンピレーション(各バンドが2曲ずつ提供)。『GREATEST HITS』というタイトルはギャグらしい。
2000年も終わりに近づくとストーナー界"まだ見ぬ強豪"を発掘するのも難しいようだが、いずれも標準以上の楽曲・演奏を聴かせている。
ちょっと前までは頻繁に聴かれたKYUSSクローンもなく(スウェーデンのMAURFAHRはやや近いが)、低音グルーヴがズシンと心地よい曲揃い。
中でも出色なのがイギリス出身のMISSED HER BLISS。小気味よく突き進むテンポの「Nature Boy」「Optima Mid」はアルバムの中でも際立っている。
2001年内に米『Southern Lord』からSPIRITUAL BEGGARSとのスプリット7"を出す予定のGRAND MAGUS(スウェーデン)は低く太いヴォーカルが耳に残るミッドテンポ・グルーヴ・チューン「Glow」「Mountain Of Power」を提供。2曲を聴く限りSPIRITUAL BEGGARSと較べて勝負になるバンドではなさそうだが、タイトな演奏を聴かせてくれる。
まるっきりの新人バンドを集めたサンプラーとしては悪くない内容なので、2001年のストーナー・シーンを知る上ではチェックしておいて損がないかも。
『Water Dragon』はほぼ同時期に『THE MOB'S NEW PLAN - SOUNDTRACK』というコンピレーション盤もリリースしている。
日本では入手困難のため、彼らの公式サイトで購入のこと。

(00/12/22)
★★★★★ ★★


GRIEF他
HEAVY HARDCORE HEADROOM
(1996 / Extraterrestial/Profane Existence Far East EASTEXIST-HHH)
hardcore

プロデューサー、エンジニアのBill T. Millerが所有する『Headroom』スタジオでレコーディングされた各アーティストの音源を集めたコンピレーションCD。
Miller自らの『Extraterrestial』と日本の『Profane Existence Far East』からのスプリット・リリース。
全74分、36曲とぎっしり曲が詰まっており、収録アーティストはKINGS OF FEEDBACK、DISSENSION、HAIL OF RAGE、DEFORMED CONSCIENCE、DROP DEAD、CONNIPTION、THE MIND PARASITES、DEVOID OF FAITH、DEAN JONES、OUT OF BAND EXPERIENCE、TRENT、GRIEF、TOXIC NARCOTIC、DISRUPT、AxCx、COLEMAN、DISFUSE、CHICKEN CHEST AND THE BIRD BOYS、SHOWCASE SHOWDOWNという有名無名バンドの玉石混合。
既発曲がメインのようだが、名前すら聞いたことがないバンドも多く、味見サンプラーとして楽しめる。正直ダメなバンドもいるものの、全36曲もあるので、良い曲だけを聴けば十分元を取れた気に。
ストーナーと呼べるのはGRIEFのみ。彼らは「Thorazine」(デビューEPから収録。初CD化)「I Hate You」(『COME TO GRIEF』から)「Trust」(『MISERABLY EVER AFTER』から)の3曲を提供している。
ジャケットに核実験反対のメッセージもあり。

(00/05/22)
★★★★★ ★★★


CORRUPTED 他
HOMELESS BENEFIT EP
(2000 / Bad Card/Revolution 番号なし)
hardcore / crust / sludgecore

フランスのレーベルからリリースされたホームレス救済チャリティ7"。
日本のCORRUPTED、REAL REGGAEに加え、HELLNATION、JEANXSEBERG、LACK OF INTEREST、EBOLA、HYBRIDE、AUTORITARと米英加独のハードコア・バンドが曲を提供している。
いずれのバンドもファスト・ナンバーを提供しており、スローなのはCORRUPTEDのみ。そのCORRUPTEDのナンバー(曲名不明)にしても通常の彼らと較べるとかなり速い、ミッドテンポに近い曲だ。この曲のためだけでもゲットする価値はあるだろう。
7"に8曲を詰め込んだせいか、とにかく音質が悪い。とはいえ、この手の音楽に高音質を求めるのが間違っているのだが。
ジャケットの紙質、シルクスクリーン風の印刷が豪華。

(00/02/22)
★★★★★ ★★


ROACHPOWDER / NEBULA / KARMA TO BURN / LEADFOOT / ROADSAW / sHEAVY / RED GIANT / ACID KING / SIXTY WATT SHAMAN / DRIPPING GOSS / RAGING SLAB / BAKERTON GROUP / TERRA FIRMA
IN THE GROOVE
(1999 / The Music Cartel TMC14CD)
all genres stoner

