Last Days Here 【ややネタバレ】

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PENTAGRAMのボビー・リーブリングについてのドキュメンタリー映画『Last Days Here』をDVDで見ました。これは傑作!

ボビーは50歳を過ぎて親元で仕事もせずに暮らしていて、「ヘロイン歴39年、クラック歴22年」と語るジャンキーです。「体内に寄生虫がいる」と言って顔面とか腕を掻きむしるので、皮膚がボロボロ。30歳ぐらい年下の女性ファンと交際を始めますが、徐々にうざがられて、女々しく復縁を求める電話を何回もして、警察に通報されます。で、拘留されて保釈されますが、彼女が去ってしまった寂しさにコカイン(多分ヘロインも)に手を出して、契約オファーがあったフィル・アンセルモのHousecore Recordsからも見放されます。1970年代初期のジェフ・オキーフ(ドラムス)、グレッグ・メイン(ベース)との再結成プランも頓挫します。PENTAGRAMのファンが嵩じてマネージャー兼ボビーの世話役となったショーン”ペレット”ペルティアーは、精神的にも経済的にも追い詰められていきます。ボビーの部屋に使用済みの注射器があるのを見て、「ドラッグは止めるって言ってたじゃないか!」と問い詰めますが、ボビーは「俺は100のうち99はドラッグを止めている。残り1は仕方ない。人間、誰だって完璧じゃないんだ!」と開き直ります。目は完全にイッていて、字幕が必要なほどにロレツが回りません。

さらに2001年7月14日、メリーランド州タウソンのDoomsday Festivalで最後の曲になってようやくステージに上がったり、2005年1月15日、ワシントンDCのThe Black Catでのヘロヘロなライヴがホームビデオ映像など、醜態の数々が映し出されて、見ていて鬱な気分になります。

よくもここまで…と思えるほど、ボビーのボロボロぶりが赤裸々にフィルムに収められていて、正直見ていて苦痛ですらあります。しかし、ドゥーム・メタルを愛する者ならば、最後まで見通さねばなりません。

最後、2009年3月6日、ニューヨークのWebster Hallでの復活ライヴが大成功に終わり、元彼女が戻ってきて、2010年8月26日に息子ボビーJrが生まれてハッピーエンドで終わります。なんだか取って付けたような終わり方ですが、それが事実なのだから仕方ありません。

この映画で描かれている苦難の日々を経て、ライヴDVD『WHEN THE SCREAMS COME』やアルバム『LAST RITES』が生まれたのだと思うと、涙が出ます。膝を正して、それらの作品にもう一度じっくり浸ろうと思います。

映画本編は約1時間半ですが、ボーナス映像も37分収録されており、本編からカットされたマット・パイク(HIGH ON FIRE)やハンク・ウィリアムスIII世へのインタビュー、WITCHCRAFTとボビーのステージ共演、ボビーとジェフ・オキーフの20年以上ぶりの再会シーンなど、どうして本編からカットしたのか判らない重要なショットを見ることが出来ます。

輸入盤DVDですが、英語字幕があるので、判りやすいと思います。ぜひ大勢の人に見てもらいたいので、もし字幕で理解できない箇所があれば、このブログで可能な限りお答えしたいと思います。

もちろん全編、PENTAGRAMの音楽はふんだんにフィーチュアしています。

ボビー・リーブリングの生きざまそのものがドゥームであることを証明する、ひたすらドゥームな作品です。しかし、ドゥームの暗いトンネルの向こうには明るい出口がある(かも知れない)という希望も感じさせる作品でした。超必見。

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yamazaki666

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