NADJA interview 2012.2.5




2012年1月、遂に初来日公演が実現!それを記念して、NADJAのエイダン・ベイカーとリア・バッカレフのインタビューです。

ライヴではすべてを圧殺する轟音エレクトロニック・ドローン・ドゥームを鳴り響かせた彼らですが、ステージを降りると2人とも物静かな人たち。小柄で仲が良さそうで、微笑ましいカップルでした。

このインタビューはNADJAとしてのツアーを終えて、最後にエイダンのソロ・ライヴが行われた2月5日、サウンドチェック後に会場(落合Soup)近くのファミレスで行われました。

いろいろ訊きたいことがあって、とっちらかったインタビューになった感があるものの、約40分間、イヤな顔もせずにいろいろ答えてくれました。


(インタビュー:山崎智之/uploaded 2012.3.15)
(感謝:いいにおい.com



●『THAUMOGENESIS』や『NUMBNESS』で日本盤デビューを飾っていましたが、遂に来日が実現して感動です。初めてのジャパン・ツアーを終えた感想をお願いします。
エイダン(以下A):本当に興味深いことの連続だったよ。今回が初めてだというのに、ヒロシマ、フクオカ、ワカヤマ...地方都市を含め、日本各地を回ることが出来た。見るもの、聴くもの、すべてが驚きだった。

  『THAUMOGENESIS / THAUMORADIANCE』


●失礼ながら、和歌山でNADJAのような比較的コアなバンドの公演が成り立ったというのはビックリです。
A:あまり和歌山の市内を歩き回る時間がなかったんで、どんな町かは判らないんだけど...対バンのVAMPILLIAや、会場(Rubluck Cafe)のスタッフが頑張ってくれたんだと思う。崖っぷちにあるクラブで、観客が50人ぐらい集まったよ。近所のおばあちゃんも来て、エンタテインメントに対して熱意があることが伝わってきた。

リア(以下L):昔、クラブの隣にあったホテルが火事になって、そのとき亡くなった犠牲者の方々が亡霊になって出ると言われていたけど、結局出なかったわね。

●NADJAにとって初のリリースが2003年5月、日本のDeserted Factoryからの『TOUCHED』だったり、日本とは縁が深いですよね。
A:うん、でも、日本に対するイメージが偏っていたことに気付いたよ。豊かな音楽文化のある国だと思っていたけど、日本というとメルツバウとかマゾンナ、ボアダムズ、メルト・バナナ、CORRUPTED...エクストリーム・アート・ムーヴメントが盛んな国だという印象があった。

L:もちろん日本がすべてそういうわけではなくて、テレビを付けるとJ-POPのガール・グループが歌っていたわ。

●東京では「Sky Burial」「The Bungled & The Botched」、アンコールで「Long Dark Twenties」を演奏しましたが、他の都市ではどんな曲をプレイしましたか?
L:どこかで「Flowers Of Flesh」も演った。どこだっけ?

A:大阪と福岡...だったかな?たぶんそうだと思うけど、いつもその場でセット・リストを決めるから、はっきりとは覚えてないんだ。あと『BODYCAGE』からの「Clinodactyl」も2回ぐらいプレイしたよね?広島と...福岡?

L:福岡では演ってないわ。それだけは覚えてる。

●NADJAの場合、ライヴ前にエフェクトとかをプリセットしておく必要があって、突然「この曲をやろう」といって対応できるわけではありませんよね?
A:事前に5〜6曲、ライヴ演奏候補曲をリストアップしているんだよ。それにプリセットといっても、インプロヴィゼーションを入れる余地もあるし、それほどキッチリ決まったものではない。

●『AUTOPERGAMENE』限定ボックスのボーナス・ライヴCDにも「The Bungled & The Botched」「Sky Burial」が収録されていましたが(さらに「Breakpoint」も)、その2曲はNADJAのライヴでの”定番”なのでしょうか?
A:「Sky Burial」はしばらく演ってなかったけど、日本で久々にプレイした。NADJAの音楽性をよく表現した曲だし、日本でのライヴ1曲目に相応しいと思って復活させたんだ。