アメリカの代表的ストーナー・レーベル(他にもCLAWFINGERなどストーナーの枠には留まっていないが、『Rise Above』のアメリカ配給を手がけている)『The Music Cartel』企画のコンピレーション盤。
大半の曲が本作のみ収録で、レベルも高い。LEADFOOTの「Gonna Creep Up On You」(原曲はTHIN LIZZY)、RAGING SLABの「Mississippi Queen」(MOUNTAIN)、ALTAMONTの「Rattlesnake Shake」(FLEETWOOD MAC)という3曲のカヴァーは聴きものだし、CLUTCHのサイドプロジェクトBAKERTON GROUPによるジャムも最高。
NEBULAが既発曲なのは残念だが、火花が飛び散るファスト・ナンバー「Full Throttle」(LOWRIDERとのスプリットCDから)なのでオッケー。
これだ!というキメの1曲が欲しかったところだが、ラインアップも楽曲も文句なしの内容で、CD代金以上のものを提供してくれる優れものだ。

(00/05/21)
★★★★★ ★★★★


PLASTER / BLACKROCK / ROTORS TO RUST / SOLACE / SPIRAL SUN / ABDULLUH / THE AWESOME MACHINE / HONEYMAID / COLOSTOMIZER / GAMMERA / SEA WITCH / SKUA / ISABELLE'S GIFT / WIDE LORD / SHIGA / DOGMA HOLLOW / SPELLBOUND / CONQUEROR WORM / TWIST / HENGE / PICKMAN'S MODEL
THE STONER ROCK MAILING LIST PRESENTS: INFORMATION STONER HIGHWAY
(2000 / Lucid Haze 番号なし)
all genres stoner

ネット上のストーナー・ロック・メーリング・リスト企画による2CD-Rコンピレーション盤。B級〜Z級の全22バンドが1曲ずつ提供している。
SOLACE、ROTORS TO RUST、GAMMERA、THE AWESOME MACHINEら既にレコード・デビュー済のバンドはいずれも完成度の高いナンバーを提供しており、アルバム全体のレベルを上げている。中でもGAMMERAのインスト・ジャムは聴きモノ。
他の面々はそれなりに、というかかなり極悪な音質・演奏だったりもするが、全体を通じて妙な熱さと勢いが感じられる。そんな時代の空気を味わうためにも要チェック。
PLASTERのアンディ・サムフォードが編集、CD-Rのプレスまでを担当しており、彼の限りない愛情が込められた好企画盤だ。

(00/02/18)
★★★★★ ★★★


SOLACE / THE MEN OF PORN / TWIN EARTH / THE QUILL / BOZEMAN'S SIMPLEX / CALAMUS / THE MUSHROOM RIVER BAND / TAILDRAGGER / IRONBOSS / GAMMERA / SOLARIZED / VOLUME / PLASTER / PALE DIVINE / ZEROCHARISMA / TRAUMATIC / RAGING SLAB / SYRUP / BUZZARD / MUSTASCH / SMOKE IN SUNSHINE / THE SATELLITE CIRCLE / PUNY HUMAN / BONGWATER666 / HALF MAN / ASTROQUEEN / FIVE HORSE JOHNSON / DOUBLENECK
JUDGE NOT...
(2000 / Underdogma UR001-61701)
groove stoner

ストーナー作品のネット通販ディーラーとして知られる『Underdogma』編集による2CDコンピレーション盤。全28組がそれぞれ1曲ずつ提供している。
アメリカ、カナダ、スウェーデン、ドイツからヘヴィ・グルーヴ主体のバンドが集まっており、ありがちなKYUSSクローンは1組もおらず、全体的にクオリティも高い。
ストーナー界のビッグネームは参加していないものの、内容は充実しており、SOLACEの「Sled Heavy」(『Warpburner』からの第2弾7"としてリリースされる予定だった曲)、RAGING SLABの「Pole Cat Woman」(ドラムスはMELVINSのデイル・クローヴァー)、IRONBOSSのAC/DCを思わせる「Ride Again」、FIVE HORSE JOHNSONのどブルース「Motor City Is Burning」、SPIRITUAL BEGGARSのスパイス率いるMUSHROOM RIVER BANDの「Super Insomnia」(10"にも収録)、HALF MANの強烈なヘヴィ・ブルース「Red Herring」(MOTHERCAKEとのスプリット7"収録)などなど、聴きどころ満載。
ドゥームメタルから出発しながらラフなグルーヴ路線に変貌したPALE DIVINE、よりヘヴィになったTAILDRAGGERなど、驚きもあり。
IRONBOSSのデイヴによるアートワークは正直購買欲を削ぐが、内容は極上。2000年以降のストーナー・シーンを占うコンピレーションだ。
シークレットトラック(?)として最後に入っているバンドのオーディションに関する電話の会話が笑わせてくれる。

