FATSO JETSON / THE SORT OF QUARTET

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STINKY LITTLE GODS
(1995 / SST CD 321)
desert

THE SORT OF QUARTETのマリオ・ラーリ(g/vo)、ラリー・ラーリ(b)の兄弟がトニー・トーネイ(ds)と結成したロック・ユニットのデビュー作。
デビュー作でありながら既に個性あふれる、既存のどんなバンドとも似ていない音楽性を確立。
デザート・ロックと言ってもディック・デイルばりのサーフ・ギター、あるいはカントリー色もぶち込むなど変幻自在のサウンドには息を呑むばかりだ。
ラスト10分以上におよぶ「Corn On The Macabre」のインスト・ジャムはFATSO節独壇場。
KYUSSともFU MANCHUとも全然異なる、デザート版"第三の選択"が彼らだ。
一度聴いただけでは何が何だか分からないかも。何度かじっくり聴き込むことによって、彼らの摩訶不思議な世界が広がってくる。

(99/12/27)
★★★★★ ★★★



POWER OF THREE
(1997 / SST CD 341)
desert

2枚目のアルバム。
よりロック的な芯のあるサウンドを聴かせながら、追従を許さないエキセントリックさを持っている。
サウンド的にはまったく異なるが、マリオ・ラーリが自分のギターにフランク・ザッパやDEVOのステッカーを貼っているのも納得がいく。
眉間に標的のあるぬいぐるみの犬、その背後の相撲取り、奇妙な仮面をあしらった謎のジャケットにピンと来たらゲットするべき。

(99/12/27)
★★★★★ ★★★



THE BLOODSHOT / FATSO JETSON
Tailspin b/w Accelerator General
(1997 / Miracle MR002)
desert

デザート・ロック2バンドのスプリット7"。
THE BLOODSHOTの曲はドゥーム・メタルから湿っぽさを除いたようなスロー〜ミッドテンポのアメリカン・ドゥーム・ロックで、正直あまり印象に残らない。
一方のFATSO JETSONもあまり上出来ではない曲を提供している。なお後者ではブラント・ビョーク(元KYUSS〜現FU MANCHU)がギターをプレイしている。
両バンドとも内容的には今ひとつだが、かなりのレア盤なので、見かけたら押さえておくことをお薦めする。

(99/03/05)
★★★★★ ★★



FATSO JETSON / FU MANCHU
Blueberries & Chrome b/w Jailbreak
(1998 / Sessions 番号なし)

→FU MANCHUの項を参照のこと。



FLAMES FOR ALL
(1999 / Man's Ruin MR143)
desert

よりヘヴィかつストレートなアプローチが目立つ3rdアルバム。
マリオ・ラーリのギターやヴォーカルがより前面に押し出され、パワフルなものになっている。
そのエキセントリックさは相変わらずだが、ややヘヴィ・ロック寄りになって聴きやすい。
最初の2枚よりもはるかに取っ付きやすいため、初心者でも楽しめるだろう。
'99年5月、オランダのアインドホーフェンでの伝説のライヴ『Afterburner』でオープニングを飾ったインスト曲「The Untimely Death Of A Keyboard Player」がどこまでもスリリングだ。
なお本作はCDと10"がリリースされたが、CDの方が曲が多くてお買得。ジャケットはデザインは同一だが色違い。

(99/03/05)
★★★★★ ★★★★



TOASTED
(1999 / Bongload Custom BL38)
desert

4作目にして彼らの最高傑作。
威圧感のあるサウンドと緊張感、インスト・ジャムを難なくこなす演奏力など、まさに一級品の仕上がりだ。
なお「Swollen Offering(旧題Blueberries & Chrome)」「Procrastination Process」ではブラント・ビョーク(元KYUSS〜現FU MANCHUのドラマー)がギターで参加。
『FLAMES FOR ALL』('99)はほぼ同時にレコーディングされたものだが、異様なまでのテンションの高さは本作が上回っている。

(99/12/27)
★★★★★ ★★★★★



FATSO JETSON / FIREBALL MINISTRY
King Faduke b/w Vim
(1999 / Cattleprod Recordings CP070)
desert / doom

『Bong Load』レーベルと契約を交わしている2バンドのスプリット7"。
FATSO JETSONは7"に向いていないインスト・ジャム・ナンバーを提供。
一方のFIREBALL MINISTRYはBLACK SABBATH風のリフを持つヘヴィ・ナンバーが収録されているが、両曲ともアルバムの中ならまだしも、シングルとしてはインパクト不足。
ただやはりレアなので、見かけたらゲットすることをお薦めしたい。

(99/05/30)
★★★★★ ★★



CRUEL& DELICIOUS
(2002 / Rekords Rekords RRFAT1)
desert

coming soon。

(05/--/--)
★★★★★ ★★★★




THE SORT OF QUARTET


BOMBAS DE AMOR
(1993? / Garzonia Productions GP0001)
desert jazz fusion

FATSO JETSONのマリオ・ラーリ(g)、ラリー・ラーリ(b)ゲイリー・アーシイ(g)、後にKYUSSに加入するアルフレド・ヘルナンデス(ds)によるジャズ/フュージョン・ユニットのデビュー作。サイド・プロジェクトというわけではなく、FATSO JETSONよりもCDデビューは早い。
全編インスト曲で、インプロヴィゼーションを重視。
ホーンもフィーチュアしたジャズ色の濃い音楽性だが、スリリングな演奏は自己満足には終わっていない。
当時のカリフォルニア砂漠でこんなスタイルの音楽が演奏されていたことには驚きを感じる。

(99/12/14)
★★★★★ ★★★



PLANET MAMON
(1995 / SST CD 315)
desert jazz fusion

『SST』に移籍しての2nd。
1stと基本的な音楽性は同じだが、BLACK SABBATHの「Iron Man」のような馴染みの深い曲のフレーズをちらりと忍ばせるなど、よりエンターテインメント性が高くなっており、より聴きやすいアルバムに仕上がっている。

(99/12/14)
★★★★★ ★★★



KISS ME TWICE I'M SCHITZO
(1995 / SST CD 329)
desert rock jazz

アルフレド・ヘルナンデスがKYUSSに加入したため、後任にロブ・ピータースンを迎えて作られた3rd。
4人編成のみでプレイ、ホーン・パートが大幅に減り(一部マリオ・ラーリ自らがサックスをプレイ)、ロック色が濃くなった。
曲によってはFATSO JETSONのナンバーと言っても通りそうだ。
とはいえ、「Mercyful Fatso」という曲も収録されているものの、さほどメタル的要素は感じられない。

(99/12/14)
★★★★★ ★★★



VICTIM A LA MODE
(1999 / Crippled Dick Hot Wax CDHW055)
desert rock jazz

再び4人編成で制作、前作でマリオ・ラーリが吹いていたサックスも排除したことにより、ロック・バンドらしさが出た4th。
『SST』を離れて『Crippled Dick』(ストーナー・ファンにはearthlings?でお馴染み)からリリースされた。
前作よりも多彩な要素をぶち込みながらもいたずらに実験性には走っておらず、まとまりは失っていない。4枚のアルバムでも最もスリルに満ちた最高傑作だ。
初めてヴォーカル入りナンバーを収録。

(99/12/14)
★★★★★ ★★★★