NATAS / LOS NATAS
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DELMAR
(1998 / Man's Ruin MR101)
argentinean desert

"アルゼンチンのKYUSS"と呼ばれるトリオのデビュー作。レコーディングされたのは1996年。
モロKYUSSという部分が多く、しかも本家ほどの深みが感じられないのが難だが、ソングライティング・演奏力は高レベルにあり、ただのクローンには終わっていない。
随所で耳を捕らえる箇所がアルゼンチン出身だからか、それとも純粋に彼らのオリジナルなのかは不明だが、そんな要素を伸ばしていけば凄いバンドになりそう。
今からチェックしておく価値はある。

(99/02/03)
★★★★★ ★★★



CIUDAD DE BRAHMAN
(1999 / Man's Ruin MR187)
argentinean stoner

プロデューサーにMELVINSのデイル・クローヴァーを迎え、サンフランシスコでレコーディングを行ったセカンド・アルバム。
前作にもあった目の前にもやがかかったようなトリップ感覚がさらに前面に押し出されており、うまく脱KYUSSに成功している(まだ随所で影響が窺えるが)。
夢見心地な「Carl Sagan 1」から「Meteoro 2028」に雪崩れ込む、波打つような展開からグイと引き込まれてしまう。
前作のアルバム・タイトル曲「Delmar」はもとKYUSSだったが、本作の「Ciudad De Brahman」は身体が持っていかれる怒涛の流れ。
デイル・クローヴァーのスライド・プレイが"ストーナー・ハワイアン"とでも呼ぶべき雰囲気を醸し出す「Alohawaii」、アコースティックの「999」などインスト・パートが冴えており、曲ごとの表情が豊か。
今は亡き『Man's Ruin』からのリリースということで、店頭で見かける機会も減ってきたが、ぜひ押さえておきたい良作。

(02/09/25)
★★★★★ ★★★★



UNRELEASED DOPES
(1999 / Beard Of Stars 番号なし)
argentinean stoner

1995年から1998年にかけての未リリース音源と『LA CIUDAD DE BRAHMAN』からの2曲を収録したコンピレーション盤。
1995年のデモ『EN BUSCA DE LA ESPECIA』3曲、1996年の『DELMAR』アウトテイク2曲はKYUSSクローンぶりが抜けきっておらず、面白味がない。
だが『LA CIUDAD DE BRAHMAN』からの2曲、そして同作に先駆けて録音されたデモ『RUTATION』からの2曲「Meteoro 2028」「Brisa Del Desierto」(両曲とも後に『LA CIUDAD〜』で再レコーディングされた)はKYUSSの影響を残しながらもうまく消化して自分のものにしている。
作品としては『LA CIUDAD〜』外伝といった感じなので、オリジナル・アルバムを全部揃えた熱心なファン向け。

(02/09/25)
★★★★★ ★★



THE NATAS / VIAJE A 800
El Gobernador I / El Gobernador II b/w Higomon / Solo / Inmensa
(1999 / Recorbital 番号なし)
desert psychedelic doom

アルゼンチンのTHE NATAS(NATASから改名)とスペインのVIAJE A 800によるスプリット10"。
両者ともKYUSSからの影響を受け継ぎながら、それに留まることのないサイケでドゥームなミッド〜スロー・ナンバーを提供しており、中音域を強調した音質のせいもあってストーン感が強い"気持ちいい"サウンドがナイス。
ただ、2バンドの雰囲気が似通っていて、メリハリが効いていないのが残念。せっかくのスプリットなのだから、双方の個性を際だたせて欲しかったところだ。
ただ、一服吹かしながら聴きいればそんな不満は散っていく。
灰色盤で、たぶんプレス枚数は1,000枚未満と思われる。リリース元の『Recorbital』はバスク地方に所在していると書かれているが、実際のところは不明。

(00/05/27)
★★★★★ ★★★



NATAS / DRAGONAUTA
SPLIT CD
(2000 / Icarus Records)
argentinean stoner

アルゼンチン出身の二大ストーナー・バンドによるスプリットCD。
たっぷり11曲、全63分収録されている。
NATASの6曲は『CIUDAD DE BRAHMAN』と較べるとメリハリがなく、ワンランク落ちるような気が。
なお本作からベースがミゲエル・ヘルナンデスからクラウディオ・フィレドロ・リメオ・リメクに交替。
DRAGONAUTAの5曲はNATASのセルジオChがプロデュース。
演奏自体は良いものの、キャラ不足。さらにフラットしたオジー声のスペイン語ヴォーカルにもさほど魅力は感じられず、NATASと較べるとかなり大幅な差がある。
「Profeta Del Mar」での「Black Sabbath」そっくりのリフと笑い声はかなり面白いが。
本作の後に4曲入りの自主制作デモをリリースしたものの、現在に至るまでパッとしないのも仕方ないかも。
NATASがBLUE CHEERトリビュート作『BLUE EXPLOSION』に提供した「Ride With Me」、DRAGONAUTAがSAINT VITUSトリビュート作(現時点で未発売)に提供した「Living Backwards」と、カヴァー曲も2曲収録されている。
ジャケは『Man's Ruin』を意識しすぎのような気も。