(00/04/21)
★★★★★ ★★★★


EYEHATEGOD / FLOOR / DESPISE YOU / APARTMENT 213 / THUG
LOUD & UGLY Vol.2
(1995 / Bovine BO21)
sludge / grindcore

スラッジコア/グラインドコアで知られるインディーズ『Bovine』レーベルからリリースされた5組収録6曲入り7"。
EYEHATEGODは『DOPESICK』収録の「Dixie Whiskey」別テイクを提供。アレンジはほぼ同じだが、何故か音質が悪い。
FLOORの「Iommi」はタイトル通りズシリと重いヘヴィ・スラッジ・ナンバー。7"が多く全貌がなかなか掴めないこのバンドだが、本作では白眉の出来だ。 DESPISE YOUは唯一2曲提供しているが、いずれも短いスピード・ナンバーで、あっと言う間に終わってしまう。
THUGはGREEN MACHINEとのスプリット7"でも知られるスラッジ・バンドだが、本作に提供した「Cancer Causes Rats」はまあまあの出来。
FLOORの音源、EYEHATEGODのレア・テイクという二大セールスポイントの両者とも一般の音楽ファンには無縁のものだが、マニアにしてみればゲットせねば死ぬに死ねない1枚だろう。
本作は『Vol.2』。『Vol.1』にはFERSTERING RINYANYONS、MERCURY PLAYERS、PACHINKO、THUGの4バンドが参加している(ストーナー・バンド不参加のためレビュー予定なし)。

(99/12/17)
★★★★★ ★★


KYUSS / THE DAWN 他
METALLURGY
(1995 / Volume VMETCD1)
heavy rock

英国のCD+ムック形式雑誌『Volume』のCDサイズヘヴィ・ロック増刊。
SEPULTURA、FAITH NO MORE、HELMET、NAPALM DEATHなどのライヴやリミックスなど、レア音源が全15曲収録されているが、KYUSSの「Shine」(WOOLとのスプリット7"収録曲)、THE DAWNの「Second Sun」(彼らのデビュー7"収録)をCDで聴くことが出来る。
ムックにはインタビューや写真もあるので貴重。
もちろん廃盤だが、時々中古盤店であっと驚く安価で買うことが出来るので、丹念に探すべし。
なお『METALLURGY 2』('96年、VMETCD2)にはFU MANCHUの「Chevy Van」(『IN SEARCH OF』日本盤ボーナス曲、英「Asphalt Risin'」7"のB面)、『METALLURGY 3』('97年、VMETCD3)にはNEUROSISの「Locust Star」(シングル・エディット)が収録されている。
現在では『Volume』ともども廃刊らしい。全3冊貴重音源が多数収録されていたので残念。ただサイトだけはまだ生きている。

(00/06/06)
★★★★★ ★★★


THE SATELLITE CIRCLE / ZEROCHARISMA / LOVERCRAFT / 500FT. OF PIPE / TWIN EARTH / BLACKROCK / UFOMAMMUT / ABDULLAH
THE MOB'S NEW PLAN - SOUNDTRACK
(2000 / Water Dragon WDCOMP005)
heavy groove

フランス『Water Dragon』レーベルが世界各国のアンダーグラウンド・ストーナー・バンドを発掘したコンピレーション(各バンドが2曲ずつ提供)。『SOUNDTRACK』といっても映画とは無関係。
『Water Dragon』はほぼ同時期に『GREATEST HITS Vol.1』というコンピレーション盤もリリースしているが、そちらと較べると本作の方がやや知名度のあるバンド中心(あくまで"やや"知名度があるだけだが)。単独作品をリリースしているバンドも多く、安心して聴ける。
全バンドがそこそこのレベルにある一方でこれだ!という決定打がないのが残念だが、アメリカの500FT. OF PIPEの「The Chronic Argonauts」で聴かれるスペース・ジャムは壮絶だし、イギリスのBLACK ROCKも勢いのあるナンバーを提供。『Meteorcity』からデビュー済のABDULLAHは極ヘヴィな「The Black Ones」、重さよりも味を重視した「Firmament」で魅せてくれる。
ある程度基本を押さえたストーナー・フリークがさらに一歩踏み込む入り口となる1枚。
日本では入手困難のため、彼らの公式サイトで購入のこと。

(00/12/25)
★★★★★ ★★


DOZER / BOZEMAN'S SIMPLEX / LOWRIDER / MUSTASCH / FREEDOM BLEEDER / DEMON CLEANER / MAMMOTH VOLUME / VOYAGER / THE MUSHROOM RIVER BAND / THE AWESOME MACHINE / TWIN EARTH / RIDGE / ASTROQUEEN / REMUDA DUST
MOLTEN UNIVERSE VOLUME ONE
(2000 / Molten Universe MOLTEN004)
Kyuss-Fu Manchu-Monster Magnet style stoner rock