●ライヴ・レパートリーのリストに入っていながら、今回演奏しなかった曲はありますか?
A:「Stays Demons」とか「Alien In My Own Skin」とか...「Thaumogenesis」はもう何年かライヴで演ってきたから、今回はお休みにしたんだ。あとコンピレーション『NUMBNESS』に入っている「Alien In My Own Skin」もライヴで演奏することがある。

●これまで数多くの楽曲をリリースしてきた中で、ライヴのレパートリーはどのような基準で選ぶのでしょうか?
L:その曲を自分が気に入っているのに加えて、ライヴという舞台でより効果的な曲をプレイしているわ。一度ライヴで演って、もう演らない曲もあるし...今回、日本は初めてだし、比較的演り慣れた曲をプレイした。次回はもっと冒険してみるかも知れないわ。

●東京でのショーは約40分ちょっとと、ヘッドライナーとしては決して長くないセットでしたが、NADJAのライヴはそれぐらいの長さが普通なのでしょうか?
L: NADJAの音楽は消耗度が激しいし、通常はこれぐらいよ。ただ例外として、今まで一番長かったライヴはトロントのNuit Blancheというフェスティバルで、3時間というものだった。このライヴはDVDで聴くことが出来るわ(2007年9月29日。『WHITE NIGHTS / DRONE FIELDS』に収録)。

  『WHITE NIGHTS / DRONE FIELDS』


●今回は初めての来日ということで、NADJAの始まりについて教えて下さい。2003年頃、ソロとしてホーム・レコーディングをしていたエイダンが、よりヘヴィなギターをフィーチュアした音楽をやるために立ち上げたのがNADJAだそうですが、そのときイメージしていたバンドあるいはアーティストはいましたか?
A:NADJAを始めるにあたって、大きなインスピレーションとなったのは、KHANATEの存在だった。誰もやったことのない、新しくてユニークな音楽だと思った。ヘヴィ・ミニマリズムとでも表現すればいいのかな。それ以外にもGODFLESHやNEUROSIS、SWANSから影響を受けながら、NADJAとしてのアイデンティティを確立させていったんだ。

●エイダンはNADJAを始める前はどんな音楽から影響を受けたのですか?
A:元々シューゲイザー・シーン出身だし、MY BLOODY VALENTINEやSWERVEDRIVERから多大な影響を受けてきた。でも、それ以前、十代の頃は、パンクが好きだったんだ。BIG BLACKとかBLACK FLAG、SONIC YOUTH,DINOSAUR JR.みたいな、ノイジーなギター・ロックが原点にある。その後、COILやNURSE WITH WOUND、THROBBING GRISTLEみたいな、実験的なエレクトロニック・ミュージックにもはまった。

●SLAYER, エリオット・スミス、THE CURE、a-haなど、カヴァー・アルバム『WHEN I SEE THE SUN ALWAYS SHINES ON TV』でカヴァーしたアーティストから影響は受けていますか?それとも単に曲が好きだとか、ギャグでカヴァーしてみたという部分もあるでしょうか?
A:いずれも影響を受けているか、少なくとも僕たちが好きなアーティストだよ。唯一ギャグに近いのは、ポール・ベリーニがオリジナルを歌った「Long Dark Twenties」だ。『ブレイン・キャンディ』というコメディ映画の主題歌なんだけど、THE KIDS IN THE HALLというカナダのコメディ・グループが出演したもので、カナダ人だったら、あの主題歌をカヴァーしたというだけで笑いがとれるものなんだ。一歩カナダを出ると、ほとんど知られていないけどね。

  『WHEN I SEE THE SUN ALWAYS SHINES ON TV』


●SLAYERの「Dead Skin Mask」はあまりに見事にNADJAらしくアレンジされていて、ネタかと思ってしまいましたが。
A:SLAYERはずっと好きだったし、「Dead Skin Mask」は彼らの曲をいかにNADJA化させるかの実験だった。決してジョークでやったわけではないし、なかなか良い出来になったと思うよ。

L:『WHEN I SEE THE SUN ALWAYS SHINES ON TV』は音楽的にはシリアスに取り組んだアルバムだけど、曲を選ぶ作業からアレンジ、レコーディングに至るまで、とても楽しいものだった。「Long Dark Twenties」の歌詞は主人公の”暗黒の20代”を歌っていて、ライヴでエイダンが真顔で歌っているのを見るたびに笑いそうになってしまうわ。

