Quad b/w Woke Up / Looking At You
(1993 / Rooster 1)
heavy rock/psychedelic
英国ブリストル出身ストーナー・サイケ・バンドのデビュー7"。
A面は畳みかけるようなグルーヴ・ナンバーで、70年代ハード・ロック風のギター・ソロもイカシている。
B面も破壊力抜群で、語るようなヴォーカルが効果的だ。
「Quad」「Woke Up」はアルバム『RELAXING WITH...』で聴くことが出来るが、両者とも再録ヴァージョン。
MC5のカヴァー「Looking At You」は「GNU EP」のCDシングル版に収録されている。
初期バージョンにはタバコの巻紙がオマケで付いてきた。
(99/12/18)
★★★★★ ★★★★
Coogan's Bluff b/w J Walking / Theme
(1994 / Rooster 2)
heavy rock/psychedelic
2枚目の7"。
A面はアップテンポながらヘヴィネスとトリップ感を失っていないナンバー。
ただこちらはシングル・ヴァージョンであり、アルバム『RELAXING WITH...』に収録された11分半ヴァージョンと較べるとややカタルシスに欠ける。
それでも最高だが。
タイトルは映画『マンハッタン無宿』から取ったもの。
最初の100枚には限定大麻種子付き。
(99/12/18)
★★★★★ ★★★★
Television / Steamroller'95 b/w Jellystoned Park
(1995 / Rooster Headhunter/Cargo HED718)
heavy rock/psychedelic
3枚目の7"。
今回もアップテンポでありながらグルーヴとサイケ感を込めた、STOOGESを思わせる秀曲。
「Jellystoned Park」は「GNU EP」のCDシングル版に収録された、強力なトリップ感を持つナンバーだ。
レイア姫ジャケット。
限定1,000枚。
(99/12/18)
★★★★★ ★★★★
RELAXING WITH...
(1995 / Headhunter/Cargo huk001cd)
heavy rock/psychedelic
英国ストーナー・シーン陰の実力者。日本ではほとんど活字で紹介されたことがないため幻のバンドとなっているが、このアルバムを聴けば彼らの凄さが分かる。
めくるめく展開のヘヴィ・サイケ・サウンドはインスト・パフォーマンス主体で、語りに近いヴォーカルが要所を突いていて効果を出している。
英国ストーナーといえばドゥーム・メタルの流れをくむバンドが多いが、彼らは一線を画しており、独自路線を突っ走っている。
初期シングル3枚のA面曲をすべて再録音して収録しているのも強力だ。
これだけ素晴らしい内容にも関わらず現在廃盤で入手困難になってきたため、見つけたら即入手をお薦めする。以前は大手輸入盤店でよく見かけたのだが。
(99/12/18)
★★★★★ ★★★★★
GNU EP
(1996 / Headhunter/Cargo CSHED726)
heavy rock/psychedelic
アルバムからさらにヘヴィでサイケでストーナーなサウンドに突入した名シングル。7"とCDシングルがリリースされた。
7"のA面「GNU」はコンピレーション盤『BURN ONE UP!』、B面「Demonizer 48/48」は『STONED (R)EVOLUTION』にそれぞれ収録されている。
CDシングルは以前のシングルから「Looking At You」「Jellystoned Park」を収録した4曲入り。
いずれの曲もアルバムと併せてぜひゲットして欲しい素晴らしい出来だ。
(99/12/18)
★★★★★ ★★★★
DELWYN'S CONKERS
(1996 / Man's Ruin MR041)
heavy rock/psychedelic
『Man's Ruin』レーベルからリリースされた10"。
STOOGES系ナンバー「Delwyn's Conkers」、サイケ・インスト「Snakepit」、8分半キメまくりのアップテンポ・インスト「Spliff Riff」と内容の素晴らしさもさながら、3曲のバランスが取れた見事な作品だ。
全曲『THE TIME IS NOW』に収録された。
(99/12/19)
★★★★★ ★★★★
MAO TINITUS
(1997 / Man's Ruin MR078)
heavy rock/psychedelic
『Man's Ruin』からの10"第2弾。
A面「Mao Tinitus」は執拗にスロー〜ミッドテンポのワン・リフが続くインスト曲、B面「Legevan Satellite」はややテンポを上げたヘヴィ・インストと、2曲とも9分オーバーのトリップ・ヘヴィ・ナンバー。