DEMON CLEANERのマーティンが主宰するスウェーデンの『Molten Universe』レーベルからリリースされたコンピレーション。
大半のバンドがレコード・デビューを果たしており、いずれも演奏力は問題なし。ただ多くはKYUSS、FU MANCHU、MONSTER MAGNETクローンであり、オリジナリティには難がある。特にFREEDOM BLEEDERはよくもここまで、と感嘆するほどのKYUSSなりきりぶり。
DOZERやLOWRIDERは単なるクローンから脱しているし、SPIRITUAL BEGGARSのスパイスが在籍するTHE MUSHROOM RIVER BANDは毛色が異なっているが、全体的にこれだったら本家を聴けばなぁ...という印象を受ける。
本家を聴き込んで、さらに似たようなサウンドに浸りたいと思っている人にはお薦め出来るのだが。

(00/02/22)
★★★★★ ★★


CLUTCH / SLEEP 他
NAIVE
(1992 / Earache MOSH76)
miscellaneous

英『Earache』の廉価盤レーベル・サンプラー。収録されているのは上記2バンドに加えFUDGE TUNNEL、SCORN、OLD、PITCHSHIFTER、PAINKILLERで、各バンド2曲ずつ収録されている。
CLUTCHの「Impetus (demo)」「Piledriver」は現在EP『IMPETUS』で聴ける曲。一方のSLEEPの「Dragonaut」「The Druid」もアルバム『HOLY MOUNTAIN』収録と、レア・トラックは収録されていない。
ただ面白いのは飲料水のエビアンのラベルを模したジャケット。Evianを逆にするとNaiveになることからアートワークに使われたものだが、エビアン社からクレームを付けられ回収されたという。
だからと言って無理して入手することもないCDだが、好事家の人はどうぞ。

(00/03/29)
★★★★★ ★★


DOZER他
NERVE! ROCKVARKA COMPILATION
(1997 / Rockvarka RV1101)
miscellaneous

スウェーデンのヘヴィ・ロック・バンドを集めたコンピレーション。UNIDAとのスプリットLPで知られるDOZERが「Typhoon」「Mammoth Mountain」と2曲提供している他、DOC FREEMAN、FDM、LEECH、LUNATIC PARADE、BUTCHER BOB、CRYONIC TEMPLE、GATES OF DAWNが参加している。いずれも名前は知られていないが、クオリティは驚くほど高く、スウェーデンのロック・シーンの層の厚さを再認識させるCDだ。ただKORN風、MEGADETH風、CLAWFINGER風と影響がモロのバンドが多く(DOZERは「KYUSS風」だろうか)、ツメの甘さを感じることも確か。この中から"化ける"バンドが登場することを期待したい。

(99/05/13)
★★★★★ ★★


フラワー・トラベリン・バンド/ファニー・カンパニー/柳田ヒロ/アラン・メリル/ロック・パイロット/ジャスティン・ヒースクリフ/スピード・グルー&シンキ/ファーラウト
ニューロックの夜明けWEA編
(1998 / WEA WPC6-8424)
miscellaneous

日本の'71〜'73年、ニューロック勢を集めたコンピレーション盤。『ニューロックの夜明け』と題された再発シリーズに伴うサンプラーとしてリリースされた。
FLOWER TRAVELLIN' BANDはシングル・オンリー曲「MAP」、そして「SATORI PART II」「MAKE UP」など4曲、SPEED GLUE & SHINKIも2曲が収録されており、彼らの魅力を初体験するには最適。
本作でストーナーと呼べるのはそれら2バンドのみだと言えるが、アラン・メリルの「太陽と雨」の歌メロがBLACK SABBATHの「Into The Void」のリフと同じで笑ってしまう。
現在本作でしか聴けないテイクは上記「MAP」とファーラウト「Shu Shu」(英語ヴァージョン)のみだが、手軽にニューロックとは何かを知るのには便利。

(99/06/01)
★★★★★ ★★★


CORRUPTED / DISASSOCIATE / CEMMENT / NERVE RAK
PAINKILLER Vol.1
(1996 / Devastating Soundworks DSW4)
sludge / grindcore

4組収録のコンピレーション7"。
日本のCORRUPTEDは「Estar En Visperas De Ultimo」という惨殺スラッジ・ナンバーを提供。ヘヴィな中にもアコースティックを取り入れて起伏を付けている秀曲だ。 NYのDISASSOCIATEは「Envy The Dead」のエレクトロニクス風リミックス。
日本のCEMMENTはPANTERAの「A New Level」を思わせるゴリゴリヘヴィナンバーを提供している。
出身地不明のNERVE RAKは今いちのインパクト。
それぞれキャラを前面に出した好演奏を聴かせてくれるが、いかんせん7"片面に2バンドという無理な構成のため、バンドのキャラを知るプロローグ的な作品に終わってしまっているのが残念。
黄盤の他に赤盤もあるらしい。