●NADJAがデビューした2003年といえばSUNN O)))やSKULLFLOWERのようなドローン・ドゥーム勢が台頭してきた時期でした。あなた達はMOSSとスプリットCDを出したり、ATAVISTとコラボレーションするなど、ドゥーム・ミュージックと常に近い関係を持ってきましたが、NADJAの音楽においてドゥームの要素はどの程度重要なものですか?
A:とても重要なものだよ。NADJAにとってドゥーム、シューゲイザー、アンビエントは等距離にあるんだ。どれかひとつを失うと、全体のバランスが崩れてしまう。ドゥームで好きなバンドを挙げると、SLEEP、CORRUPTED、MONARCH...どれも素晴らしいバンドだよ。
NADJAの音楽において、ドローンもまた重要な要素だ。根底にドローンが流れていて、その上にさまざまなテクスチャーを重ねていくことが多いしね。ライヴでもギターとベースの持続音が共鳴しあって、理屈を超えたハーモニクスを生み出すんだ。それは計算不能で、いつ、どんな形で生まれるか、予想できない。

●NADJAの大曲志向はクラシック音楽にも通じるものがありますが、クラシック作曲家から影響は受けていますか?
A:うん、クラシック音楽は聴いてきたし、影響も受けていると思う。ただ、古典の作曲家よりも、20世紀以降のコンテンポラリーな音楽から、よりインスピレーションを得ている。アルヴォ・ペルト、ジョン・タヴナー、ジョン・アダムス...具体的に彼らのどんな点に影響されたかを指摘するのは難しいけど、彼らの作品を聴いてみれば、NADJAと共有する要素があることに気付く筈だよ。

●今回ジョイント・ツアーを行ったVAMPILLIAとのコラボレーション・アルバム『THE PRIMITIVE WORLD』について教えて下さい。どのようにして、共演が実現したのですか?
A:元々は、VAMPILLIAの作品(『ALCHEMIC HEART』)のリミックスを頼まれたんだ。彼らの音楽は面白いと思ったし、それから話がトントン拍子に進んで、一緒にアルバムを作ろうということになった。彼らが大阪、僕たちがベルリン在住ということもあって、それぞれが独自に書いた曲をネット経由で交換して、トラックを被せていった。本当は全員でスタジオに入って、一緒に作業したかったんだけどね。スケジュールの調整が難しかったんだ。「Icelight」のベーシック・トラックはNADJAが書いたもので、それ以外はVAMPILLIAの曲だ。とてもヘヴィなアルバムだけど、VAMPILLIAのピアノはプリティでもある。他のバンドとのコラボレーションというのは、いつだって面白いね。交わってみることで、新しいものが生まれるんだ。VAMPILLIAとはまた一緒にやるし、面白いものを生み出せるだろう。

  『THE PRIMITIVE WORLD』


●NADJAは数多くの作品をリリースしてきましたが、”公式アルバム”と”外伝”を区別していますか?
A:ある程度はね。『Alien8 Recordings』から出したアルバムはすべて“公式アルバム”だと認識しているし、『THAUMOGENESIS』や『AUTOPERGAMENE』もそうだ。あとは『Beta-lactam Ring』から出した作品も”公式”だと考えている。だから、リリースを乱発しているように見えても、実は10枚ちょっとしかアルバムを出していないんだ。もちろん”外伝”だからといって手抜きはしていないし、”公式”作品と遜色ないレベルの音楽を提供しているけどね。

●そんな”公式アルバム”の中で、NADJAにとって特別な思い入れがあるものはありますか?例えば、『BODYCAGE』はCD-Rとして発表した後、再レコーディングして出し直して、さらにペーパーホルダー仕様で再発するなど、かなり可愛がっているアルバムですよね?
A:『BODYCAGE』はNADJAとして進んでいくべき方向が、真の意味で定まってきたアルバムだ。その意味で、思い入れがあるね。ペーパーホルダー仕様で自主再発したのは、『Profound Lore』から出ていたCDが廃盤になってしまって、あちこちから「CDが手に入らない」というクレームがあったからだよ。今後、他のアルバムも廃盤になってしまったら、同じような形式で自主リリース盤として再発しようと考えている。
(注:第2弾として『THAUMOGENESIS』がペーパーホルダー仕様で再発されることになった)