『DELWYN'S CONKERS』の方がヴァラエティがあって楽しめるが、CD『THE TIME IS NOW』には両10"の全曲が収録されているので、そちらをぜひ。
10"のジャケットは表が毛沢東、裏がチェ・ゲバラをグラフィック加工したもの。
(99/12/19)
★★★★★ ★★★
THE HEADS / MAGIC DIRT
Dirty Water b/w Goofy Gumb
(1997 / Butcher's Hook HOOK003)
heavy rock/psychedelic
'97年、MAGIC DIRTとTHE HEADSのジョイント英国ツアーを記念してリリースされたスプリット7"。
THE HEADSの曲は『DELWYN'S CONKERS』と同時期、'96年7月にレコーディングされたもの。8分半におよぶSTOOGES+サイケのキメまくり必聴ナンバーだが、『THE TIME IS NOW』に収録されたため楽に聴くことが出来る。途中でファンキーになってみたりするのもナイス!
オーストラリアのMAGIC DIRTは'90年代初頭から活動しているバンドで、既に4枚のフルレンス・アルバムと数多くのシングルを発表している。本作収録の「Goofy Gumb」は'94年リリースのアルバム『MAGIC DIRT』からのナンバーで、女ヴォーカルをフィーチュアしたスロー・ヘヴィ・サイケを聴かせているが、THE HEADSの前では今ひとつキャラが立っていないように思える。
(99/12/19)
★★★★★ ★★★
THE TIME IS NOW
(1998 / Man's Ruin MR097)
heavy rock/psychedelic
『Man's Ruin』からの10"二種類、MAGIC DIRT、LILLYDAMWHITEとのスプリット7"の音源を集めたフルレンスCD。『RELAXING WITH...』同様インスト・パートが強力なヘヴィ・サイケ・サウンドを堪能できる。
本作は『Man's Ruin』レーベルの作品を扱っている輸入盤店なら大抵置いており、容易に入手可能。
どうせなら初期7"音源や『RELAXING WITH...』の後に出たシングル「GNU b/w Demonizer」なども収録して欲しかったところだが、本作収録の7曲でも十分に強力。
(99/02/26)
★★★★★ ★★★★
THE HEADS / LILLYDAMWHITE
You Can Lean Back Sometimes b/w Master F
(1999 / Rocket LAUNCH001)
heavy rock/psychedelic
英国2バンドのスプリット7"。
THE HEADSの曲「You Can Lean Back Sometimes」は『MAO TINITUS』と同時期の'97年7月にレコーディング。「Set The Control To The Heart Of The Sun」に似たリフを持つスペーシーな9分ナンバーで、ボソボソ語るヴォーカルがまた効果を出している。この曲も『THE TIME IS NOW』に収録された。
LILLYDAMWHITEの「Master F」はDJのスクラッチをフィーチュアしたヘヴィ・ガレージ・ロック。あまりストーナーっぽくもない。なお彼らは単独7"「Gillespie」も同レーベルから発表している。
限定500枚。ジャケットはTHE HELLACOPTERS「Soulseller」と同じ女性のイラストだ。
(00/03/22)
★★★★★ ★★★
EVERYBODY KNOWS WE GOT NOWHERE
(2000 / Sweet Nothing SNCD007)
heavy rock/psychedelic
正式なフルレンス・アルバムとしては『RELAXING WITH...』以来5年ぶりとなる2ndアルバムで、'97年から約3年をかけて作られた労作。だが、そのかいあった素晴らしい仕上がりになっている。
基本的な音楽性は変わっておらず、STOOGES、MC5、HAWKWIND、BLACK SABBATHを鍋にぶち込んでかき混ぜまくったスピード感・破壊力満点のヘヴィ・サイケ・サウンド。
「#'75」で全盛期HAWKWINDばりの執拗なスペース・アシッド・ジャムを披露しているのを筆頭に、アルバムの半分以上を占めるインスト曲で圧倒的なパワーと存在感を誇示している。
激ヘヴィな「Stab Railroad」も絶品だ。
ブリストル出身バンドだけあって「Barcoded」ではブリティッシュ・ニューウェイヴっぽいリフもフィーチュアされており、アメリカやヨーロッパ出身のストーナー・バンドとは全く異なった味わいがあるのも魅力。
強烈なトリップ感が漂うアルバムだが、心地よさは皆無。全編聴き通すともう致死量のオーヴァードーズだ。ズバリ傑作!