(99/12/18)
★★★★★ ★★


HELLCHILD / BONGZILLA / VOMITUS / cst.
PAINKILLER Vol.2
(1999 / Devastating Soundworks DSW666)
sludge / grindcore

4組収録のコンピレーション7"。『Vol.1』の続編にあたる。
日本のHELLCHILDは「Behind」の'98年2月のライヴ音源を収録。激烈ヘヴィ・ロックで、会場の盛り上がりが伝わってくる。
ウィスコンシンのマリファナ・スラッジ・バンドBONGZILLAはスローで邪悪な「Satan's Calling」を提供。それなりに良い曲だが、際立っているわけでもない。
アリゾナのVOMITUSの「Witching」はブラストビート全開のグラインドコア・ナンバー。どこかブラック・メタルっぽさも感じられる。
ニューヨークのcst.は自ら"ストレンジコア"と名乗るだけあり、奇妙な効果音めいたサウンドが続く「An Endless Passion」を提供している。
4バンドの個性のコントラストが面白いコンピレーションだが、『Vol.1』同様やはり腹八分目。本作を聴いて引っかかったバンドのフルレンスを聴くべし。
あと最大のネックは音の悪さか。
赤盤。

(00/02/05)
★★★★★ ★★


TOBY JUG / THE ROLAND KOVAC SET / PEGGY'S LEG / OUT OF DARKNESS / SAM GOPAL / NICK CARTER / TEAM DOKUS / CASTLE FARM / PURPLE SCURF / PTOLEMY PSYCON
THE PSYCHEDELIC SALVAGE CO. VOLUME 1
(1990 / 自主制作 SALVCD1)
british psychedelic underground

英国サイケの激レア音源ばかりを集めたコンピレーション盤。もちろん権利はクリアしていない海賊盤だが、内容・音質共に極上。針音もほとんど聞こえない。
収録バンドでネームヴァリューがあるのはレミー(HAWKWIND〜MOTORHEAD)が在籍したことで知られるSAM GOPAL、後にSKID ROWに加入するジミー・スレヴィン率いるPEGGY'S LEGぐらいだろうか。他の面々は当時自主制作盤を50〜99枚リリースしたのみの無名バンドが大半。
本作を編集した人物の好みが入っているのだろうが、ハード・ロック色の濃いジミヘン風の曲が多く、フォークっぽい曲はない。全曲楽しめる内容のうち、PEGGY'S LEGのドラマチックな「Just Another Journey」は出色。また、NICK CARTER(SFヒーローから取ったバンド名)が怪しげなシタールに乗って「ピータ〜」と連呼する「Prayer To St.Peter」も謎。
スタジオ音源だけでなくOUT OF DARKNESS「Closing In On Me」がテレビ出演時のテイクだったり、見たことも聴いたこともない音源が飛び出す、マニアも満足の内容。
海賊盤ながらHMVなど一部輸入盤店でも販売されていた。ただ、リリース後10年経っている現在では入手困難か。

(00/04/03)
★★★★★ ★★★


THE ROLAND KOVAC SET / NARNIA / PEGGY'S LEG / TEAM DOKUS / OSWALD SLAGGE / SAM GOPAL / PTOLEMY PSYCON / THE MASTER SAID
THE PSYCHEDELIC SALVAGE CO. VOLUME 2
(1990 / 自主制作 SALVCD2)
british psychedelic underground

英国アンダーグラウンド・サイケ集第2弾。
第1集とかなりバンドはダブっているが、もちろん別の曲を収録しており、今回も激レア音源満載だ。激レアといってもやはりバンドそのものが無名のものが多く、お宝音源はないが。
前作同様ハード色が濃いが、NARNIA「Agape」、THE MASTER SAID「Birth Of A Saint」、PTOLEMY PSYCON「Azrael」など、ややプログレがかった曲が目立つか?
SAM GOPALの「Back Door Man」(ハウリン・ウルフのカヴァー)はシングル「Horse」のB面。現在では両曲ともアルバム『ESCALATOR』CDのボーナス曲として聴くことが出来る。
PEGGY'S LEGの「Sabre Dance」はご存じハチャトリアンの「剣の舞」のロック・アレンジ。明らかにLOVE SCULPTUREのヴァージョンを下敷きにしたもので、正直面白味はない。
前作同様音質は良いが、OSWALD SLAGGE(誰?)のジミヘン風フリークアウト・ナンバー「Toke Joke」のみあまり良くない。
やはり一時はHMVなどに置かれていたが、現在では入手困難。