  『BODYCAGE』


●「NADJAを聴いてみたいけど、どれから聴けばいい?」と訊かれたら。どのアルバムを最初に聴くことを薦めますか?
L:『TOUCHED』ね。

A:うん、『TOUCHED』はよく、NADJAの作品としては取っつきやすいと言われるんだ。実際そうなのかはともかく(笑)。NADJAをNADJAたらしめている要素が入っているし、楽曲の構成がある程度きっちりしているから、初心者でも入り込みやすいと思う。

  『TOUCHED』


●NADJAのヘヴィ・サイドが好きなファンにとっては、『RADIANCE OF SHADOWS』が最高傑作のひとつに挙げられると思います。
A:うん、あれも良いアルバムだ。ヘヴィな部分と静かな部分のコントラストがあって、僕も気に入っているよ。”原爆の父”と呼ばれるオッペンハイマーを題材にしたアルバムだけど、初期にCD-Rとして発表した「I Have Tasted The Fire Inside Your Mouth」もテーマが合致すると思って、再レコーディングして収録している。このアルバムは収録時間も長くて、全3曲で80分近くある。CDという媒体の限界に挑戦しているんだ。

  『RADIANCE OF SHADOWS』


●それと並んで、『CORRASION』もベストのひとつではないでしょうか。
A:『CORRASION』はよりヘヴィな、メタリックなアプローチを追求した作品だ。NADJAのメタル・サイドを最も強調しているアルバムだろうね。GODFLESHやESOTERICっぽいサウンドだ。これも良いアルバムだし、気に入っているもののひとつだよ。

  『CORRASION』


●『AUTOPERGAMENE』のボックス仕様は限定149セットという、マニアにとって究極のコレクターズ・アイテムですが、どのようにして実現したのですか?
A:ブラジルの『Essence Music』がNADJAのアルバムを出したいと言ってきた。僕たちもちょうど『AUTOPERGAMENE』を作っている頃で、リリースしてくれるレーベルを探していたんで、話し合うことにした。彼らが豪華ボックス仕様で出すことを提案してきたんだ。それでアルバム通常盤に加えて、ボックス用に5.1chリミックスとライヴ・ヴァージョンを提供して、彼らが『AUTOPERGAMENE』の音楽から湧くイメージをボックス化したんだ。箱自体がアート作品だし、ブックレットも美しい。我々の音楽に対する最大の敬意の表れだよ。

L: 出来合いのボックスでなく、『AUTOPERGAMENE』を聴いて、それに合わせてアートワークをデザインしてくれたのよ。現物を見て本当に驚いたわ。

  『AUTOPERGAMENE』


●『Essence Music』はBoris『マブタノウラ』やメルツバウ、DRAKHなどの豪華ボックスも出していますね。失礼ながら、ブラジル人というとサンバを踊ったり『シティ・オブ・ゴッド』みたいに暴れたり、大雑把なイメージが先入観としてあったので、細部のディテールにまでこだわるポリシーに驚きました。
A:うん、『Essence』の仕事には敬服するよ。彼らは音楽に新しいディメンションを加えてくれる。『AUTOPERGAMENE』での作業がすごく気に入ったんで、僕のソロ名義での『NOISE OF SCIENCE』のボックスも作ってもらったんだ。こちらも限定盤(122セット)の豪華仕様で、息を呑むほどだよ。音楽そのものは通常盤CDでも聴くことが出来るけど、ボックスは本当にスペシャルな仕上がりだ。もちろん、そんな特別なパッケージで出すからには、音楽も見劣りしないものでなければならない。『AUTOPERGAMENE』も『NOISE OF SILENCE』も、通常盤CDでも十分楽しめる作品だよ。

●そういえばツアー初日、東京では物販コーナーにさまざまなCDが並べられていたのに、ツアー後半ではほとんど売り切れてしまったそうですね。
A:2日目の大阪公演の時点で、大半のCDが売れてしまったんだ。日本では流通しなかったインディーズ盤も持ってきたから、マーチャンダイズの目玉となった。5枚とか10枚買っていく人もいたよ。