ジャケットは『RELAXING WITH...』に続き裸体女性だが、モデルの質が上がった。ブックレットには裸でパーカッションを叩く女性の写真もあり、何だか分からんがサイケで素敵すぎる。
本作を引っ提げて彼らはNEBULA、HIGH ON FIREとアメリカ・ツアーを行っている。
(00/09/19)
★★★★★ ★★★★★
SESSIONS
(2000 / Rocket LAUNCH008)
heavy rock/psychedelic
2000年秋にアメリカ・ツアーを行った彼らだが、凱旋リリースはやはり地元『Rocket Recordings』からの限定500枚リリース。
A面「Spliff Riff (Conga'd Out)」は『DELWYN'S CONKERS』収録曲の別ヴァージョン。HAWKWINDとSTOOGESが合体したようなアップテンポのヘヴィ・サイケ・チューンで、気がつくと足が地面から離れているスペース・トリップ感がある。
B面「#75 (All Of It)」は『EVERYBODY KNOWS WE GOT NOWHERE』収録曲の別ヴァージョン(デモ版?)。アグレッシヴなスペース・サイケ・インスト・ジャムに失神。
わずか2曲というのは物足りないが、内容は充実しまくり。
限定500枚ということもあり、入手できる間にぜひ押さえておきたい1枚だ。
シャーロット・ランプリングを描いたジャケも70年代フェロモン出しまくりでナイス。
(00/11/26)
★★★★★ ★★★
UNDER SIDED
(2002 / Sweet Nothing SNCD011)
heavy rock/psychedelic
3枚目のオリジナル・アルバム。
ヘヴィ・サイケ・スペーシーの三拍子揃ったサウンドは健在だが、さらにダイナミックなロック色の濃い作風。
音量をフルに上げて爆音に身を浸してしまえばもう極楽だ。
熱い演奏とどこかひんやりしたヴォーカルのコントラストも良く、過去2作と同等、あるいはそれ以上の満足感を与えてくれる。
ラスト18分の「Heavy Sea」もトリップしまくり。
ハッキリ言ってTHE HEADSにハズレなし!
「Heavy Sea」が終わった後10分してアンビエントなシークレット・トラックが1分収録されているが、大して面白いものでもないので、飛ばしてしまってもオッケー。
2枚組アナログ盤もリリースされたが、「Heavy Sea」完全版が収録されているかは不明。入手した人、教えて下さい。
(03/05/04)
★★★★★ ★★★★★
SESSIONS 2
(2002 / Rocket LAUNCH015)
heavy rock/psychedelic
2000年の『SESSIONS』に続く第2弾。
前回は7"だったが、今回は33回転の12インチ盤に「Filler」「Planet Suite No.3」「Long Gone Part 1」「H.A.T. 5-1」の4曲をたっぷりと収録。
ほぼ全曲インストで、心ゆくまでヘヴィでサイケかつスペーシーなトリップ・サウンドに耽溺することが出来る。
1,000枚限定アナログオンリーの青盤だが、そのうち100枚のみ「Disappear Into Concrete」「Jellyloop Edit」を収録した青盤7"を追加収録。
さらにライヴ写真と数枚のインサートが封入された豪華盤だ。
ぜひ押さえておきたい1枚だが、青盤7"付き限定盤は店頭に並ぶ前にソールドアウト。
さらに通常盤もあっという間に市場から消え去ってしまった。
日本にはほとんど入荷されなかったため、中古盤で見つけるのも難しそう。
ただ、ネットオークションなどで地道に探す価値はある。
(03/05/04)
★★★★★ ★★★★
AT LAST! ANOTHER AMAZING ADVENTURE TO OPEN YOUR MIND...