(00/04/03)
★★★★★ ★★★


UNIDA / ORANGE GOBLIN / ACRIMONY / DRAG PACK / SPIRIT CARAVAN / sHEAVY / HANGNAIL / GOATSNAKE / SOLARIZED / SALLY / SHALLOW / ELECTRIC WIZARD
RISE 13 - MAGICK ROCK VOL.1
(1999 / Rise Above CDRISE13<英>、ビクターVICP61028<日>)
all genres stoner

『Rise Above』コンピレーション第3弾はドゥーム色の強かった『DARK PASSAGES』二部作から一転して、現代ストーナーを主体とした選曲。ストーナーに対し「ドロドロ」「暗い」と先入観を持っている人はUNIDA、ORANGE GOBLIN、ACRIMONYのアップテンポ3連発に吹っ飛ばされ、二度と現世には戻ってこれないだろう。
前半を速めのナンバーでぶちかまし、中盤にはSPIRIT CARAVAN、sHEAVY、GOATSNAKEといったドゥーム・バンドを配し、ラストをELECTRIC WIZARDで締めくくるという構成は圧巻。後半SOLARIZED、SALLY、SHALLOWの曲は他バンドと較べるとやや落ちるが、コンピレーション全体のレベルは高い。半数近くが未発表曲のため、初心者からマニアまで納得の内容だ。
不満を言うと、13曲目に13分13秒の空白部分があること。最後にオチがあるのかと思ったらそのまま終わってしまって腰が砕けた。レーベル側の"遊び"なのは分かるのだが、どうせなら2、3曲オマケに入れて欲しかったところ。
GOATSNAKEによるBLACK OAK ARKANSASのカヴァー「Hot Rod」イントロの語りが最高。曲そのものも最高だ。
ラストELECTRIC WIZARD「Witchcoven」は"Live California Jam'74"と銘打たれているが、これは疑似ライヴ。かつてBLACK SABBATHが出演したフェスティバルにあやかっている。
なおRISE13というカタログ番号は当初ポール・チェインとACRIMONYのスプリット7"が予定されていたが、中止となったために本作に使われた。
本作を聴いてもストーナーを"一過性のブーム"と呼べるか?
2000年4月にリリースされた日本盤にはsHEAVYの「Celebral Astronaut」、DRAGPACKの「We Sell Soul」がボーナス曲として収録されている。

(00/05/22)
★★★★★ ★★★★★


CHROME / THE MELVINS他
RUNNIN' ON FUMES! - THE GEARHEAD MAGAZINE SINGLES COMPILATION
(1999 / Gearhead RPM-011)
garage rock'n'roll etc.

アメリカの雑誌『Gearhead』が毎号オマケに付けている7"の音源を集めたCD。
上記のストーナー勢に加え、GAS HUFFER、SUPERCHARGER、CLAWHAMMER、RED AUNTS、THE FASTBACKS、THE MEICES、GIRL TROUBLE、MONOMEN、MAN OR ASTROMAN?、SOUTHERN CULTURE ON THE SKIDS、THE UNTAMED YOUTH、THE GROOVE GHOULIES、THE DONNAS、COSMIC PSYCHOS、MUDHONEY、DAVIE ALLAN & THE ARROWS、ROCKET FROM THE CRYPT、THE HELLACOPTERSと、ガレージ系バンドが曲を提供している。
MELVINSはオーストラリアのANGEL CITYのナンバー「I Can't Shake It」をカヴァー、CHROMEはスペース・ガレージとでも呼ぶべき「Torque Pond」を提供と、個性をアピールしながらもトータルなコンセプトから浮くことのない曲を収録している。
MUDHONEYのフリークアウト・チューン「Fuzz Gun 2001」「Blues For Stoner」もキメまくっていて良い。
それらを除くとストーナー色は薄いが、THE HELLACOPTERS「Crimson Ballroom」やRFTC「Delorean」もゴキゲンだし、惜しげもなく名の通ったバンド達のレア・トラックを収録しているため、ぜひ押さえておきたい1枚だ。

(00/08/03)
★★★★★ ★★★


NEBULA / CHROME LOCUST / THE ATOMIC BITCHWAX / 7ZUMA7 / CANDYBAR PLANET他
SLEAZY LISTENING - THE MAJOR LEAGUE OF SLEAZE & STONER ROCK
(1999 / Suburban BURBCD005)
badass rock'n'roll / 漢