(02/09/25)
★★★★★ ★★



LIVIN' LA WEEDA LOCA
(2000 / Beard Of Stars BOSLP20)
argentinean stoner

DRAGONAUTAとのスプリットCDから自分たちの曲のみを収録した10"。
(但し「Ride With Me」のみ未収録)
『CIUDAD DE BRAHMAN』ほどの深みもなく、リッキー・マーティンをパロったタイトル、安易なマリファナジャケなど、ちょっとイマイチ。
CDを持っていれば全音源を聴けるし、コレクター向けかな?
緑ビニール。

(02/09/25)
★★★★★ ★★



EL GOBERNADOR
(2001 / Cargo CAR36)
argentinean stoner

VIAJE A 800とのスプリットから「El Gobernador」のパート1と2、『CIUDAD DE BRAHMAN』から「Polvareda」(本作では「Polvaredo No Es Nadha」名義となっている)、『DELMAR』から「Soma」を収録した10"。
全曲既発音源のため、やや有り難みは薄いが、NATASの音に触れてみようという人にとっての入門編としては使える。
VIAJE A 800とのスプリットは現在入手困難だし、持っていない人は押さえる価値あり。
クリアビニール。

(02/09/25)
★★★★★ ★★★



LOS NATAS / DOZER
El Cono Del Encono b/w Sonic Reducer
(2002 / Black Juju 番号なし)
desert psychedelic doom

アルゼンチンとスウェーデンのストーナー強豪ががっちり組んだスプリット7"。
NATASの「El Cono Del Encono」はアルバム『CORSARIO NEGRO』から先行リリース。サイケ色のあるドゥームなナンバーで、アルバムとは別ヴァージョンだ。
DOZERの「Sonic Reducer」はDEADBOYSのカヴァー。アップテンポのパンク・チューンで、彼らの普段の音楽性とはかなり異なっていて面白い。但し"ストーナー"を期待するとハズすかも?
どちらも外伝的な曲で、必聴!と言うほどではないものの、けっこう楽しめる。見かけたら押さえても損はないだろう。

(02/05/16)
★★★★★ ★★



CORSARIO NEGRO
(2002 / Small Stone SS028)
argentinean desert psychedelic doom

これまでKYUSSや『Man's Ruin』に象徴される"ストーナー"の枠に囚われがちだった彼らがサイケもドゥームも呑み込んで吐き散らかした、3枚目のフルレンス・アルバムにして最高傑作。
鬼才プロデューサー、ビリー・アンダースンをアルゼンチンまで呼び寄せ、うねりを増したサウンドが眩暈を催させる。
「ツァラトゥストラかく語りき」をドゥーム風にアレンジした「2002」からラストのインスト曲「Corsario Negro」まで大地を揺るがすグルーヴが素晴らしく、スペイン語ヴォーカルもインスト・パートに負けない表現力を見せつけている。
最近下火となってきたストーナー界において急浮上、トップ・バンドの一角を占めんとばかりの勢いを感じさせる秀作だ。

(02/09/25)
★★★★★ ★★★★



TOBA-TRANCE
(2003 / Ektro EKTRO-018)
argentinean desert psychedelic doom

『CORSARIO NEGRO』でストーナーの枠から脱した感のある彼らの外伝的アルバム。
フィンランドの『Ektro Records』からのリリース。
タイトルに"トランス"と銘打っているが、いわゆるトランス・ミュージックとはかなり趣を異にしており、初期PINK FLOYDやHAWKWIND、アンビエント・サイケやノイズっぽいサウンドで、ロック色が濃い。
ただ、酩酊感のあるサウンドという意味ではトランスしていると言えるかも。
まだ不慣れで危なっかしい印象を受け、どっぷりと浸って身を任せることが出来ないきらいもあるが、彼らの実験が今後どんな成果をもたらすか期待。
もちろん本作も十分楽しめるし、8ッに近い内容。

(03/12/01)
★★★★★ ★★



Tormenta Mental Y Paranoico
(2003 / Black Juju JUJU9)
argentinean desert psychedelic doom

HAWKWINDの「Brainstorm」、BLACK SABBATHの「Paranoid」をカヴァーした7"。
前者は完コピに近く、後者はイントロをスロー・グルーヴ風にアレンジしているが、名曲中の名曲すぎて、オリジナルと較べると数ランク落ちてしまう。
彼らにしてみれば"お遊び"的ワンショット・リリースなのかも知れないが、音質の悪さなども災いして、正直不満の残る出来。
1,000枚限定プレスで、日本にはほとんど上陸していないと思われるが、さほど頑張って入手するほどのものでもない。

(03/12/01)
★★★★★ ★



TOBA-TRANCE II
(2004 / Ektro-025)
argentinean desert psychedelic doom

coming soon。

(--/--/--)



MUNCHEN SESSIONS
(2004 / Electrohasch 104)
argentinean desert psychedelic doom

coming soon。

(--/--/--)



LOS NATAS / CABRON
Split 10"
(2006 / Rock'n'Roll Radio )
desert psychedelic doom

coming soon。

(--/--/--)



EL HOMBRE DE MONTANA
(2006 / Small Stone SS066)
argentinean desert psychedelic doom

100枚限定の青盤アナログLPもあり。
coming soon。

(--/--/--)