(2003 / Rooster 003)
heavy rock/psychedelic
2002年9月、MUDHONEYのサポートとして地元ブリストルで行ったライヴを中心としたライヴ・アルバム。
(リハーサル・ルームで行ったスタジオ・ライヴという説もあり)
2003年に入ってひっそりとリリースされた。
というより、身内向けに限定100枚(ナンバー入り)が作られたといった方が正しいだろう。
ただ、内容は超極上。ほぼ全編メドレー形式で、デビュー曲「Quad」から最新作『UNDER SIDED』収録の「Dissonaut」、『SESSIONS 2』収録の「Filler」まで、まさにベスト選曲のライヴ。
演奏のテンションも高く、HAWKWINDとSTOOGESに不純物の混じったブツを注射したかのようなサウンド・オーヴァードーズで宇宙の果てまで旅だっていく。
2003年2月時点ではまだバンドの公式ウェブサイトから購入することが出来た。メールしてみる価値はあり!
(追記:既に売り切れ)
2003年10月に英『Sweet Nothing』レーベルから普及盤がリリースされた(SNCD025)。
こちらも1,000枚限定プレスという噂があるため、急いでゲットするべし。
(03/05/04)
★★★★★ ★★★★★
33
(2005 / Invada INV015)
heavy rock/psychedelic/kraut
2005年に入って突如リリースされた新作。
全1曲、20部構成のアルバムで、ヘヴィ・ロック、サイケ、エレクトロニカ、奇妙な語りなどが交錯、FAUSTなどのジャーマン・ロックも思わせる実験的作品だ。
『SESSIONS』シリーズを思わせる外伝的アルバムだが、後半ヘヴィ色が増していき、ロック作品としても楽しめる。
初回プレスは2005年1月リリースの限定33枚のCD-R。同年4月にLPが再発された。
LPも限定プレスのため、見かけたら押さえておきたい。
(05/04/09)
★★★★★ ★★★
THE HEADS / LILLYDAMWHITE / PLASTIC CRIMEWAVE SOUND
IN, DEMONS IN
(2005 / Rocket LAUNCH022)
heavy rock/psychedelic
英国3バンドのスプリット10"。
Coming soon。
(06/--/--)
DEAD IN THE WATER
(2005 / )
?
ジャムやアウトテイクを収録した自家製CD。
100枚限定。
Coming soon。
(06/--/--)
UNDER THE STRESS OF A HEADLONG DIVE
(2006 / Invada INV024)
heavy rock/psychedelic
ライヴやデモ集などが続いたため、バンドのスタジオ・アルバムとしては『UNDER SIDED』以来約3年ぶりとなる新作。
2年間にわたって、週末などを利用して作り上げた入魂のアルバム。
1曲目「Earth / Sun」からヘヴィに押しまくるリフ、ひゅんひゅん飛び交うエレクトニック・ノイズ、サイモン・プライスの気怠げなヴォーカルという
THE HEADS節が全開。
パーカッション入りの激ファズ・チューン「pass, the void」や破壊力の塊でフリーキーなギター・ノイズが暴れまくる「Swamp Of Chutney Morgan」、
STOOGES風の「Your Monkey Is My Master」など、ヘヴィ・スペース・サイケ・メタルのオーバーロード。
19分の「Stodgy」、14分の「Creating In The Enternal Now Is Always Heavy」もケミカルを吸引しながら泡を噴いて猪突猛進する手抜きなしの
ヘヴィ・チューンで、短いスペーシーなブリッジ「Interim 1」を除くとチルアウトする余地など皆無だ。
暴力的な宇宙空間に飛び出していくには最適の秀作。
CDと2枚組LPがリリース、LPには追加音源が収録される。
当初CDにはDVDが付けられる予定だったが、結局付けられず、別途単独リリースされることになりそうだ。
(06/03/26)
★★★★★ ★★★★★