オランダ『Suburban』レーベルが企画したバッドアス・ロックンロール・コンピレーション。ストーナー勢は上記の通りだが、それに加えHELLRIDE、PETER PAN、THE FLAMING SIDEBURNS、GLUECIFER、イギー・ポップ、TURBONEGRO、THE NOMADS、SPACE AGE PLAYBOYS、THE HELLACOPTERS、ジョニー・サンダースとヨダレが出そうな面々のナンバーが収録されている。
HELLRIDEの「Highway Demon」を筆頭に、いずれのバンドもアップテンポの爆裂ロックンロール・ナンバーでヘッドバンギングの嵐。ストーナー勢も意図的にファスト・ナンバーを選曲、全編血管ブチブチのスペクタクルだ。
全曲が既発曲ではあるものの、ビシッと一本筋の通った選曲コンセプトが素晴らしい。
英『Infernal』レーベルのコンピレーション『UP IN FLAMES』と同様のコンセプトで、参加バンドも4組重複しているが、ノリは本作が上回る。
漢の魂が炎上するこの極上ロックンロール・アルバムに血が騒がない奴は死になさい。

(00/01/25)
★★★★★ ★★★★★


SOLACE / ATOMIC BITCHWAX / ACAJOU / BEAVER / UFOMAMMUT / SPIRIT CARAVAN / HOGWASH / M-SQUAD / UNIDA / KAI'CKUL / CHURCH OF MISERY / RED GIANT / LAS CRUCES / CORE
STONE DEAF FOREVER
(2000 / Red Sun RSC001)
all genres stoner

ストーナー総合サイト『Stoner Rock Rules』でお馴染みLuciano Gaglioが編集したコンピレーション。UNIDA、SPIRIT CARAVANを覗くと全曲が初登場の未発表曲(BEAVERは「Tarmac」別テイク)で、マニアならではの濃いラインアップをずらりと揃えている。
ほぼ同時期にリリースされたコンピレーション『JUDGE NOT...』『SLAVE TO THE POWER』と同様に本作でもSOLACEが1曲目、切り込み隊長を務めている。それだけ彼らは頼りになるわけで、本作収録の「King Alcohol」(『Warpburner』からの第2弾7"として「Sled Heavy」とのカップリングでリリースされる予定だった曲)もド迫力ヘヴィ・グルーヴ・ナンバーだ。
BEAVER、THE ATOMIC BITCHWAX、LAS CRUCES、CHURCH OF MISERYも9ッ星以上の曲を提供しており、ストーナーを掘り下げようというコアなファンだったらぜひ押さえておきたい1枚だ。ラストに収録されているCOREのジャムも良い。
それ以外のバンドもありがちなKYUSSクローンは一組もおらず、水準以上の曲とプレイで楽しませてくれるが、あとひとつプラスアルファが欲しいところ。
全体にミッドテンポ曲が集まっており、アルバム全体の流れが単調という欠点はあるものの、それぞれの楽曲には文句なし。
中級者以上のファン向けではあるものの、現在初心者のファンが中級者になっている頃には廃盤になっている可能性が高いので、出来れば今のうち押さえて欲しい。2年後ぐらいに本作の重要度が分かってくるだろう。
当初予定されていたストーナー・ブックが付けられなかったのが残念!

(00/04/23)
★★★★★ ★★★


L7 / FIREBALL MINISTRY / ROLLER / FATSO JETSON / THE OBSESSED / FU MANCHU / CRUTCH / KYUSS
STONED AGAIN! - A BONG LOAD RECORDS COLLECTION
(2000 / Bong Load BL45)
all genres stoner

BECKのアナログ盤やR.L.バーンサイドで知られる米『Bong Load』レーベル在籍のバンド(解散、離脱したものも含む)を集めたコンピレーション。
これといった編集コンセプトも感じられず、全8曲・32分、大半が既発曲というお手軽な内容だが、やはり目玉はKYUSSの「Shine」。元々WOOLとのスプリット7"としてリリースされ(KYUSSの項目参照)、コンピレーション『METALLURGY』に収録されたインスト曲だが、現在は入手困難なので嬉しい。
THE OBSESSEDの「Inside Looking Out」は『Bong Load』からリリースされた『ALTAMONT NATION』7"からのナンバーだが、既に『INCARNATE』で聴ける。
またL7の最新作『SLAP HAPPY』からの「Stick To The Plan」が意外に純ストーナーしていたり、CRUTCH(CLUTCHではない!)の「Low Rent」、ROLLERの「Southbound & Down」などが予想以上のカッコ良さだったり、嬉しい驚きもあり。
廉価盤なので安いというのもナイス。

(00/06/06)
★★★★★ ★★


KYUSS / NEBULA / 7ZUMA7 / sHEAVY / ORANGE GOBLIN / SPIRITUAL BEGGARS / CELESTIAL SEASON / SLO BURN / SLEEP / BEAVER / SHINE / GOATSNAKE / ELECTRIC WIZARD / ACRIMONY / THE HEADS / 35007
STONED (R)EVOLUTION - THE ULTIMATE TRIP
(1998 / Rough Trade RTNL98022)
all genres stoner