●今後もハイペースでリリースを続けることになりそうでしょうか?
A:いや、去年から徐々にペースを落として、作品の質をさらに高いものにしようと考えているんだ。たとえば去年、フルレンス・アルバムは1枚も出していない。コラボレーション作だけしか出してないだろ?(GALENA、PICASTROとの共演作)

●NADJAは彼らやPYRAMIDSやOVO、ATAVISTなど、数多くのアーティストとコラボレートしてきましたが、共演する基準はありますか?
L:ほとんどは友達だし、一緒にやったら面白そう、というのが基準ね。たとえばPICASTROとは何年も前から知り合いで、ずっと何かやろうって話してきたし。

A:GALENAもベルリンのアンダーグラウンド音楽シーンで付き合いがあって、一緒にツアーをやろうって前から言ってたんだ。で、ツアーに合わせてコラボレーションしてみることにした。

●2012年にはVAMPILLIAとのコラボレーション『THE PRIMITIVE WORLD』に続いて、2枚組コンピレーション『EXCISION』が出ますが、このアルバムについて教えて下さい。
A:『EXCISION』は、いろんな音源を集めた2枚組アルバムなんだ。スプリット作品に提供した曲とか、アナログ盤オンリーのボーナス・トラックとか...『BODYCAGE』アナログ盤なんて300枚しかプレスされなかったし、もっと大勢の人に聴いてもらいたかったんだ。

L:単なる寄せ集めではなく、初期から最近までの音源を収めていて、NADJAの進化過程を一望できるアルバムよ。

  『EXCISION』


●エイダンはソロとしても『THE SPECTRUM OF DISTRACTION』を出したばかりですね。
A:うん、このアルバムは長い曲ではなく、短いパッセージ・断片を集めたという点で、いつもの僕のソロ・アルバムやNADJAとは対極に位置するといえるだろう。CDプレイヤーで曲順を変えて聴いたり、シャッフル機能で新しい”曲”にしてみたり、いろんな聴き方をすることが出来る。普通のCDのようにリスナーが受け身なのではなく、リスナーが音楽の主導権を握るというのが面白いと思うんだ。MERCURY REVの『YERSELF IS STEAM』のCDで、1曲が数秒ずつ、いくつものチャプターに区切られているのがあっただろ(「Very Sleepy Rivers」)?シャッフル機能であの曲を聴いたら、すごいアヴァンギャルドなものになると思った。そんなところからヒントを得たんだ。

  『THE SPECTRUM OF DISTRACTION』


●『UNDER THE JAGUAR SUN』はCD2枚を同時プレイする作品で、アナログ盤ではCD2枚を同時プレイをした時の”模範演奏”リミックスが収録されていましたが、『THE SPECTRUM OF DISTRACTION』の”模範演奏”を発表するつもりはありませんか?
A:いや、それはないだろうな。それぞれの人が楽しんでくれればいいと思うよ。

●2012年に新作をリリースする予定はありますか?
A:今、ニュー・アルバムに向けての準備をしているけど、それがいつリリースされるかはまだ判らない。今回はドラム・マシンではなくて、人間がドラムスを叩くんだ。だから、これまでとは異なったサウンドになるだろう。NADJAの新章だよ。

●『DESIRE IN UNEASINESS』でもドラマーを起用していましたが、あのアルバムのような音楽性になるのでしょうか?
A:いや、まったく異なった音楽性になるだろう。NADJAとして、その路線を進んでいくかも判らないし、アルバム1枚だけで、また異なった方向に進んでいくかも知れない。長いあいだNADJAを聴いてきたリスナーは、我々が実験を恐れないバンドだということを知っているだろう。でも、そんな彼らも、次のアルバムには驚くと思うよ。アルバムを出したら、ぜひまた日本に戻ってきたいね。

●ところでエイダンとリアは結婚しているのですよね?近々、お子さんを作る予定などはありますか?
L:うん、結婚してるわ。夫婦別姓で、名字はバッカレフのままなのよ。子供は...今はあまり考えていないわね。NADJAとしてのツアーやレコーディングのスケジュールを考えると、あまり現実的ではないわ。まあ、いずれは...とは考えているけど、まだ先のことよ。


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