90年代ストーナー・ロックを代表するバンドのレーベルを超えた集大成コンピレーション。KYUSSもSLEEPもいるし、オランダ四天王も勢揃い。しかもライナーはリー・ドリアンと、豪華そのものだ。選曲もバンドの個性が際だったナンバーを選出しているし、SPIRITUAL BEGGARSやCELESTIAL SEASONのアウトテイク、THE HEADSのシングルB面など、おいしい所をCD制限時間いっぱいまで詰め込んでいる。ストーナーに興味はあるが何から手を出していいか分からない、という人にもお薦め出来る。
収録時間の関係か、ELECTRIC WIZARDは初期の短めの曲が選ばれているなど軽い文句はあるものの、ストーナー・ファンだったら初心者からマニアまで一家に一枚必携の好企画盤だ。

(99/04/05)
★★★★★ ★★★★★


QUEENS OF THE STONE AGE / NEBULA / HIGH ON FIRE / UNIDA / GOATSNAKE / DRUNK HORSE / LOST GOAT
TV EYE VIDEO MAGAZINE ISSUE #1
(2000 / 自主制作 番号なし)
west coast stoner

NEBULAのエディ・グラスのガールフレンド、ジェニー・マギーが制作したビデオ・マガジン。
ホームビデオで撮影したような映像で、手作り感覚の仕上がりだ。
創刊号は西海岸ストーナー特集で、上記バンドのライヴ、インタビューに加えて『Man's Ruin』レーベルのフランク・コジックの談話も収録されている。
バンドの演奏はそれぞれ1曲ずつだが、日本で見ることの出来ない彼らのライヴを堪能できるのは嬉しい限り。いずれも2000年前半に収録されたイキのいい素材ばかりだ。
メンバー達のバックステージ・ショットはリラックスしたもので、さすがインサイダーが作ったものだと感心。
その一方で、どの談話もただの雑談の域を出ていないのは残念だが、日本では写真すら見たこともないバンドのメンバー達が動いて喋っているだけで満足してしまう。
上記バンドにピンと来るストーナー・ファンだったら45分間たっぷり楽しめるビデオだ。
既にIssue #2の制作に入っており、2001年初めにはリリースされる予定。

(00/11/03)
★★★★★ ★★★


SOLITUDE AETURNUS / TROUBLE 他
UNBROKEN METAL
(1998 / Ungebrochen UNG1)
doom etc.

ドイツのTV番組『Ungebrochen - Metal TV』企画のコンピレーション盤。SOLITUDE AETURNUS、TROUBLE、SAVAGE、SACRED STEEL、JAG PANZER、HAMMERFALL、BAD INFLUENCE、MEGACE、TOKYO BLADE、SKEW SISKIN、TORMENT、GODDESS OF DESIRE、HOLOCAUST、THERION、BLITZKRIEG、ICED EARTHが曲を提供している。
SOLITUDE AETURNUSはCANDLEMASSのカヴァー「Well Of Souls」'97年ライヴ、TROUBLEは「Opium Eater」'96年ライヴを提供。その他も大半が本作のみ収録のレア・トラック(ライヴ中心)だ。
音質・演奏共にバラつきがあるものの、かなり楽しめる内容。資料的にも貴重なので、メタル・マニアには垂涎モノだろう。

(99/07/04)
★★★★★ ★★★


SIXTY WATT SHAMAN / SPARZANZA / FATSO JETSON / USER / THE ATOMIC BITCHWAX / ROTORS TO RUST / DEMON CLEANER / GOATSNAKE / DRAGPACK / LOWRIDER / ROADSAW / sHEAVY / CORE / CELESTIAL SEASON / DOZER / NATAS / J.M.J
WELCOME TO METEORCITY
(1998 / MeteorCity MCY-001)
all stoner / desert

ネット通販でストーナー・ファンの心をがっちり捕らえている『MeteorCity』が自らリリースしたコンピレーション盤。各バンドの概要は単独作品の項目を見て欲しいが、大半(というかほぼ全部)が日本では無名な存在にも関わらず、その内容の充実ぶりは衝撃である。
アンダーグラウンドにおけるストーナーの層の厚さ・熱さを物語る必携の1枚。
さらに驚かされるのはスウェーデンのDOZERやSPARZANZA、メキシコのNATASまで、世界規模でKYUSSの影響力が浸透していること。まさに目からウロコのアルバムだ。
しかも大半(FATSO JETSON、GOATSNAKEなどを除く)が本作のみ収録のテイク。
KYUSSをパロったジャケには思わずニヤリだ。

(99/07/04)
★★★★★ ★★★★★